イトヲカシ 憧れ続けたメジャーデビュー 1stシングル「スターダスト / 宿り星」を紐解く

SPICER
イトヲカシ

イトヲカシ

画像を全て表示(3件)

9月21日にメジャーデビューシングル「スターダスト / 宿り星」をリリースしたイトヲカシ。記念すべき1stシングルは、日々アップデートし続ける彼らの“今”と、ひとつのテーマとしている“王道の音楽”が凝縮された一枚となっている。そんな今作を紐解くとともに、メジャーというフィールドに立つこと、これからのイトヲカシについてを語ってくれた。そして、コメント動画では“あいうえお作文”に挑戦……してくれたのだが、何とも言えないフリーダムな回答が飛び出したのは言うまでもない(笑)。
本インタビューと動画で、変わっているようで変わらない2人を感じてほしい。

――ついにメジャーデビューを果たされたわけなんですが、お2人のこれまでの活動を振り返ったときに思い浮かぶのは、メジャーで活動したいっていう気持ちはもともとあったんだっけ?という部分なんですね。

伊東歌詞太郎(以下、伊東):おっしゃりたいことはすごく分かるんですよ。僕らはまず武道館でやりたいっていう夢を持っていて。「なんで武道館でやりたいの?」って言われても、理由もとくに無いんですけど……昔からそこで憧れのアーティストがやり続けてきた場所だし、そこでワンマンライブをするっていう事実が一流ミュージシャンの証っていうイメージが僕の中に植え付けられている。そういう世代で育ってきて、他にもいくつか夢があるんです。『ミュージックステーション』に出たいとか、大型の夏フェスに出るっていうのもバンド時代からの大きな夢で。それと同じように、メジャーデビューというものも色濃くあったんですよ。誰になんと言われても、メジャーデビューはひとつの夢であったっていう感じなので、メジャー志向というよりかは……時代に合わせて修正できなかったのかもしれないですね(笑)。

宮田“レフティ”リョウ(以下、宮田):一回そういうものに憧れちゃったら、“憧れ”ってそれ自体なかなか消せないじゃないですか。今のご時世、メジャーもインディーもあまり変わらないよっていう気持ちもよく分かるんですけど、「そんなこと言っても憧れちゃってんだからしょうがないじゃん!」っていう感じで(笑)。僕らはそういう感覚を持っていて、そこはお互いに共有できてますね。

伊東:だから、メジャーデビューっていう夢がひとつ叶ったので嬉しいです。

――しかも“イトヲカシとして”ってことですしね。路上ライブに代表されるような今までの活動スタイルももちろんありながら、先日は初めてライブハウスでのツアーもあり、大きなフェスに出たり、ご自身でフェスを開催したり。置かれている状況がめまぐるしく変わってると思うんですが、その中で新たに感じている部分はありますか。

伊東:あまりスタンスとしては変わってるつもりはなくて。東京で大きいライブがあったら来にくい人もいるっていうことを忘れてはいけないから、路上ライブは絶対にやりたいし。心の中は何も変わってないですね。ただ、毎日音楽にまみれた生活になってきたなとは思います。生活や時間の使い方に関しては、より濃く音楽に触れるようになったなっていう。

宮田:あと、いろんなスタッフがついてくれるようになったなって。今まではすごくミニマムで、僕たち二人でずっと活動してきたイトヲカシが、たくさんの人が関わってくれることによってできることのキャパシティもどんどん拡がっていって。逆にそういうスタッフの人やミュージシャン、エンジニア……みんなの気持ちを背負ってやっていかないといけないなっていう責任感も生まれました。僕たちが成功しなければみんなハッピーになることはできないって思っているし、それはすごくプラスに働いているっていうことなんですけど。みんなでやれて本当に嬉しいですね。

――もともとのミニマムな部分っていうのはお二人の持ち味であって……

宮田:あははは!

