陣内孝則がド派手なドラァグクイーン姿で「還暦前にやる仕事じゃない！」に山崎育三郎が噴き出す　ミュージカル『プリシラ』製作発表会

山崎育三郎、ユナク（超新星）、古屋敬多（Lead）、陣内孝則が出演する日本初上陸のミュージカル『プリシラ』が12月8日（木）～29日（木）まで日生劇場にて上演される。本作の製作発表会兼PRのために作られた巨大プリシラ号（ラッピングバス）の出発式が7日、都内で行われた。

本作は、1994年に公開された3人のドラァグクイーン（女装したパフォーマー）たちのドタバタ珍道中を描いたオーストラリア映画を元にミュージカル化されたもの。マドンナやドナ・サマーなど70年代を代表するヒットソングをちりばめ、豪華絢爛な衣装で歌って踊るエンターテイメント満載の舞台だ。

プリシラ号出発式では、主演の山崎、Wキャストとなるユナク、古屋、陣内が、同じく本作に出演することが決まったお笑い・物まねタレントのキンタロー。がMCを務める中、本作のPRフライヤーなどでも披露しているド派手な舞台衣装に身を包み、ヴィレッジ・ピープルの「Go West」(1977）が流れる中、ステージ上に姿を現した。

まず、この衣装、足に「うきわを半分に切ったサイズ（山崎）」の大きな靴を履き、頭には無数の花をちりばめた豪華で巨大なウィッグをかぶるという姿。「頭が重くてびっくり」と山崎が語るのも無理はなく、一歩前に足を出すだけでもバランスが崩れ、キャストはあちこちにぶつかり、会見中に座るためのハイチェアにも人の手を借りないと座れないありさま。「本番はこの姿で踊りながら歌うので、かなりリハーサルが必要ですね」と苦笑い。

衣裳を着こなす、という意味だけではないが、演出の宮本亜門から「もっと筋肉をつけて」と言われているそうで、「男に好かれる男の役なのでムキムキさせてほしいと言われた」とユナク。そしてキンタロー。も宮本から「筋肉をつけてほしい」と言われた事を伝えると「女性も鍛えるんですね！？」と山崎が目を丸くしていた。

一方「トレンディ俳優の陣内孝則でーす！（笑）」のっけからひと笑いさせた陣内は話を続ける。「この格好をしていると戦闘能力を失ったマジンガーZみたい。苦節36年、芸能界に入って少し屈辱的な感じがする（笑）マネージャーには20キロ痩せろと言われ、今日はワキ毛を剃ってこいと言われ、女房に剃ってもらった。再来年、還暦を迎えるんですが、還暦前にやる仕事じゃないと思います。でもいい作品だし、共演者はみなベクトルが上を向いている人たちばかり。顔がいいというだけで売れっ子になり、中年になって伸び悩んでましたが、この作品で一皮むけたいとおもいます」と一言口にする度にじわじわ笑いが広がり、観客をぐっと引き寄せるさすがのトークスキルを見せつける。

ちなみに陣内も衣装と格闘しているようで、「偉い方がたびたび挨拶にいらっしゃるんですけど、このウィッグがストンと落ちてしまいそうになるので、頭が下げられない。決して芸能人として思い上がっているわけじゃないんです！！」と弁解していた。そして冒頭のダイエットについて「1か月前までは90キロあったが、10キロ痩せました。あと本番までにもう10キロ痩せないと。（カメラマンに）今、CGとかいろいろできるでしょー？ ちょっと痩せた感じで写真を修正してくださーい（笑）男がダイエットすると病気だとかトラブル抱えてるとか、薬物やっているとかいろいろ書かれますが、違いますからね！！」とブラックジョークも交えつつアピールしていた。

なお、稽古スタートを目前にして、今、感じている『プリシラ』の魅力について聞かれた4人は次のように語っていた。

古屋「仲がいいのか悪いのか、悪いようで仲がよかったり何か人情を感じる物語だと思う。華やかな世界を身体いっぱい使って演じたい」

陣内「映画しか観てないですが、映画ではテレンス・スタンプという名優が僕の役を演じていて素敵でした。70年代のヒットチューンを押し出してやってます。衣装から何から魅力的。眺めているだけでも楽しいミュージカルになると思います」

山崎「衣装、音楽だけでも楽しめますが、それだけでなくこの3人がバスで旅をする中で、家族・愛・自分自身を見つめ直すこと、一度きりの人生をどう生きるのかという大きなテーマも含まれている。最後には泣けるシーンもあるかも。2016年の最後にふさわしいミュージカルになる」

ユナク「衣装もハデでステージも素晴らしい。目が楽しめて、心が癒される作品。家族の愛情とか友情など、いろいろなことを語っている作品です」

「プリシラ号」は新宿・渋谷を中心に9月13日（火）まで走行。