三浦春馬の脚線美に小池徹平「変な錯覚をおこしそう！」~『キンキーブーツ』開幕

経営不振の靴工場の跡取り息子がドラァグクイーンのローラと出会い、差別や偏見を捨ててドラァグクイーン専門のブーツ工場として再生する物語、ブロードウェイミュージカル『キンキーブーツ』が7月21日、新国立劇場 中劇場にて初日を迎えた。

この日、同劇場にて公開稽古が催され、その直前にW主演の小池徹平と三浦春馬が囲み会見に姿を現した。

ドラァグクイーンのローラを演じる三浦は、ボディラインがはっきりわかる真っ赤なミニのワンピースに12センチのハイヒール姿。「まずは、春馬の変わりっぷりに皆さん相当驚かれると思います」と小池が笑顔で語ると、三浦は「毎日ヒールを履き続けてきたので、ヒールを履く筋肉になりつつあるんじゃないかな。専属トレーナーさんに『ヒールを履いているお尻になってきたね』と言われた」と答えつつ、自慢の脚線美をアピール。

小池もそんな三浦に対し「なんかどんどん女性に見えてきて変な錯覚を起こしそう。目力が強いので、ぱっと見られたときに『あっ…そんな目で見てんじゃねーよ』って思いますね」と笑い返す。

 ドラァグクイーンの役作りがプライベートに影響を及ぼしてないか？との質問に、三浦は「女性の動きに目が行くことが多くなった。洋服を買いに行くと、試着して鏡を見るときに普通ならただ立ってチェックするくらいなのに、今は男ではやらないポージングをしてしまう」と暴露すると、小池が「普通にちょっと写真を撮って！ってときもローラになっているときがあるよ！」とさらにツッコんでいた。

どうしても三浦のビジュアルの話になりがちの会見だったが、舞台の内容について話が及ぶと、2013年にブロードウェイで本場の「キンキーブーツ」を観てきた三浦は「この役をやってみたいという夢がついに現実になって本当に嬉しい。演出家さんたちは、役の気持ちの部分から丁寧に教えてくださったし、細かい心の機微も教えてくれたので、毎日感動しながらやってこれた」と満足げ。小池も「この舞台はライブのように、声出して手を叩いて楽しんで観てほしい舞台です」とこれから劇場に足を運ぶ観客に向けてメッセージを送っていた。

今年10月には本国版の『キンキーブーツ』が来日公演を行うが、彼らに対して三浦は「もちろん負ける気なんて持ち合わせていない」と胸を張り、小池も「僕らの舞台は日本語でやれることが大きな魅力。話の内容や細かいニュアンスが日本の方に伝わればいい」と自信のほどを見せていた。

ゲネプロは、演出のジェリー・ミッチェルが「遠慮せず手拍子して、声を出して、この舞台を盛り上げてください！」と挨拶してからのスタート。

物語はチャーリー（小池）とローラ（三浦）のこども時代から始まる。いつしか大人になった二人がステージに登場すると会場から大きな拍手が沸き起こる！靴工場を何とか立て直そうともがくチャーリー、周りからの偏見のまなざしを物ともしない型破りなローラが抱える心の闇、保守的な工場の従業員との対立、やがてミラノの靴フェアに出品しようともくろむチャーリーだったが･･･。

ドラァグクイーンのためのブーツが完成する喜びを全員で合唱する「Everybody Say Yeah!／～みんなでYEAH！」は圧巻。そして物語の合間合間に見せるローラとエンジェルスたちのどハデで鮮やかなショーは見ごたえ抜群。先日稽古場取材をした際にも驚いたが、その時以上に三浦の歌とダンス、演技が驚異的な進化を遂げており、どの場面においても素晴らしいパフォーマンスを見せていた。