園子温監督が妻で女優の神楽坂恵と舞台挨拶!
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5月14日に新宿シネマカリテで公開スタートした園子温監督最新作『ひそひそ星』と、ドキュメンタリー『園子温という生きもの』の2作品の舞台挨拶が開催された。『ひそひそ星』からは、園子温監督と主演の神楽坂恵が登壇、『園子温という生きもの』からは大島新監督が登壇した。
常に時代を挑発し、世の常識に疑問符を投げ掛ける映画監督・園子温最新作『ひそひそ星』と、故・大島渚監督の次男である大島新監督が手掛けた『園子温という生きもの』。『ひそひそ星』は、第40回トロント国際映画祭 最優秀アジア映画賞受賞、第16回東京フィルメックス オープニング作品として上映された作品。映画監督・園子温が、本当に撮りたかった、むきだしの作家性をぶつけた珠玉の野心作となっている。
園監督は「構想25年と言われていますが、決して25年構想していたというわけではなく…。絵コンテを書き上げて置いていた。ずっと25年間、自宅の机の奥にそれをしまっていたんです」と、真相を告白。
「そのような企画がある」ということを、私生活でも園監督のパートナーである神楽坂は気付いていたそうで「引越しのときとかも、すごい量のダンボールを運んでいるのを見ていたので、うすうす知っていました(笑)。その役を実際にするとは思っていなかったので本当に光栄です」とコメントした。
そして園監督は「今までに絶対なかったような宇宙船を作りたかったし、見たこともない映画を作りたいと思っていた」と、レトロな内装の“昭和風”宇宙船を作り上げた理由を解説。「全編ひそひそ声にしたのは、音楽的な映画にしたかったからです」と、その特異なセリフ回しについても解説した。
一方、ドキュメンタリー『園子温という生きもの』を制作した大島監督は、「園監督を1年半追いかけほとほと疲れました」と回顧。「でも、(2014年に演出した)『情熱大陸/映画監督・園子温』では、泥酔シーンなどが出せなかったので、今回は大暴れしてくれてシメシメと思ったりしました」と、レアな場面を押さえられたことを喜んでいた。
最後に、「『園子温という生きもの』は、表現の世界を志す人に特に見てほしい」と大島。「『ひそひそ星』とどちらを先に見たら良いか?」という質問には、「僕はドキュメンタリーを見てから映画の方が言いと思うのですが、この間、日芸の学生たちに聞いたら逆が良いと言っていました。『ひそひそ星』の後に『園子温という生きもの』を見て、また『ひそひそ星』を見るのも良いですね」とリピートも勧めていた。【取材・文/平井あゆみ】