伊東:僕たちをすごく理解していただいてる(笑)。

――(笑)。そこをちゃんと持った上で、大きい展開ができるようになったという意味では、自由度や可能性も拡がりましたよね。

伊東:そうですね。メジャーデビューを発表した時のお客さんの反応を見て、自分たちに期待を寄せてくれてるんだなっていうことをすごく感じたし。自分のことのように喜んでくれて、あの日のライブでびっくりしちゃったんですよ。自分たちに夢を懸けてくれるっていう、それを背負って……っていうのはちょっと違うのかな、意気に感じてというか。だから、みんなで夢を叶えていこうぜっていうのはありますね。

宮田:ミニマムな形が持ち味って先ほどおっしゃってましたけど、僕らはメジャーデビューが決まって、いろんなチームで動いていけるようになり……でも、今後も小回り重視なところも活かしていこうと思いますし。嫌々やっている訳じゃなくて楽しんでやっているので。

伊東:両方の動きができるようになったんじゃないかなと思いますね。

――確かにそうですよね。いまメジャーデビュー発表時のお話も出ましたけど、あのとき歌詞太郎さんが「いろんな気持ちを預けてほしい」というようなことを(MCで)言っていたのがすごく印象的で。あの言葉を口にするに至るまで、かなりの心境の変化があったんじゃないかなと。良い意味で「変わったなぁ」と感じました。きっと以前だったら言わなかった言葉ですよね。

伊東:言えなかったと思います。……普通、言葉で「ライブに行きます」って言ってても来られない場合も多いじゃないですか。それが「行くよ」って言われて、本当に来てくれたんだったら、本当に最大限の感謝をすべきで。約束通りに、他のことをしないで来てくれて、音楽を聴いて、お金を払って……それって本当に奇跡だと思うんですよ。路上ライブを続ける中で、「ライブで◯◯に行きます」って言ったら、本当にその場所にみんなが来てくれるっていうことを今までに何度も経験していくうちに、人の言ったことをもっと信じて良いんだなって思ったんです。

――なるほど。

伊東:あの場所でメジャーデビューを発表して、喜んでくれたり、涙を流してくれたり……その気持ちや感情や涙っていうのは、そのまま受け取っていいものなんだって、最近は思えてて。仲間だって思っていいんだって。仲間ってことは裏切られるかもしれないし、そういうリスクを孕むものだし、結局最終的には自分一人なんだっていう意識を持ってなくちゃいけないのかなって思ってたんですけど。でも音楽を聴いてくれる目の前の人たちを心の底から信頼していたいし、最近は信頼している気持ちに変わってきているのは確かですね。だからこそ、ああいう言葉が最近出てくるんだろうなって、ステージが終わったあとに思ったりします。

宮田:路上ライブでいろんなところを回って、お客さんの顔をちゃんと見て感謝の気持ちを伝えられて……

――AP(=ありがとうポイント ※前回のインタビュー参照)ですね。

宮田:そうです(笑)。それを伝えていく中で……最近、「幸せにしてあげなければいけない」って思うんですよ。ファンのみなさんの存在がすごく愛おしくなって。路上ライブでも何回も言ってるんですけど、僕らの音楽に価値を付けてくれてるのはお客さんであって、これは誰も否定できないことだと思うんですね。日を追うごとにそうなってる気がするし、昔バンドをやってるときには、こういう感覚がなかったなって思います。もちろん感謝はしてたんですけど、こういう深い愛っていう感覚にたどり着いたのは、イトヲカシが初めてですね。

――それは距離の近い活動をしてきたからなのかもしれないですね。

宮田:そうですね。路上ライブっていう体験がなかったら、また違う感覚になってたのかもしれないです。

――逆に、お2人はインターネットっていう直接的じゃないツールでのコミュニケーションも経験されてきたじゃないですか。その上で、至近距離のライブも経験されているからこその感覚なのかもしれないと思います。

伊東:確かに。本来そこを分けて考えてなかったというか、やってるときって必死だから、ネットの中のコミュニケーションと路上ライブっていう近い距離でのアナログなコミュニケーションって、一切意識したことが無かったんですよ。でも、言われて振り返ってみると両方経験することができたんだなって、今思いました。だからこそ、いろんなものが多く見えて、自分の今の考え方に行きついたのかなって。

