ミュージカル『刀剣乱舞』製作発表＆新作初お披露目 麗しき刀剣男士たちのビジュアルを一挙公開！

3月30日、東京・目黒雅叙園にて5月から6月にかけて東京・大阪で上演されるミュージカル『刀剣乱舞』 ～阿津賀志山異聞～と、新作公演（タイトル未定）の製作発表会が開催された。イベントには出演する俳優総勢11名と原作プロデューサー・小坂崇氣、演出・茅野イサムらが登壇している。SPICEではすでにそのようすを簡単にご紹介していたが、今回はキャストのビジュアルを含めたさらに詳しい情報をお伝えする。
 

『刀剣乱舞』 ～阿津賀志山異聞～は、人気ゲーム『刀剣乱舞-ONLINE-』を原案とするミュージカル。昨年上演されたトライアル公演は、が即日完売する好評ぶり。2016年5月27日から本公演となる『ミュージカル『刀剣乱舞』 ～阿津賀志山異聞～』は、そのトライアル公演からさらにパワーアップした完全版での上演となる。
 

発表会冒頭では、松田誠プロデューサーが企画を説明。5月のミュージカル版に6キャラ、そして秋の新作に新キャラ5人＋加州清光の6キャラが出演することを発表した。さらに「あっと驚く企画も進行中です」と期待をあおりつつ、新キャストについては「（この格好で）人前に出るのが初めてで、ガチガチに緊張していますが(笑)。とても美しいですよ！」と太鼓判を押す。

そしていよいよ、キャストが入場！　美しく、豪快に、可憐に……それぞれ華麗にキメポーズ＆キメゼリフを披露し、フラッシュを浴びる。目黒雅叙園の歴史ある室内に、きらびやかな衣装が映え、彼らのいる空間だけ異次元にタイムスリップしたかのようだった。その後は駆けつけた記者からの質問に役者陣が答える形でイベントが進行していった。
 

--それぞれの役どころ、見どころを教えてください。

三日月宗近役・黒羽麻璃央：天下五剣のなかで最も美しいと言われる刀なので、綺麗でいることはもちろん、所作や衣装にもこだわっているところを舞台で出していきたいです。それから、自分を「じじい」と呼んでしまう“ヌケ感”のバランスも(笑)、見せていきたいです。
 

小狐丸役・北園 涼：平安時代に打たれた刀なので優雅さを持ちつつ、性格は野性味を帯びています。性格と容姿のギャップを表現したいです。
 

石切丸役・崎山つばさ：戦より神事が得意なのですが、時には戦わなければならない。太刀を使った殺陣が見どころです。
 

岩融役・佐伯大地：大きく豪快な岩融（いわとおし）が見どころです。また、彼の悲しみや葛藤も表現していきたいです。
 

今剣役・大平峻也：源義経の守り刀です。（キャピッと）「あそびましょう！」とか「鬼ごっこしましょ！」とか、天真爛漫なのは僕だけなので、誰よりも動き回りたいです！

 

加州清光役・佐藤流司：加州清光は、ひと言では言えない繊細な魅力が詰まったキャラクターです。大胆で、ぶっきらぼうで、クールだけど熱く、子どもっぽいところもある……いろいろな魅力があります。三条派という違う派に入れられた苦悩を微笑ましく見てもらえたらと思います。

 

--初出演の新撰組の皆さん、今のお気持ちは？

大和守安定役・鳥越裕貴：自分自身がまだこの姿に慣れていませんが(笑)、秋までに役を物にできるよう、精一杯頑張ります！
 

和泉守兼定役・有澤樟太郎：（これだけの報道陣を）この目で見て、期待されている作品だと実感しています。みんな華やかですが、それに負けないよう、誰より男らしくなろうと思います！
 

堀川国広役・小越勇輝：この格好で初めて人前に立ってみて、「これから始まるんだな」と感じています。
 

蜂須賀虎徹役・高橋健介：（金色の衣装をさして）なんとも言えない“降臨感”が……(笑)。この降臨感に負けないよう、がんばります！
 

一同：(笑)

長曽祢虎徹役・伊万里 有：出演できる喜び、うれしさ、プレッシャー、いろいろな気持ちが交錯していますが、スタッフやキャストの皆さんと共演できる喜びが一番大きいです。プレッシャーに負けず、任務を遂行していきます！
 

--小坂プロデューサーへ質問です。ミュージカル『刀剣乱舞』に期待するポイントは？

小坂：僕自身憧れるほどのイケメンで、キャストの皆さんの活躍ぶりに期待しています。しかし、この役はただのイケメンではありません。刀工が魂をこめて打ち、一本一本名を刻まれた歴史の証人であり、名だたる武将に受け継がれ、今も残るロマンがあります。僕もそのロマンに感動し、このプロジェクトが動きました。この作品をきっかけに、もっと多くの人に日本文化に触れてほしい……そのためにメディアミックスしていきたいと考えています。また、茅野さんはすべてゲームをプレイされたうえで素晴らしい演出をしてくれています。ミュージカル、期待しています！

