NIGHTMARE ある意味どれもが衝撃作。ニューシングル「Awakening.」に込めたバンドの覚悟とは?

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2016.3.22
NIGHTMARE(L→R:咲人,YOMI,Ni~ya)/撮影=大塚秀美

NIGHTMARE(L→R:咲人,YOMI,Ni~ya)/撮影=大塚秀美

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「これが最後のリリースになったとしても後悔しない作品」と咲人(G)がいうほど、バンドのいまの想いと覚悟が込められたNIGHTMAREのニューシングル「Awakening.」。ある意味、収録曲どれもが衝撃作といえる本作の全貌を、YOMI(Vo)、咲人(G)、Ni~ya(B)が紐解く。


「仮にこれが俺らの最後のシングルリリースになったとしても、絶対に後悔しないものを作る。そういう意識はすごく自分のなかにはあった」(咲人)

NIGHTMAREアーティスト写真

NIGHTMAREアーティスト写真


――「Awakeing.」は、まず自然光(デイライト)のなかにいるアーティスト写が衝撃的でした。

一同:ああ~。

――日中の、空バックのNIGHTMAREというのは大冒険した写真だと思うんですが。これはメンバーサイドから出たアイデアだったんですか?

咲人:俺がこういう写真を撮りたいといいましたね。

――皆さんはどこに立っているんですか?

咲人:高いビルの屋上ですね。

――RUKA(Dr)さんをセンターにしたところにはどんな意味があるんでしょうか。

YOMI:それはね、適当に並んでたらたまたまキメの写真になっただけ(笑)。

咲人:そこには意味を見出さなくていいです。

――分かりました。今作は、久々に咲人さんナンバーがタイトル曲を飾っていまして。これを聴いたとき、実は真っ先に「時分ノ花」(2005年4月発売シングル)を出してきたときの感触を思い出したんですよね。

咲人:へぇー。それは新しいですね。

――そうですか。あの曲は当時のNIGHTMAREの一つの覚悟が詰まった作品だったと思うんですけど。今作にも、そのときと同じような決意めいたものを感じたんですよね。だから、この曲を聴いた瞬間、NIGHTMAREはまた気合いスイッチが入ったなと感じて。すごく嬉しかったんです。

咲人:それは嬉しいな。

Ni~ya:俺はこれを聴いたとき、“絶対この曲が(シングルの)表題だな”と勝手に思ってた。“この曲選ばなかったらレコード会社も事務所もバカだろう”っていうぐらい、絶対コレだって俺は確信してた。

NIGHTMARE(Ni~ya)/撮影=大塚秀美

NIGHTMARE(Ni~ya)/撮影=大塚秀美

――そこまでNi~yaさんが強くこの曲に惹かれた理由は?

Ni~ya:歌詞もまだのってない曲のデモを聴いたときに、いまの自分たちに必要な曲だなと思ったから。ここ最近、何年間かのシングルを見返してもこういうタイプの曲はなかったから、新しいなとも思ったし。ゾジー(YOMI)の歌、声とのマッチングもすごいよさそうだなと思えて。俺は“これだ”ってすぐに思った。

YOMI:俺はNIGHTMAREとして15周年を、去年いろいろとみんなでやってきて。それぞれが思ったことがあったからこそ、この曲に惹かれたんじゃないかなという気がします。

――咲人さん自身は、どんな想いで書いた曲なんですか?

咲人:シングルってそのときそのときのバンドを代表する曲だと思うんですよ。バンドもそうだし自分もそうだし、自分たちはこういう意思を持っていまこのバンドをやっているんだよ、というところを俺はこの曲でどうしても表現したかったかな。

――「時分ノ花」もそういう強い意思が込められた作品ですよね。

咲人:だから、そういうことを思う時期というのがタームごとにあるのかもしれないね。自分ではこの曲を作ってるとき(「時分の花」のこと)は気づいてなかったけどね。シングルのタイトル曲というと、分かりやすいメロディでアップテンポでノリやすいとか、いろいろあると思うんだけど。ノリだとか聴きやすさとかバンドの勢いを超えた部分で、曲に“魂”めいたものがこもってたら絶対に聴いてくれた人には伝わるはずだと俺はすごく思ってて。そういうものを込められたらいいなと思って作りましたね。仮にこれが俺らの最後のシングルリリースになります、ってなったとしても、絶対に後悔しないものを作る。そういう意識はすごく自分のなかにはあったかな。

――では、そんな大きな覚悟を持って挑んだこの曲にどんな歌詞を書こうと思いましたか?