――ここ何年かお二人の活動を見させていただいているので、当時から今=メジャーデビューに至るまで、そして今こういう心境になっているっていう道筋が見えてくると、心に響くものがありますよ。

宮田:人となりを知ってもらってる上でインタビューしてもらえるのはありがたいです。

伊東:取材を通して、こいつらダメだなって思われてる可能性もあるかもしれない(笑)。

――いやいや。本当に今回の作品は真っ直ぐなものになってるなって思いますし……そんなに真っ直ぐではない人たちだっていうのも知っているだけに(一同笑)。

宮田:えー!!(笑)

伊東:音楽に対しては真っ直ぐですけどね? 他は曲がりまくってますけど!(笑)

――(笑)。では、音楽に真っ直ぐ向き合って出来た収録曲についてもお訊きしたいんですけど、今回の「スターダスト/宿り星」は両A面になっていて。どちらが先にできたんですか?

伊東:「宿り星」ですね。アニメ『双星の陰陽師』のタイアップのお話があるとのことで、それに向けて作った曲なんです。それを監督さんが選んでくださって決まって。そういう関係で「宿り星」が先にできました。

宮田:その後、「イトヲカシはバラードもあるしアップテンポなものもあるよ」っていうところから、「スターダスト」っていう楽曲ができて。

伊東:そう。先にバラードが出来上がったからこそ、速い曲も必要なんじゃないかっていうのはもちろんあったし。僕らってこういう曲もあれば、ゆっくりな曲もできるよっていうことが見せられたんじゃないかなって思います。もちろんこれだけじゃないし、メジャーデビューシングルは名刺代わりとはいえ、まだまだ見せられてない部分はいっぱいあるなと思っていますけど、バランスの取れた作品になったんじゃないかなと思います。

――まさに僕もそう思ってて。イトヲカシは自主制作時代から含めるとすでにたくさんの楽曲がありますけど、静と動というか、光と影でもいいんですけど、そういう相反する要素を常に持っていると思うんです。今作は、その中のバラードよりの美しい面と、元気でアップテンポなナンバーという意味で、名刺の役割も果たしつつ、これまでの良いところをギュッとできた2曲なんじゃないかなと思います。

宮田:それを聞いて、僕らもアップデートできているんだって安心しました(笑)。

伊東:作っているときは必死なので、長く僕らを見てくれている人に言ってもらえると、アップデートできているんだなって再確認できて嬉しいです!

宮田:自分たちの作品は愛してるんですけど、だからこそ見えないものはあると思うので。

――アップデートでいえば、曲の骨格以外に、アレンジ面でもやれることが増えてますよね。

宮田:2~3年前に比べると全然増えてますね。頭にあるやりたいことがかなりダイレクトに出せるようになってきたなって思います。ストレスフリーで気持ちよく制作できてますね。

――今作でいうとストリングスも厚みがあるし、いろんな音も入っているんですけど、今までのシンプルな構成と聴き比べて違和感はないんですよ。

宮田:一番届けたいものって言霊だと思うんで、“歌”っていうものが主体にあって、そこを音が優しく包み込むというか。いつもそういうアレンジにしたいなって思っている中で、やれることはすごく増えたんですけど、全部入れればいいっていうわけではなくて。足し算/引き算みたいなところも含めて、そこもアップデートされていってるのかなって思います。

――作詞作曲は歌詞太郎さんですけど、バラードと少しアッパーな曲であるというところ以外に、こだわったポイントってありますか?

伊東:「宿り星」はアニメのエンディングテーマだったので、その世界観は絶対必要だなと思ったんですよ。エンディングってアニメの最後に流れるものだから、見た後にその世界に花を添えるものでありたいし、そうすべきだと思っていて。原作を読んで『双星の陰陽師』の世界を理解して、イトヲカシらしさもあって、その真ん中を取るっていうやり方ももちろんできるんですけど、僕は真ん中を取っちゃいけないと思うんですよ。かといってアニメに寄っちゃったらイトヲカシらしさがなくなるし、逆もまた然りで。でも、僕はこの二つの柱が両立するところが絶対あるはずだと思って、自分の中にあるメロディと歌詞の海から探しあてて、やっと釣れたのがこの「宿り星」なんです。だから歌詞とメロディがアニメの世界観を一番表現した上で、僕ららしさと共存……ていうのも変ですね。どちらも立ってて、一本化されてる場所を見つけて作りました。作者のエゴなんですけど、ひとつ頑張ったところなのかなって思います。

