紫吹淳がニール・サイモンのラブコメディに挑む『グッバイ・ガール』間もなく開幕!

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2015.7.28
 撮影/佐藤栄子

撮影/佐藤栄子

コメディの天才ニール・サイモン! そのロマンチック・ラブコメディを紫吹淳と岡田浩暉が演じ、演出家マキノノゾミが初ミュージカルに挑戦する作品が、8月7日から東京国際フォーラム ホールCで幕を開ける。(23日まで)
原作は20世紀を代表する名作映画『グッバイガール』で、アカデミー賞など数々の賞を受賞。舞台版もトニー賞などにノミネートされたヒット・ミュージカルだ。

舞台はニューヨークのマンハッタン。男運ゼロのシングルマザーと変わり者で売れない役者の、奇妙な同居生活が始まる…。

ニール・サイモンならではの笑って泣けて心あたたまる愛の物語。その作品のポスター撮影現場の写真とともに、主役2人の本作品に取り組むコメントをご紹介する。
撮影/佐藤栄子

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【作品解説】

日本一のニール・サイモンファンと自任する今回の演出家マキノノゾミ。彼をはじめ日本のコメディ作家たちがこぞってリスペクトする、アメリカの劇作家・脚本家のニール・サイモン。『おかしな二人』や『ロスト・イン・ヨンカーズ』などのヒット作品でも知られるように、ニューヨーク・マンハッタンを舞台に都会的でしゃれたコメディを次々に発表、ヒットさせている。
 
そんな彼が脚本を手がけたのが、映画の『グッバイガール』。1977年に公開されて、その年のゴールデングローブ賞作品賞を含む主要4部門を受賞。
またアカデミー賞でも作品賞、主演男優賞、主演女優賞、助演女優賞、脚本賞など主要部門にノミネートされ、リチャード・ドレイファスがアカデミー主演男優賞を受賞した。
その映画版をミュージカル化した舞台が『グッバイ・ガール』。1993年にブロードウェイで初演、こちらも大ヒット。同年のトニー賞ミュージカル作品賞などにノミネートされた。日本では1996年に初演、小堺一機と剣幸が主演した1998年から数えて、今回は実に17年ぶりの上演となる。
全編に散りばめられたお洒落な会話や、何気ない日常のなかにある人間の面白さや切なさ、そんな物語が美しく楽しい音楽とともに展開。ニール・サイモンらしい最高に笑えて、最高に泣ける珠玉のミュージカルだ。
 
撮影/佐藤栄子

撮影/佐藤栄子

【ストーリー】

ダンサーのポーラ(紫吹淳)は30代半ばのシングルマザー。ニューヨーク・マンハッタンで役者の彼氏と一人娘のルーシー(吉井乃歌/児玉萌々)と一緒にアパートで暮らしていたが、彼は置き手紙をして家を出ていってしまった。「もう役者の男なんてごめん」と失意に陥るポーラのもとに、元カレから部屋を又借りしたというエリオットが真夜中に突然訪ねてくる。

売れない役者であるばかりか、かなり変わり者のエリオット。なんとか部屋をシェアする交渉には成功したものの、ポーラはエリオットの言動に翻弄されイライラしっぱなし。喧嘩ばかりの2人に一人娘のルーシーもあきれ顔。
そんなスタートを切った3人の同居生活だったが、エリオットが主演するオフブロードウェイ舞台の初日をきっかけに、ポーラとエリオットの関係に徐々に変化が訪れて…。
 
撮影/佐藤栄子

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【紫吹淳
コメント】
 
私はこの作品は映画でしか観ていないのですが、まず、設定にドキドキしました。「え、この2人どうなっちゃうのかな?」とか思いながら。でも、最後まで見終わった後は、なんともいえない温かい気持ちになりました。やっぱり大人のラブストーリーというか、甘甘ではなく、ちょっと辛さも苦さもあって、そこがニール・サイモンらしくてお洒落だなと思います。エリオット役の岡田浩暉さんとは『風と共に去りぬ』などで何回も共演しています。見た目もソフトな感じで爽やかで、でも実際はどうなのかな?と思っていたら、やっぱり本当にそのままで爽やかで(笑)。いつまでも少年の心を持っているみたいな方でした。今回の私の役はシングルマザーで、初めての役どころです。まだ結婚もしていないし、子供も生んでいないのですが、でもこの役を通してそういう経験が出来て、ちょっとでも女に磨きがかかったらいいですよね(笑)。コメディは嫌いではないのですが、難しいですね。でも、マキノノゾミさんが映画版を私たちに当てて書き直してくださるというので、どういう上演台本ができてくるのかとても楽しみです。きっとお客様もこの舞台をご覧になったら、「この先はどうなるの?」「えっ!そうなるんだ」というような、私が感じたドキドキワクワクを感じられると思います。ぜひ楽しみにいらしてください。

撮影/佐藤栄子

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【岡田浩暉
コメント】

まずニール・サイモンの作品であり、共演が紫吹淳さんであり、演出がマキノノゾミさんということで、それは絶対出るでしょう(笑)。紫吹さんとは同郷なんですよ。舞台もいくつかご一緒させていただいてますし、僕が大好きな方です。宝塚の時は男役をされていたので、もっとしっかりした感じの女性かなと思っていたんですが、素顔はふわーっとされていて、でも決めるところはバチッバチッと決めてくる(笑)。そこが素敵だなと思っています。今回の僕の役は、役者ということではちょっとシンクロする部分もありますし、ミュージシャンの部分も生かせるのかなと思っています。物語としては大人のラブ・コメディということですが、紫吹さんのポーラも僕のエリオットも、大人なのにあまり大人じゃない感じで、そんな2人のラブストーリーなので、大人なのか子供なのか定義を超えた恋愛がそこにあるという気がしまです。これをどういうふうに見せていくのか、マキノさんの演出が楽しみです。ストーリーも面白いし、音楽も素晴らしいので、一度観たらもう一度観たくなるような公演になるのではないかなと。そういう素敵なミュージカルを、マキノさんや紫吹さん、そして2人のルーシーや共演者の皆さんとともに、楽しみながら作り上げたいと思っています。

【取材・文/吉田ユキ 撮影/佐藤栄子】

公演情報
ミュージカル『グッバイ・ガール』
 


 
作:ニール・サイモン
音楽:マーヴィン・ハムリッシュ
作詞:デヴィッド・ジッペル
演出:マキノノゾミ
出演:紫吹淳、岡田浩暉/吉井乃歌・児玉萌々(Wキャスト)/中尾ミエ 他

期間:8/7~23
会場:東京国際フォーラム ホールC
問合せ:キョードー東京 0570-550-799(平日11:00~18:00 土日祝10:00~18:00)
公式サイト:http://www.good-bye-girl.com/


 
演劇キック - 宝塚ジャーナル
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