ケン=デイヴィッド・マズア(指揮) 読売日本交響楽団 「三大交響曲」
ケン=デイヴィッド・マズア ©Beth Ross-Buckley
“サラブレット”が振る王道の3曲!
クラシック音楽の「三大交響曲」といったら、どの曲を選ぶだろうか。その答えはもちろん人によってまちまちだろうが、「一回の演奏会ですべて演奏可能な人気曲」という条件を付けるとすれば、この夏、読響が聴かせてくれる「三大交響曲」ということになるのではないか。シューベルトの交響曲第7番「未完成」、ベートーヴェンの交響曲第5番「運命」、ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」。文句なしの傑作で、だれにとっても親しみやすく、しかも繰り返し聴いても味わい深いという交響曲が3つ並ぶ。まさにクラシック音楽の王道ともいうべき名作を一度に聴くことができる。
指揮台に立つのはケン=デイヴィッド・マズア。父はあの名指揮者クルト・マズアというサラブレッドだ。顔立ちからも察せられるかもしれないが、日本人の母を持つ。ライプツィヒに生まれ、父マズアをはじめ多くの名指揮者たちの薫陶を受け、フランス国立管弦楽団やボストン交響楽団の副指揮者、タングルウッド小澤征爾指揮研究奨学生他を経て、2011年にミュンヘン交響楽団首席客演指揮者に就任した。今年1月にはトゥガン・ソヒエフの代役として、急遽ボストン交響楽団でのデビューを果たして好評を博している。
いよいよ世界に向けて大きく羽ばたこうとする新鋭が指揮する「三大交響曲」。読響からどんなサウンドを引き出してくれるのだろうか。
文:飯尾洋一
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年8月号から)
第3回 東京オペラシティ名曲シリーズ
8/16(日)14:00 東京オペラシティ コンサートホール
読響サマーフェスティバル 2015「三大交響曲」
8/17(月)18:30 東京芸術劇場 コンサートホール
問:読響センター0570-00-4390
読響「夏の三大交響曲」
8/18(火)15:00 パルテノン多摩 問:パルテノン042-376-8181
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