『Golden Circle』日本武道館速報レポ 寺岡呼人×桜井和寿の歩みと珠玉の名曲の数々
『寺岡呼人presents Golden Circle 第20回記念スペシャル ~僕と桜井和寿のメロディー~』 撮影=ほりたよしか
寺岡呼人が主催し、これまでも数多くのアーティストと名演を繰り広げてきたライブ『Golden Circle』。記念すべき20回目の開催となった今年は、『寺岡呼人presents Golden Circle 第20回記念スペシャル ~僕と桜井和寿のメロディー~』と題して、盟友・桜井和寿を迎えた2公演が実現した。その1公演目の舞台は日本武道館。20回記念に相応しく、本イベントの、そして二人の歴史を辿るかのようなスペシャルなステージが用意されていた。
『寺岡呼人presents Golden Circle 第20回記念スペシャル ~僕と桜井和寿のメロディー~』 撮影=ほりたよしか
ステージの背後までぐるりと客席を解放して花道が巡らされており、ほぼ360°ライブといった装いの会場。2階席上部までギッシリと詰めかけた観客はなんと1万3000人にも上った。その全ての視線が注がれる中、地鳴りのような歓声とともに放たれたオープニングナンバーは『Golden Circle』から生まれた楽曲「ミュージック」だ。
寺岡呼人 撮影=ほりたよしか
アコギを提げた寺岡とハンドマイクを片手にいきなり花道までダッシュする桜井。代わる代わるメインボーカルを採り、ハーモニーを交わす二人の相性はさすがというほかない。総立ち状態の客席へとまず一曲届けたあと、寺岡は桜井との出会いについて「25年前、我々が3歳の頃ですかね?」と笑いを誘いつつ、こうして『Golden Circle』が20回目を迎えるには欠かすことのできなかった盟友・桜井を紹介。桜井も「ちょっとしたホーム感があります」と話すなど、リラックスした雰囲気でライブは進行していった。
桜井和寿 撮影=ほりたよしか
途中、寺岡は8月にリリースされるニューアルバム『COLOR』より表題曲の「COLOR」や、Mr.Childrenの「あんまり覚えてないや」へのアンサーソング的位置付けだという「もったいない」などを披露。また、ゲスト・キーボーディストとして参加しており、これまた寺岡とは深い絆をもつシンガーソングライター・Kも、寺岡と共作した自身のナンバー「dear…」でメインボーカルを務めて大きな拍手と歓声を浴びる。寺岡と桜井がアコギの音色とともにブルージーに届けたのはMr.Childrenの「妄想満月」。こちらも寺岡と桜井で作曲した曲であり、セットリストの端々からも二人の歴史の深さを実感する。
K 撮影=ほりたよしか
ほかにも意外なセレクトも飛び出したカバー曲や、誰もが知る名曲など、観る者を魅了するライブが展開されていき、終盤には寺岡が「1991年、(桜井と)楽器車で東名阪ツアーを回って。あのときから僕がやってたのは『Golden Circle』だったのかな」とこのイベントの原点を振り返ったあと、これからへ向け「また続けていきたい」「未来に音楽のバトンを渡すような、『Golden Circle』のテーマソングにもふさわしい曲じゃないかなと思います」と、「バトン」を届けて、本編を締めくくった。
アンコールでは寺岡と桜井の始まりの曲「星になれたら」が満を持して演奏された。一斉に沸き起こったクラップの中、まずは桜井が花道を一周。そして次は寺岡と二人で肩を組んだりしながらもう一周。悲鳴のような歓声を浴びる二人は満面の笑顔だった。そして場内のオーディエンスもまた、一人残らず笑顔だったはずだ。
『寺岡呼人presents Golden Circle 第20回記念スペシャル ~僕と桜井和寿のメロディー~』 撮影=ほりたよしか
説明するまでもない珠玉の名曲たちと、桜井が「呼人くん家のリビングみたい」と形容したあたたかでリラックスした空間。いつまでも浸っていたい、そんな贅沢なライブだった。次は8月2日、大阪城ホールでもう一度二人の共演が実現する。一人でも多くの人に触れてみてほしい。
なおSPICEでは、大阪公演終了後にこの日の模様の詳細レポート及びセットリストを公開予定なので、そちらもお見逃しなく。
レポート・文=風間大洋
『寺岡呼人presents Golden Circle 第20回記念スペシャル ~僕と桜井和寿のメロディー~』 撮影=ほりたよしか
~僕と桜井和寿のメロディー~
日時:2016年8月2日(火)
開場18:00/開演19:00
一般発売日:大阪:7月10日(日)あさ10:00~
GC Band Dr:林久悦/Ba:林由恭/Gt:佐藤健治/Key:松本圭司/Guest Key:K
http://goldencircle.live/
CD: PECF-3169/税込価格¥3,300(税抜¥3,056)