ミュージカル『ラディアント・ベイビー~キース・ヘリングの生涯~』中村キース・ヘリング美術館取材会レポート
-
ポスト -
シェア - 送る
ミュージカル『ラディアント・ベイビー~キース・ヘリングの生涯~』がついに日本に初上陸!6月6日よりシアタークリエで上演される。
今も世界中で愛され続けるアメリカの伝説的アーティスト、キース・ヘリング。故郷ペンシルバニアからNYに出てきて、初めての都会で生活に翻弄され、アーティストとして悩みながらも、仲間、恋人、そして自分のアートを見つけ、31年という短い生涯を駈け抜けた。そのキースの姿を、心揺さぶるロック&ポップミュージックで描くNY発の話題作だ。
岸谷五朗、平間壮一、柿澤勇人、知念里奈
主演でキース・ヘリングを演じるのは柿澤勇人。キースの生涯の友人となる写真家ツェン・クワン・チーを平間壮一、キースのアシスタントのアマンダを知念里奈が、そしてDJでキースの恋人カルロスを松下洸平が演じる。演出は岸谷五朗で、23年前に岸谷が立ち上げたチャリティイベント「Act Against AIDS」のシンボルがキースの絵だったという深い繋がりがある。
若手ダンサーによるヒップホップあり、ディーヴァによるクラブ音楽あり、そしてもちろんキースのイラストが劇中に多数登場し、物語を彩る。キースを通してアーティストの栄光と苦悩を追体験するこの作品の上演には、大きな期待が寄せられている。
「演劇ぶっく」6月号(5/9発売)では、柿澤勇人、平間壮一、知念里奈、松下洸平、岸谷五朗という5人が、山梨県小渕沢にある中村キース・ヘリング美術館を見学し、キースの作品に囲まれている写真とともに、楽しいトークや作品への熱い思いを語り合った5人の座談会が掲載されている。
ここではその誌面に載り切らなかった同美術館での柿澤、平間、知念、岸谷(松下は他の仕事で早退)の写真をご紹介する。
八ヶ岳の美しい自然に囲まれた美術館は、強烈なエネルギーに満ちていて、キースの思いが直に届いてくる。キースがどんなことを考えて作品を世の中に届け続けていたのか、漠然と抱いていたキースの印象が、多面的に立ち上がってくる場所だ。その中で学芸員から作品の説明を受けながら、館内をめぐる4人。その表情にはさまざまな想いが浮かんでいるように見えた。
4人が身に付けているキースの缶バッジやクリップは、同設のポップショップで販売されている。キースやキースゆかりのアーティストの商品が発売されていて、それぞれ手に取って感慨深く眺める。
もし時間と余裕があれば、観劇前にこの美術館を訪れてみてはどうだろう。キースが好きな人には至福の時間になることは間違いないし、キースを詳しく知らない人には彼を知るきっかけになって、このミュージカルへの期待がさらに高まるはずだ。
ミュージカル『ラディアント・ベイビー~キース・ヘリングの生涯~』
【取材・文・撮影/岩村美佳 All Keith Haring Works c Keith Haring Foundation
Courtesy of Nakamura Keith Haring Collection】