GRANRODEO 灼熱の日比谷野音を更に燃え上がらせた熱狂の一日
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GRANRODEO LIVE TOUR 2016 TREASURE CANDY 2016.8.13(Sat.)東京 日比谷野外大音楽堂
ツアー『GRANRODEO LIVE TOUR 2016 TREASURE CANDY』で全国各地を廻っているGRANRODEOが夏休み真っ只中の8月13日に日比谷野外大音楽堂でライブを開催した。
青空の下、絶好の野音日和となったステージにはまず赤ずきんちゃんファッションの“TREASURE DANCERS”が風船を持って登場。彼女たちのダンスパフォーマンスにオーディエンスもカラフルな風船を持って盛り上がる中、GRANRODEOが大歓声に迎えられ、ステージセットの階段を降りてセンターへと登場。ライブはデビュー10周年記念ベストアルバムに収録されている書きおろしの爽快なポップチューン「バラライ」で幕を開けた。
KISHOWの伸びやかなヴォーカルが夏の空に響きわたり、フライングVをかまえたe-ZUKAのメタリックなギターリフが痛快な「tRANCE」が鳴らされ、前半から開放感は全開全開モードに。これまで何度も野音に立っているGRANRODEOだが、彼らには本当に野外のステージが似合う。場内は立ち見が出るほど満員。
MCではKISHOWが「日比谷BABY! 野音BABY!」と煽り、e-ZUKAがタクシーに乗って日比谷野音までと告げたら、なぜか渋谷に連れていかれてしまったというエピソードを披露。「そういえば外もいるのかな。外〜!!」と叫び、聞こえてくる歓声に「今後いっさい、いじりませんけどね」と笑わせる。KISHOWは宮野真守が帝国劇場で『王家の紋章』に出演していることや、国際フォーラムでオトメイトパーティが開催されていることに触れ、有楽町近辺が同業者で賑わいを見せていると言い、「お盆だとか各地で夏フェスだなんだって楽しそうにやっているリア充連中もいるかもしれない。だが、しかし、今日、ここに集まってくれた8万人の同志こそが(笑)今、日本でいちばんのリア充だと、そういう日にしようではありませんか!?」と煽る。
KISHOWが下手へと走り、e-ZUKAがベースの瀧田と絡んでアグレッシヴなパフォーマンスで楽しませたロックンロール「欲望∞」もイントロで“ウォーッ”という歓声が上がる。「Darlin’」も空の下で聴くと格別。「帰結する共犯者」ではKISHOWがパワフルなヴォーカルを響かせ、e-ZUKAがセンターでテクニカルなギターソロを響かせた。
真夏の野外ムードはますます加速していき、みんなが扇子を持って盛り上がるディスコチューン「SEA OF STARS」ではTREASURE DANSERSと共に華やかにステージを盛り上げ、KISHOWが「盛り上がってますか? 真夏ですね。お盆ですね。ベタに夏の曲で盛り上がってもいいですか?」とパーティロックチューン「サマーGT09〜恋のHEAT WAVE」を披露。クラブ仕様のLEDライトが彩る中、野外ライブのために書き下ろされたといっても過言ではない最新シングル「TRASH CANDY」収録曲の「Lovers High」ではKISHOWが「恋してHighになろうぜ!」と叫び、間奏では何とe-ZUKAがギターを降ろし、センターでKISHOWと2人で映画『サタデーナイトフィーバー』ばりのダンスを披露して場内、大盛り上がり。パーティのムードは最高潮に。
曲が終わった後はバースディソングが流れ、8月11日に誕生日を迎えたKISHOWのためにケーキが運ばれ、オーディエンスが祝う中、ロウソクを吹き消すスペシャルタイム。サプライズを予想していたKISHOWも「いつ来るかなと思ってましたけどね。ライブでハッピーバースディしてもらうのはどれぐらいぶりだろう。ひょっとして2007年の8月9日ぶりかな。ファーストワンマンライブで祝ってもらったんですね」と嬉しそうにコメント。
そしていつのまにか陽が落ちて涼しい風が吹いてきた空の下、しばし着席してのアコースティックタイム。身体を冷やさないようにe-ZUKAが上着を羽織り「20歳超えるといろいろ(支障が)出てきますよね」と言うとKISHOWが「いや、だいぶ超えてるって」と突っ込むなど、ボケツッコミが絶妙なコンビのやりとりで笑わせつつ、アコギとヴォーカルだけで奏でられた「今より先を」では場内が感動に包まれた。
夜空の下の後半戦ではまばゆい照明の光が回る中、アグレッシブでスリリングな「TRASH CANDY」が放たれ、GRANRODEOの激しいキラーチューンを連続投下。「カナリヤ 」では大興奮の歓声が上がり、「Go For It!」ではウォーターキャノンで水が派手に撒かれるというめくるめく展開。GRANRODEO恒例の魔法の言葉(呪文?)“I・G・P・X”のコール&レスポンスでは会場の外のオーディエンスの声も響き渡り、水着姿のロデオガール、ロデオボーイのテンションも上がる一方。夢のような時間はアッという間に過ぎ去っていく。
「ライブは終わった瞬間から風化していくというか、消えていく儚いものだなと思うんですけど、だからこそ、生でみんなと共有できるこの時間が尊いと思ってます」とシリアスに語ったところで蝉が飛んできて、「空気読め!蝉! 残り僅かな時間を大切にしろ!」と蝉にもメッセージを伝え、「何が言いたかったかというとまたみなさんの記憶の引き出しから思い返してもらえればやる意義があるなと思っています」と想いを伝えたKISHOW。ラストナンバーは 「メモリーズ」で締められた。
アンコールでは本ツアーが9月4日のZepp Nagoyaでファイナルを迎えること、9月14日に代々木競技場第一体育館で「GRANRODEO LIVE 2016G11 ROCK☆SHOW -TRECAN PARTY- 」が開催されること、野音のライブのもようがフジテレビNEXTで10月21日にオンエアされることが告知され、「Y・W・F」、「シャニムニ」を演奏。
メンバーが去った後はもっと聴きたい「もう1回コール」の嵐。「そんなにも騒ぎたいならしょうがない。あと1曲だけだぞ!」と「Can Do」が披露され、KISHOWはエンディングでドラム台からジャンプ。真夏の野外ライブを全員が最初から最後まで楽しみ尽くした一日となった。
レポート・文=山本弘子
01.バラライ
02.tRANCE
03.アウトサイダー
04.欲望∞
05.Darlin'
06.日常ホライズン
07.帰結する共犯者
08.SEA OF STARS
09.サマーGT09
10.恋のHEAT WAVE
11.Lovers High
12.今より先を(Acoustic)
13.TRASH CANDY
14.ROSE HIP-BULLET
15.カナリヤ
16.Go For It!
17.modern strange cowboy
18.メモリーズ
<Encore>
19.Y・W・F
20.シャニムニ
<Encore2>
21.Can Do