咲人:もちろん自分の想いだとか、自分から見たバンドへの想いもあるけど。実際に書いてるときは、俺の頭のなかにはすごくゾジーがいて。

――やっぱりそうだったんですか。キュンとしますね、こういうエピソードは(微笑)。

YOMI:嬉しいです(笑顔)。

咲人:バンドってね、どう転んでも“ボーカリスト”だから。俺がゾジーだったらどう思うんだろうか? とかをすごく考えながら、この歌詞は書いていったよ。

――そういう話を聞いて、どうですかYOMIさん。

YOMI:いや、ほんと嬉しいですね。今回に限らず、咲人の歌詞でもRUKAさんの歌詞でも、こう思ってるのかな? ああ思ってるのかな? 誰のことを歌ってるのかな? とかはすごく感じてたんですけど。でも、今回はとくに感じられました。まるで自分のことのように。

NIGHTMARE(YOMI)/撮影=大塚秀美

NIGHTMARE(YOMI)/撮影=大塚秀美

――歌ってみて、とくにそう感じられたパートは?

YOMI:歌詞のなかで“歌い続けるだろう”というところがあるんですけど。それはね、自分の願いでもあるし。気持ちは込めやすかったですね。

――“ラーラ”のコーラスパートなんですけど、ああいうあったかいコーラスもいままでにはなかったものなので、新しいなと感じました。

咲人:そうだね。

――ここのコーラスは最初から思いついていたんですか?

咲人:いや、これは後のほう。みんなでコーラスしてるようなところを入れたいなと思って作った。

――曲の冒頭で“Awake”といってるのは誰なんですか?

咲人:あれはゾジー。

――そのあと“優しい朝日”を感じさせる始まりは、まさに今作のジャケット写真に重なるところですよね。

咲人:こういうジャケットのイメージが最初からあったんですよ。いつも曲を作ってる時間帯が深夜から朝だから、だいたい作業しててて終わってカーテンを開けると、いい感じの朝焼けになってることが多くて。そのイメージなんです。

――そういう部分も含めて、NIGHTMAREが次のステージに向かうための夜明け。それを感じさせる曲でした。

Ni~ya:ああ~、確かに。

――この曲のミュージックビデオは、目覚める前の“目閉じYOMI”さんが素敵ですよね。

YOMI:最近多いんですよ。目を閉じてたり死んでたりというのが。

一同:爆笑

――それで、よく見ると目の周りに真っ黒いメイクが施されているんですよね。

YOMI:あれね、後半にいくに従ってどんどん濃くなっていくんです。

咲人:ゾジーだけ変化してる。

――2曲目の「Twelve」はRUKAさんナンバーです。タイトルはどういう意味なんですか?

YOMI:最初、歌入れしてるときはタイトルも決まってなかったんですよ。でも、歌入れしながら「東京傷年」(2004年7月発売シングル)みたいな感じを出したいんだろうなというのは感じてて。そのあとにこのタイトルがきたときは、俺も分かんなかったんですよ。“なんだろう?”って考えたときに「東京傷年」を出したのはいつ? いまから何年前だ? って思ったら、ちょうど12年前だったんですよ。

――うわー、なるほど! だから、曲も「東京傷年」と似た匂いがあって、歌詞のなかにも「東京傷年」のフレーズが出てきたりするんですね?

YOMI:うん。

NIGHTMARE(咲人)/撮影=大塚秀美

NIGHTMARE(咲人)/撮影=大塚秀美

――3曲目の「VISUAL-KEI IS NOT DEAD, CUZ THEY'RE UNDEAD」。これも相当な衝撃作だと思うんですが。これは、どんな気持ちを込めて書いた曲なんでしょうか。

咲人:これはですね、自分たちを棚にあげるつもりはないけど。ヴィジュアル系と呼ばれるいろんなバンドの曲を聴いたりライヴを見たりして、“ん?”と思って書いた曲。もしかしたら人によっては「ブーメラン飛ばしてんじゃねぇか」って思われるかもしれないけど。そこは自分たちを戒める意味も込めて。歌詞のなかにもあるように“何回目の焼き直しなんだその曲は”みたいな(笑)。“100回ぐらいそのドラムパターンやってるよね”というような曲を聴いても、俺的には全然面白くないんですよ。俺が尊敬する偉大な先輩がいってたんですけど、「いまのヴィジュアル系シーンはお遊戯会に見える」って。そんな気持ちを吐き出しました。

