赤澤燈、SUPER☆GIRLSの前島亜美らが自らの運命と未来に立ち向かう!「クジラの子らは砂上に歌う」公開ゲネプロ
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「クジラの子らは砂上に歌う」
月刊ミステリーボニータで連載中の梅田阿比の作品「クジラの子らは砂上に歌う」(略称:クジ砂)が4月14日(木)からAiiA Theater Tokyoにて初舞台化される。巨大な漂泊船を舞台にした次世代ファンタジーである本作は、「このマンガがすごい!2015」オンナ編で10位にランクイン、「第1回 次にくるマンガ大賞」にノミネートされた話題作だ。
14日(木)、初日を前にして公開ゲネプロが披露された。
砂が覆いつくす世界で、砂の上に浮かぶ巨大な漂泊船「泥クジラ」自給自足ができる浮島のような場所では、感情を発動源とする情念動(サイミア)を使える「印(シルシ)」と呼ばれる短命の能力者と、その力を持たない長寿のリーダー的存在「無印(ムイン)」がともに生活していた。「外界から閉ざされた「泥クジラ」で短い一生を終える」その運命を受け入れて生きていた主人公チャクロ(赤澤)たちは、ある日流れてくる「島」で一人の少女(前島亜美)に出会う。少女は何者なのか、そして彼らはなぜ砂の海をさまよいながら生きているのか…すべての時間が動き出す。
舞台「クジラの子らは砂上に歌う」
舞台「クジラの子らは砂上に歌う」
舞台「クジラの子らは砂上に歌う」
舞台「クジラの子らは砂上に歌う」
舞台「クジラの子らは砂上に歌う」
出演者を代表して、赤澤、前島、そしてオウニ役の山口大地、スオウ役の崎山つばさが挨拶した。
山口「今回の『クジ砂』は、アニメ化もされてないので、この舞台でキャラクターに命を吹き込む…それぞれのキャラクターの生きざまや人生を具現化しているところが見どころ。キャスト、スタッフがこんなにも原作を愛している作品に出会ったことがない。みんなが同じベクトルを向いて歩いている」
山口大地 舞台「クジラの子らは砂上に歌う」
崎山「今回の舞台を、早くお客さんに見てもらいたいという気持ちと終わってほしくないという矛盾した気持ちをかかえている。役者として板の上に立っている、生きているな、という感覚がすごくある作品。役者が身体を使って表現できることを全部やっている。布を使って船やそのほかのものを表現したりするのも演劇的だなと思っている」
崎山つばさ 舞台「クジラの子らは砂上に歌う」
前島「原作漫画を読んで稽古に臨んだが、この『クジ砂』という作品が本当に好きになり、好きだからこそもっとたくさんの方に『クジ砂』という作品を知ってもらいたいと思っている。人の死や何を守って生きていくべきかを考えさせられる作品。稽古初日に(脚本・演出の)松崎(史也)さんが『この作品は過去の死への肯定と未来の死の否定というのがテーマにあって、死んでしまった人の記憶や想いを背負って生きていく物語』と語っていたことが強く記憶に残っている」
前島亜美 舞台「クジラの子らは砂上に歌う」
最後に赤澤が「僕、雨男なんです。ここ最近出る舞台の初日が必ず雨。でもこの作品に出てくる泥クジラの人々にとって雨は恵みの雨、生活水として貴重な雨。それがうまく重なってこの公演にとって恵みの雨になればいい。ここに集まっているキャストも、裏でスタンバイしている人もそうだし、アンサンブルと呼ばれている人もアンサンブルだと思っていない。一人ひとりが自立して同じ方向を見て、一つの作品を作り上げている、素敵なカンパニーです。」とシメた。
赤澤燈 舞台「クジラの子らは砂上に歌う」
無機質な砂の世界をイメージした舞台上では、挨拶で崎山が触れたとおり、布が時には船であり、能力者が力を発揮するときの表現にも用いられ、身体を使った従来のアクションや映像演出とともに効果的に使われていたのが印象的な舞台だった。
舞台「クジラの子らは砂上に歌う」
舞台「クジラの子らは砂上に歌う」
舞台「クジラの子らは砂上に歌う」
また「泥クジラ」の前に出現する「存在」に接することによって明らかとなる民たちの真実と運命は、想像以上に観るものに深く考えさせられるものとなっている。
上演はたったの8公演、DVD化も現状予定なし、という実にもったいない舞台。ぜひ直接劇場でお楽しみを。
■日程:2016年4月14日(木)~19日(火)
■会場:AiiA 2.5 Theater Tokyo
■脚本・演出:松崎史也
■出演:赤澤燈/前島亜美(SUPER☆GIRLS)/山口大地 崎山つばさ 碕理人、佐伯大地/宮崎理奈(SUPER☆GIRLS) 大野未来/五十嵐麻朝 ほか
■公式サイト:http://kuji-suna-stage.com/