松重豊が半袖半ズボンの小学3年生姿に変身? 舞台『家族の基礎~大道寺家の人々~』製作発表

2016.8.10
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舞台

(左から)倉持裕、林遣都、鈴木京香、松重豊、夏帆、堀井新太『家族の基礎~大道寺家の人々~』


9月6日(火)からBunkamuraシアターコクーンにてM&O Playsプロデュース『家族の基礎~大道寺家の人々~』が上演される。8月9日(火)、本作の製作発表会見が都内にて行われ、出演する松重豊、鈴木京香、夏帆、林遣都、堀井新太と脚本・演出を務める倉持裕(劇団「ペンギンブルペイルパイルズ」主宰)が出席した。

東京のはずれに出現した劇場「大道寺シアター」。その中心にいる大道寺家の人々に次々とふりかかる事件。ついに一家離散へと追い込まれる家族を再生するために父親は一念発起、家族の「絆」を取り戻そうと奮闘するが……。

倉持の新作コメディがシアターコクーン初登場!ということで、倉持本人は「しょっぱなからボケる訳にはいかないので、わかりやすいテーマがいいだろうと思って家族のコメディを選んだ」と語り、大道寺家の人々を通して「夫婦・親子・兄弟・教育・恋愛・芸術・経済…とたくさんのテーマをつぎ込んで、“数撃ちゃ当たる”で頑張っていきたい」というと、キャストたちが思わず吹き出していた。

倉持裕『家族の基礎~大道寺家の人々~』

主人公の大道寺尚親を演じる松重は、本作について「基本はホームドラマです……コメディと言ってあまり笑えなかったときに保証できないので」とかなり控えめに紹介。三谷幸喜率いる東京サンシャインボーイズ、また蜷川幸雄主宰の蜷川スタジオを経験してきた松重だが、毎回舞台をやる度に逃げたくなると語る。「前回の舞台が終わったときにも、もう舞台は二度とやらないと思っていたのに、少し傷が癒えた頃に本作のオファーをもらい『倉持さんの新作か…じゃ、やる!』と即答してしまった。後悔している」と苦笑。役者にそこまで「やりたい」と思わせてしまう倉持作品の魅力を聞かれると、「つかみどころがない人間的な不思議な魅力がある方。どういう作家の類型にも当てはまらない『倉持ワールド』と言っていい世界観を持っている。役者ならどっぷり浸かって経験してみたいという魅力があり、そこが卑怯だなと思います」と褒めていた。

松重豊『家族の基礎~大道寺家の人々~』

ちなみに本作の中では、尚親の少年時代が描かれる場面があり、そこでは190cmはある松重が半袖半ズボンの小学三年生姿で登場するとのこと。「映像の場合、『俺は小学3年生だ』と言うと、『お前、バカか?』と返されるが、舞台で『俺は宇宙人だ』といえば瞬間に宇宙人になれる、(舞台とは)そんなミラクルが起きる空間。なので、僕が小3生になる場面では、説得力と若干の失笑を味わいたい」と照れながら語っていた。

尚親の少年時代の母親役、そして尚親の妻・須真の二役を演じる鈴木は、「映像作品より舞台の方がその役の影響を受けやすい。普段からお芝居の役の雰囲気になってしまう。今回は楽しそうなお話なので、普段から楽しい気分で過ごせそう」と笑顔でコメント。また、母親役については「実際に母親じゃない私だからこそできる自由な感覚で、変わり者でも魅力のある役にしたい」と役作りの構想を口にした。

鈴木京香『家族の基礎~大道寺家の人々~』

松重と鈴木はかつて映画で共演した仲。今回舞台初共演となることについて、「京香さんとはかなり前に映画で共演しており、その頃『京香さんは舞台をやらないんですか?』と聞いたら『私はもう…絶対無理です』って言ってたのに…この舞台の稽古初日には自分用のストレッチマットを持って来ていたので…人って変わるんだな、と思った」と笑う。対する鈴木は「大柄でたくましいイメージがある松重さんですが、実は本当に繊細なところを感じていた。稽古初日にセリフが入っていなかったら松重さんに嫌われるんじゃないかと思って不安になり…。実際まだ全部は入ってなかったので心のどこかで引け目を感じていました。だから、繊細で真面目な松重さんを不安がらせないように、稽古場ですぐに追いつきます、がんばります。と、今ここでお約束します」と笑っていた。

松重豊、鈴木京香『家族の基礎~大道寺家の人々~』

今回で4度目の舞台となる夏帆は松重&鈴木の娘役。「舞台は4度目になりますが、まだ未知の世界なので緊張する。倉持さんが描く気の強い女性が好き。役に血を通わせられるよう頑張りたい」と語り、同じく松重&鈴木の息子役の林は、「個性が強くクセが強く、自立心と野心にあふれる役だからこそ、のびのびと演じたい。“あいつ、舞台は初めてだから…”と注目されないくらい、みんなの中に溶け込んでいきたい。夏帆さんとは10年ぶりくらいの共演だけど、勢いに押し倒されないように頑張っていきたい」と緊張したまま意気込んだ。

夏帆『家族の基礎~大道寺家の人々~』

林遣都『家族の基礎~大道寺家の人々~』

そして大道寺家とは他人だが、家族同然に入り浸る近所の子を演じる堀井は「嬉しいのと同時に不安にもなった。緊張しいなのですが、朝ドラ『マッサン』に出てから芝居心が変わった。僕が提示することでみんなが突っ込んでくれるキャラクターになれたらいいな。そして今回は学生時代の友人たちなどを自分から舞台に誘おうと思っています」と出演の喜びをあふれさせていた。

堀井新太『家族の基礎~大道寺家の人々~』

 
公演情報
M&Oplaysプロデュース『家族の基礎 大道寺家の人々』

■日程・会場:
2016年9月6日(火)~9月28日(水) Bunkamuraシアターコクーン
2016年10月8日(土)~10日(月) 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
2016年10月1日(土)~2日(日) 刈谷市総合文化センター
2016年10月16日(日) 浜松市浜北文化センター
■作・演出:倉持裕
■出演:松重豊 鈴木京香 夏帆 林遣都 堀井新太 黒川芽以 山本圭祐 坪倉由幸 眞島秀和 六角精児 ほか
■公式サイト:http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/16_kazokunokiso.html

 

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