SCANDALの進化する今――新曲披露にも沸いたZepp Tokyoをレポート

レポート
2016.5.20
SCANDAL Photo by Shin Nakajima(studio713)

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SCANDAL TOUR 2016「YELLOW」 Zepp Tokyo 2016.5.11

今年で結成10周年、日本ではアリーナクラスの会場を埋め尽くすほどの観客を動員、さらにアジア、ヨーロッパ、北米などでもライヴを敢行。現代を代表する日本のガールズ・バンドとして世界的に人気を獲得している、SCANDAL。この3月にリリースし、週間チャートで初登場2位を獲得したアルバム『YELLOW』を携えての全国ツアー『SCANDAL TOUR 2016「YELLOW」』は、彼女たちの進化し続ける今を余すところなく感じることができたステージだった。

 東京公演を開催したZepp Tokyoには、GW明け直後の平日だったにも関わらず、結成当初から応援している人から、彼女たちと同世代と思われる女性ファン、さらには海外参戦組まで、さまざまな観客であふれかえっていた。国内では3年ぶりのライヴハウスツアーというだけあってか、より近い距離で彼女たちを体感しようという人々の熱気が、開演前からあふれていた。

 そこに、RINA(Dr&Vo)、MAMI(G&Vo)、HARUNA(Vo&G)、TOMOMI(B&Vo)の順に、それぞれの個性を感じさせながらも、ロックな要素を感じる衣装でステージに登場した、SCANDALの4人。すると、全員で楽器を手にし、最新作のオープニングに収録されているインスト曲「Room No.7」を披露する。世界中、さまざまな環境のなかでライヴをしてきた成果だろうか、そこには張りつめた緊張感ではなく、スタジオでセッションしているようなリラックスした雰囲気があったというか。このバンドで音を鳴らすことを純粋に自由に楽しんでいる4人の姿が伝わってきた。彼女たちの自由度の高いグルーヴはその後も続き、ヒップホップ的な要素を感じる「Stamp!」、またモータウン風な要素を取り入れた爽快ドライヴ・ソング「Sunday Drive」、さらにはエフェクトをかけたヴォーカルとサイケデリックかつエモーショナルなバンド・サウンドとを融合させた「ヘブンな気分」など、曲ごとに異なる表情をクールかつスリリングに魅せていく姿に会場は興奮。HARUNAは、それを見て「ライヴハウスからダンスフロアになった感じ」と語るほどの盛り上がりになっていったのだった。

SCANDAL Photo by Shin Nakajima(studio713)

SCANDAL Photo by Shin Nakajima(studio713)

 また、音で楽しませるだけではなく「Happy Birthday」では、開催日に誕生日を迎えた人を全員でお祝いするような振り付けを提案。さらにMCではライヴ前日に出来たオフの日の話(RINAは一人でフランス語教室に通ったり、下北沢などでショッピング。他の3人は、TOMOMIの運転するクルマでマッサージなどに出かけた)で、会場の一体感はさらに高めていく。10年にわたってライヴで熱狂を与え続けてきた彼女たちの実績を、トークなどの部分でも感じた。

 彼女たち自身もこの10年に及んだバンド活動は感慨深いもののようで、HARUNAは「結成当時のことを思うと、ずいぶん長くやってきたなって思う。でも、これからもっと長く(活動)できると信じてやっていきたい」と、新たな決意表明。そして、7月27日にリリースすることが決定した23枚目のシングル「テイクミーアウト」を本邦初披露した。

 RINAが作詞、MAMIが作曲を担当、ディスコやサンバ、さらには日本の盆踊りまで、世界中のダンサブルなビートをすべて閉じ込めたようなハッピーさがあふれる「テイクミーアウト」。あらゆる境界を乗り越えて、全員が楽しもうというポジティブなメッセージも伝わる仕上がりで、これを初めて聴いた観客も曲の最後になると、ビートにあわせて踊ったり、彼女たちと一緒に口ずさんでいたりもしていた。その反響に、メンバー全員は満足そうな表情を浮かべ、アンコールでは「最初は(反応を)探りながら演奏していたんですけど、最後にはみなさん楽しんでくれていたようでよかった」とHARUNAが思わず本音をポロリ。また「この夏一番熱い曲にしたい」とも語っていたが、日本のジメッとした暑さを吹き飛ばし、楽園へいざなって(テイクミーアウトして)くれる力のある楽曲であるような気がした。シングルのリリース後となる、8月21日には彼女たちの地元である大阪にて、野外コンサート『SCANDAL 10th ANNIVERSARY FESTIVAL『2006-2016』』の開催も決定。そこでは、この楽曲でお祭り騒ぎになることは確実。シングル発売日まで、聴くのが待ちきれない!

 野外コンサート後の9月からは、昨年に引き続き2度目となるヨーロッパ・ツアーが、さらに10月からは全国ファンクラブツアーが決定している、SCANDAL。20周年、30周年に向けて、彼女たちの快進撃はまだまだ続いていく。そんな予感・期待も膨らんだ、2時間のステージであった。
 

レポート・文=松永尚久

SCANDAL Photo by Shin Nakajima(studio713)

SCANDAL Photo by Shin Nakajima(studio713)

ライヴ情報
SCANDAL 10th ANNIVERSARY FESTIVAL『2006-2016』

2016年8月21日(日) 泉大津フェニックス 開場:13:00/開演:16:30
お問い合わせ: SOUND CREATOR TEL: 06-6357-4400(平日12:00~19:00)
<券売スケジュール>
・一般発売:2016年5月21日(土)10:00~
料金:7,560円

 

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