玉三郎の屈指の名舞台『阿古屋』シネマ歌舞伎で来年1月に公開!
2016.5.15
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坂東玉三郎『阿古屋』
高度な技術、表現力、美しさが必要なことから、演じられる人間が極めて少ない演目『阿古屋(あこや)』。日本を代表する女方、坂東玉三郎が阿古屋を演じて多くの観客を魅了した公演が、シネマ歌舞伎作品として2017年1月7日(土)から公開される。
『阿古屋』は通称「琴責め」とも言われ、琴・三味線・胡弓の三曲を阿古屋みずから演奏するという趣向が眼目の作品だ。3つの楽器の弾き分けをはじめ、傾城の気品や色気、景清を想う心理描写も表現しなければならず、女方屈指の大役と言われている。現在この役を演じることができるのは、坂東玉三郎ただ一人といっても過言ではない。
また、阿古屋を裁く知性と情を備えたさわやかな捌き役の秩父庄司重忠には、立役・女方と様々な役柄に挑戦し歌舞伎界を牽引する俳優の一人である尾上菊之助。人形振りと呼ばれるコミカルな動きや、仕掛けで動く眉毛が印象的な敵役岩永左衛門には坂東亀三郎と、華やかな舞台にふさわしい出演者が揃った。
今回は舞台映像だけでなく、舞台裏で『阿古屋』という作品を支える人々の様子をとらえた特別映像もたっぷり収録。最高級の遊女である傾城の華やかな衣裳に楽器の演奏と、視覚的にも聴覚的にも楽しめる豪華な舞台『阿古屋』。今回その豪華な舞台が、新たなシネマ歌舞伎として誕生した。
坂東玉三郎『阿古屋』
《阿古屋あらすじ》
平家滅亡後、鎌倉の源氏方に追われる平家の武将・景清の行方詮議のため引き立てられた、恋人阿古屋。景清の居場所を知らぬと述べる阿古屋に、代官・重忠は心に偽りがあれば演奏の音色が乱れるはずだとして、琴・三味線・胡弓の三曲を演奏させる。しかし、阿古屋は乱れの無い見事な演奏を披露し、解放されるのであった。
シネマ歌舞伎『阿古屋』(平成二十七年十月歌舞伎座公演)
本編尺:92分(予定)
出演◇坂東玉三郎、尾上菊之助、坂東亀三郎 ほか
●2017年1月7日(土))東劇ほか全国映画館にて公開
〈シネマ歌舞伎HP〉http://www.shochiku.co.jp/cinemakabuki/