アニメ・コミックの実写化映画ラッシュ ファンの反応と実写化映画のこれまでとこれから

コラム
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2016.6.13
映画『鋼の錬金術師』公式サイトより引用

映画『鋼の錬金術師』公式サイトより引用

先日、超人気コミック『鋼の錬金術師』の実写映画化が発表されたが、ここに来て『ジョジョの奇妙な冒険』、そして『銀魂』も実写映画化か?というニュースがネット上に飛び交っている。今だ公式の発表のない情報ではあるが、ジョジョに関しては空条承太郎に山崎賢人、銀魂は坂田銀時役に小栗旬が決まった、という情報も出ている。全ての事の真相は公式の発表を待つしか無いのだが。

このようにここ最近2.5次元系と言われるアニメ・ゲーム・コミック原作舞台も数が爆発的に増え、原作ファンは常々一喜一憂している。つまるところ「原作のイメージを壊さず、忠実に実写化出来るのか?」という懸念である。

ここ最近としても、ハガレンだけではなく『テラフォーマーズ』、『俺物語!!』、『バクマン。』、『進撃の巨人』『オオカミ少女と黒王子』、『HK 変態仮面 アブノーマル・クライシス』、『ちはやふる』、『暗殺教室』、『ライチ☆光クラブ』、『アイアムアヒーロー』などと枚挙に暇がない。

 

コレほどの数の作品群が実写化されている現状で、本当に全てのファンが実写化を喜んでいるのか?という話になると疑問符がつくことが多い。少なくとも人気作の実写化が発表される度にTwitterでは作品のタイトルがホットワードに上がり、「イメージと違う」「実写化しなくていい」というネガティブな意見が上がることが多い、概ねそのコメントの大半は「キャスティングに対する不安」という声だ。

2.5次元系舞台でもキャラクタービジュアルの発表というのは大きなポイントになっている。それが原作のイメージ通りになっているかどうかが舞台の成功に関わる事もある。イメージから生まれたキャラクターを現実世界に置き換える時、やはり超えなければいけないのは「次元の壁」なのだろう。

何故こんなに原作あり作品ばっかりなんだ!という意見もあるが、元々我が国の映画産業は古くからコミックやアニメーションの実写映画化を行っているのだ。

古くは1954年に公開された雪村いづみ主演の『あんみつ姫』や、江利チエミが演じた『サザエさん』。硬派時代劇の名作である若山富三郎の『子連れ狼』だって原作は小池一夫の漫画が原作だ。クエンティン・タランティーノが敬愛し、映画『キル・ビル』に多大な影響を与えた『修羅雪姫』も同じく小池一夫原作、仲村トオルと清水宏次朗がブレイクした『ビー・バップ・ハイスクール』も人気コミックの実写化である。

コミックと実写映画というのは昔から密接な関係にある。しかし当時と絶対的に変わったのはアニメーションやコミックの立ち位置なのではないかと思う。

『あんみつ姫』から60年以上たち、アニメーションやコミックは今や日本が世界に向けて送り出す一大コンテンツとなっている。実際今回の『鋼の錬金術師』も世界中で翻訳され、7000万部位上の売上を上げている。日本のコミック史からみても重要な作品の一つと言っても間違いはないと思う。

20世紀の当時と比べて、原作を知っている人も増え、そのファンも多様化している中、作品に対する一つのアンサーとして作られる実写化というものは昔とは比べ物にならない注目が集まるということなのだろう。

実際、最初は斜めに見られていたが、公開された後にそのクオリティで評判になった作品も多々ある。
藤原竜也と松山ケンイチの名演で評判を得た『デスノート』、佐藤健の雰囲気と激しいアクション、ONE OK ROCKの主題歌も作品のイメージとがっちり噛みあった『るろうに剣心』、原作のエピソードをコンパクトに纏め、地味なテーマを熱く見せきった『バクマン。』小栗旬、岡田将生が兄弟を好演した『宇宙兄弟』、染谷将太主演、重いテーマを持つアクションを表現した『寄生獣』など、映画化したことで原作の面白さを更に新しい表現に昇華した作品も沢山ある。


今後も沢山のアニメ・ゲーム・コミック原作の実写映画が作成されると思うが、そこから生まれる「原作で書ききれなかった新たな作品の面白さ」を生み出されることを期待している。

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