--演出・茅野さんへ質問です。トライアル公演から、どんな点がパワーアップするのでしょうか？

茅野：大きなことを言うと、僕らはこの作品で、“演劇の可能性”に挑戦しています！　演劇でできることは何でもやろうと、歌や踊りは当然のこと、このいでたちで本格的な立ち回りをします。さらに基本はストレートプレイで、普通のミュージカルより緻密な感情の機微を表現しなくてはならず、演技も大変です。2部はアイドルさながらのライブと、何でもやらなければならない。十分な稽古期間をとりましたが、稽古をやってもやっても足りません。また、トライアル公演でお客さんの反応から気づいたことがたくさんあり、そこをブラッシュアップしています。具体的には、歌で表現したほうがいいと思ったところを歌に変えたり。2部の新曲もありますし、トライアル公演とは違うステージングや振付で、改良しています。素敵な作品になるよう、カンパニー一同、頑張ります！

--役どころを見たところ、秋公演は新撰組の物語のようです。どんな話になりそうですか？

茅野：内容はまだ話せませんが、違う世界観をお届けしたいと思っています。また、（蜂須賀虎徹役・高橋をチラッと見ながら）ひとり異色の存在がいて……。

蜂須賀虎徹役・高橋：（オレ？とポーズで表現）

茅野：（笑） 彼がどう関わるかも注目してください。

--加州清光役・佐藤さんは、春と秋、両公演に出演しますが。

加州清光役・佐藤：秋公演では、役作りをガラッと変えていかないとな、と思っています。今の加州清光は、三条派といるときにウキウキしている。新撰組の皆さんとはこの間会ったばかりで、三条派とのほうが仲がいいという矛盾が起きているので(笑)、秋までにいい関係を作っていけたらと。そして、永遠に隊長でいられるようにしたいです！

--三条派の皆さん、衣装で気に入っているところ、こだわっているところを教えてください。

三日月宗近役・黒羽：袖の月のマークです。立ち回りではなるべくここを見せるようにしています。キャラの幅も表現できるようで、好きなところです。

小狐丸役・北園：髪が長いので、立ち回りやダンスで動きが出るのが気に入っています。

石切丸役・崎山：烏帽子と刀が長いので、当たったりすることもあるんですけど（笑）、きれいに見えるので、自分なりに活かしていきたいです。

岩融役・佐伯：フードです！　（「フード？」という空気に）笑われちゃいましたけど(笑)、しっかり立っていないと視界が狭くなるので、おかげで堂々と立てるようになりました。私服もフードの服が増えました（笑）。（「そのくだり、いる？」とツッこまれ）一番重要です！　以上！（笑）

一同：(笑)。

今剣役・大平：髪の毛の輪っかが引っかからないよう、キレイな動きを模索しています。あとは刀が短いので、人より大きく動くようにしています。

加州清光役・佐藤：一人だけ洋服が混じっていますが（笑）。ストールは、気を付けないと2～3周剣に巻き付くことがあります。そこを気をつけつつ、大きく美しく見えるよう意識しています。

--最後に、新選組の皆さん、トライアル公演を見た感想をお願いします。

大和守安定役・鳥越：殺陣が多いな～体力きついな～と（笑）。あと、ライブはペンライトの色が、キャラの色に変わるんですよね。僕のときは、“僕色”に染めてやりたいなと思います！（笑）。
 

和泉守兼定役・有澤：1部は自然と涙が出て、2部のライブは迫力があり、ダンスがすごかったです。僕はミュージカル初挑戦で、ダンスも一から始めるので、しっかり叩かれたいです。

 

鳥越：叩かれる前提なんや？（笑）。

有澤：えっと、しっかりしごかれて（笑）、ダンスや殺陣を身につけたいと思います！

堀川国広役・小越：自分ならどうやるか考えながら観ました。自分がやるときは、さらにパワーアップしたいなと。2部は自分自身も盛り上がって、お客さんも最高に盛り上げて、二つを融合させていけたらと思います。
 

蜂須賀虎徹役・高橋：僕は……（自分の衣装の）可動域を知ることが第一ですね（笑）。

 

一同：(笑)。

高橋：皆さんに迷惑をかけないように立ち回りたいです。

鳥越：“降臨感”やな（笑）。

高橋：あと、2部のペンライトは、一本でも僕の色があればいいです。

鳥越：俺を踏み台にすんな！（笑）。

高橋：じゃあ、20人くらい？　均等がいいですね。チームワークですから。

鳥越：チームワーク！　僕もそうです！（笑）。

一同：（笑）

長曽祢虎徹役・伊万里：このなかでは一番年長です。といっても若いですけど！　日頃ジムでトレーニングしてバキバキの身体になったので、みんなに負けないようがんばりたいと思います。
 

文＝荒川陽子　写真＝中原義史