是枝裕和監督の映画『海よりもまだ深く』が第64回サン・セバスチャン国際映画祭に出品へ 130の国と地域へのセールスも

公開中の映画『海よりもまだ深く』が9月16日から開催されるスペイン最大の国際映画祭・第64回サン・セバスチャン国際映画祭パールズ部門に出品されることが決定した。

映画『海よりもまだ深く』は、是枝裕和監督が“なりたかった大人”になれなかった大人たちを描く作品。阿部寛が15年前に文学賞をとり、その後は叶わぬ夢ばかりを追う主人公・良多を演じ、真木よう子が妻役、樹木希林が良多の母を演じている。

同作は、5月に開催された第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で正式上映され、公開後のロングランも決定している。是枝監督は、昨年2015年には同映画祭の同部門にて『海街diary』が観客賞 を受賞し、『そして父になる』(13)も観客賞受賞、さらに 『奇跡』(11)では最優秀脚本賞とｶﾄﾘｯｸﾒﾃﾞｨｱ協議会（SIGNIS）賞、 『歩いても 歩いても』（07）は脚本家協会賞、『ﾜﾝﾀﾞﾌﾙﾗｲﾌ』（99）は国際批評家連盟賞を受賞するなど、毎回のように高い評価を受けてきた。

また、 6月30日から台湾で開催される第18回台北映画祭ビジョ ンズ部門での出品も決定し、カンヌ国際映画祭を皮切りに続々 と海外映画祭への出品が決まっている。 日本での好評にくわえ、米映画評サイト‘ロッテントマト’（Rotten Tomatoes）では100％FRESHの評価を受け、「監督の繊細さや深さが感じられる。厳しい現実に実直に向き合い、かつ笑いの要素まで入れた是枝裕和の最高傑作！」（The Film Stage）、「是枝監督の主人公への愛、温かさやユーモアの交流が観ている者を全く飽きさせない。彼は世界が誇る最高の映画監督の一人！」（Village Voice）と各メディアからも絶賛されている。

さらに、世界各国のバイヤーたちからも熱い視線が注がれており、すでに中国、韓国、タイ、香港、台湾などのアジア圏に加え、アメリカ、イギリス、フランス、オランダ、ドイツなど世界130の国と地域へのセールスが決定している（6月15日現在）。

映画『海よりもまだ深く』は全国公開中