総重量約500kgの重量級ボーカルユニット イル・デーヴの魅力とは? テノール・望月哲也に聞く
望月哲也
普段はオペラ歌手として第一線で活躍している歌い手4人と、多くの歌い手から厚い信頼を寄せられるピアニスト1人の5人からなる総重量約500kgのイル・デーヴ。
。2016年10月2日(日)には、コンサートを大阪のいずみホールにて開催する。そんなIL DEVUのテノール・望月哲也にコンサートや活動について、心境を聞いた。
――メンバー5人が揃う機会は少ないとお伺いしていますが、どういう風にコンサートを行うタイミングなどを決められるのでしょうか?
皆がそれぞれ頻繁にオペラの舞台に立っているのでスケジュールを合わせるのは大変です。5人のスケジュールを時間をかけてやりくりして、積極的にオファーに応えるようにはしていますが、イル・デーヴとしてのコンサートはまだ少ないかもしれませんね。大阪も初めてですし。
――皆さんが集まって話し合いをすることを"飯会(めしかい)"という形で行うとお伺いしたのですが、そちらではどういったお話をされるのでしょうか?
本番1回に向けてもしっかり稽古はしていて、その後にご飯を食べたりして、今後どういう曲をやろうか?どういったことしようか?という風な事を話し合ったりしていますね。
――10月2日(日)に「いずみホール」にて行われるコンサートについてお伺いしたいのですが、こういうところを聴いていただきたいというのはありますか?
やはり音楽をやっているので、音楽を聴いてそれが皆さんの癒しに繋がればいいなと思います。あとは見た目もぽっちゃりしたている人達なので、ゆるキャラみたいな5人が揃うのを見て、癒されていただきたいですね(笑)。名前もイル・デーヴとはふざけてはいますが、名前とは裏腹に音楽は真面目に取り組んでます。オペラ歌手は一人で歌って勝負する世界なのですが、普段はソリストとして歌っているもの同志が声を合わせると、アンサンブルとしてどのような化学反応が起こるのか?という部分や、4人で歌う音圧や空気が振動する感じとかを体感していただければと思います。
望月哲也
――演奏される曲目について考えていることはありますか?
我々の活動のメインがクラシック音楽という点で、敷居が高いと思われがちなのですが、出来るだけ耳馴染みのある、聞いた事のある歌謡曲であったり童謡であったり、そういった、皆さんが知っている日本語の曲を、最近はジャンル問わず歌ったりしています。やはり日本語の歌詞だと意味などもわかってくださるので情報として入ってきやすいですよね。そういう事も考えています。
――コンサートの際、マイクは使わないとお伺いしたのですが、今回もそのような形で行われるのでしょうか?
我々がオペラの舞台に立つ時も、基本的にマイクは使いません。よく響く声を出すには、どのような発声テクニックを使ってやると出るのか?といったことなどを、常に研究しています。今回コンサートを行ういずみホールはアコースティックな音を響かせるには最高のコンサート会場だと思います。
――クラシックのコンサートに普段行き慣れないお客様もおられると思うのですが、イル・デーヴの客層についてはどうでしょうか?
先ほど申し上げたように、耳馴染みの曲や歌謡曲等があるので、演奏する曲目を見てから、行ってみようかな?と思って初めてイル・デーヴのコンサートを観に来るお客様がそのままファンになって、また来てくださる、ということもあります。
――「総重量約500kgの…」という、イル・デーヴさんのキャッチコピーなどを見ると「なんだろう?」と気になるお客様もいると思います。ただ、音楽家としてちゃんと活動されている方ではないと勘違いされてしまったりしませんか。
そうなんです!やはり知らない人に知っていただきたいとそういった狙いはあるのですが、お笑いの方向にだけ走るのは簡単じゃないですか。だから、そうではなく、音楽をきちんとやっていて、いいパフォーマンスをお見せできるということを、これからもきちんと伝えていきたいですね。
(インタビュー・文=けんじろ~)
イル・デーヴ
■日時:10月2日(日) 13:00開演
■会場:いずみホール
■料金:S席:¥6,000 A席:¥5,000
■出演:望月哲也(テノール)/大槻孝志(テノール)/青山貴(バリトン)/山下浩司(バスバリトン)/河原忠之(ピアノ)
■公式サイト:http://columbia.jp/ildevu/