YOMI:自分たちがバンドを始めた頃は、何かに似てるとオリジナリティがないって見られて嫌だったじゃないですか? でも、今はそうではなくて。それでいいんですよね。きっと。だけど、本当にそれでいいのか? という想いは歌に込めたつもりです。

Ni~ya:だから、最終的に歌録りを終えたやつを聴いたときは“いてまえー!”っていうバイオレンスな匂いを感じたよ(笑)。

咲人:だからある程度の批判は、俺は覚悟の上です。

――だって、ボーカルにピー音まで入ってますからね、この曲。

YOMI:ライヴではちゃんと歌いますよ、そこも。

Ni~ya:ライヴじゃないとその部分は聴けないってことだから、聴きたいヤツはライヴにこないとね。

――これからツアーも始まりますしね。そして、NIGHTMAREは今作から新しいステージの幕が明けたと解釈すればいいんでしょうか。

咲人:うん。ここからは惰性じゃないなにかをやっていけたらいいなと思います。

 

撮影(YOMI、咲人、Ni~ya)=大塚秀美 インタビュー・文=東條祥恵

NIGHTMARE(L→R:咲人,YOMI,Ni~ya)/撮影=大塚秀美

NIGHTMARE(L→R:咲人,YOMI,Ni~ya)/撮影=大塚秀美

 

 
リリース情報
シングル「Awakening.」
2016年3月23日発売
【TYPE-A】(CD+DVD)YICQ-10370/B ¥1,800+税
NIHGTMRE

NIHGTMRE

<CD>1. Awakening./2. Twelve
<DVD>1. Awakening. Music Clip

【TYPE-B】(CD+DVD)YICQ-10371/B ¥1,800+税
NIHGTMRE

NIHGTMRE

<CD>1. Awakening./2. Twelve
<DVD>1. Live Clip NIGHTMARE 15th Anniversary Tour「東北へ愛をこめて」@2015.8.28 仙台MACANA

【TYPE-C】(CD)YICQ-10361 ¥1,200+税
NIHGTMRE

NIHGTMRE

1. Awakening./2. Twelve/3. VISUAL-KEI IS NOT DEAD, CUZ THEY'RE UNDEAD
 
ベストアルバム『best tracks 2000-2005 [ćlowns]』
2016年3月23日発売
YICQ-10373~4 ¥3,600+税
[DISC-1]
01
自傷/02ジャイアニズム痛〜生涯皆殺し〜/03ジャイアニズム惨/04Fly me to the Zenith/05dogma [refined]/06Nadirecur [refined]/07わすれな草 [refined]/08love tripper [refined]/09バックストリートチルドレン [refined]/10Star[K]night
[DISC-2]
01
Believe/02茜/03HATE/04Over/05Varuna/06東京傷年/07シアン/08時分ノ花/09Raven Loud Speeeaker/10livEVIL/11極東乱心天国/12赤触/13惰性ブギー/14ナヅキ/15邪神ト薔薇

 

ライヴ情報
『NIGHTMARE TOUR 2016 Awakening of Clowns』
2016.04.02(土)仙台・PIT
2016.04.03(日)青森・Quarter
2016.04.08(金)東京・Zepp DiverCity Tokyo
2016.04.10(日)郡山・HIP SHOT JAPAN
2016.04.14(木)川崎・クラブチッタ
2016.04.22(金)新潟・LOTS
2016.04.24(日)高崎・Club FLEEZ
2016.04.29(金)京都・KBSホール
2016.05.01(日)松山・サロンキティ
2016.05.03(火)高松・オリーブホール
2016.05.05(木)福岡・DRUM LOGOS
2016.05.07(土)熊本・B.9 V1
2016.05.08(日)大分・DRUM Be-0
2016.05.14(土)東京・EX THEATER ROPPONGI
2016.05.20(金)札幌・ペニーレーン24
2016.05.22(日)函館・金森ホール
2016.05.28(土)岐阜・club-G
2016.05.29(日)浜松・窓枠
2016.06.04(土)岡山・CRAZYMAMA KINGDOM
2016.06.05(日)広島・CLUB QUATTRO
2016.06.10(金)金沢・EIGHTHALL
2016.06.12(日)名古屋・Zepp Nagoya
2016.06.17(金)神戸・チキンジョージ
2016.06.18(土)大阪・なんばHatch
2016.06.25(土)東京・豊洲PIT
2016.06.26(日)東京・豊洲PIT


 
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