――「スターダスト」はどうでしょう。

伊東:「スターダスト」は、一曲の歌詞で完結するものじゃないと思っているんです。夢って叶えるのがそんなに簡単なものじゃないと思っていて、そもそも、流れ星って速攻で消えるから三回願い事を言うことなんて絶対出来ないし、人類史上出来たやつなんて絶対いないと思うんですよ。それに、そんなに大事な願いを流れ星に願ってどうするんだ、それで願いが叶ったらそんな甘い話ないよね、だったら自分に願をかけよう。その願いを叶えるために頑張ろうっていうようなメッセージが込められてるんです。僕は一生懸命と真面目にやっていれば夢は叶うって信じているので、そういうメッセージを込めて……歌ってる本人が夢を叶えていけなかったら一番ダサいと思うんですよ。これから先の生き様で「スターダスト」を完結させたいなと。だから偶然なんですけど、メジャー1stシングルに相応しいものになったんじゃないかなと思います。

――意思表示になってますもんね。

伊東:狙ってやったわけじゃないんですけど、書いてる最中にそうなっちゃったんですよ(笑)。

――この歌詞も曲もすごい好きで。……これ、ひねくれてると思うんでですよ。

伊東:誰がですか!(笑)

――あ、この曲がです(笑)。

宮田:わかりますわかります。

――世間で言う真っ直ぐな応援ソングだったら、星に願いをかけたがると思うんですよね。この曲はメッセージを真っ直ぐに歌ってますけど、そもそもが「そんなものに願をかけるな」っていう、“誰か”じゃなくて“今の自分”っていう、ちょっとひねくれた視点に立った上でストレートに歌ってるんですよ。

伊東:なるほど!

――それにしても、このサビの最初の二行、<晴れたらいいな 願い事なんて それくらいがちょうどいい>。いいですよね。

伊東:これが一番初めに出てきたんですよ。メロディと歌詞が一緒に出てきてくれて。そこからこの曲の世界観というものがバッと。糸口を見つけるまでもないというか。一緒に出てきてくれたからサッと書けたので、これは自分の中でも気に入っている部分です。

――“晴れたらいいな”っていう言葉自体にすごく前向きな響きがありますし。

宮田:晴れないとライブができないという(笑)。

――路上ライブの話ですか(笑)。あとは言葉遊び的に、“いとをかし”っていう言葉も入っていたり。

伊東:これは他のインタビュアーの方にも聞かれて、「入れようと思って入れたわけではない」って言ったら「またまた~メジャー1stだからでしょ?」っていう感じで言われたり(笑)。でもそんなつもりはなくて、ただ本当にパッと出てきて。雨が降ったって、空が曇ったって、いいじゃんっていう。リズムもバッチリはまったし。

――狙ったわけじゃないんですね。

伊東:(歌詞が)出た後に“あ、しめた”くらいは思いましたけど(笑)。

――レフティさんは、この2曲上がってきていかがでしたか?

宮田:メロディの土台を歌詞太郎が持ってきた時点で、完成形がある程度イメージできるというか。逆にイメージ出来ない曲ってつらいなって思うんですよ。自分たちの曲でそういうシチュエーションはあまりないんですけど、他の方の曲をアレンジさせてもらったりするときに、その人のパーソナルを知らないことが多かったりもするので、どう料理したらいいかな?っていう瞬間があって。でも、特に「スターダスト」や「宿り星」っていうのは、もう早く画面上に落とし込みたいっていうくらい(笑)、頭の中でデッサンができてて、メロディやサビができた瞬間にイントロのフレーズも自然とくっついて出てくるような感覚があったし、ほとんど最初のイメージ通りに、良く仕上がったなって思います。「宿り星」はメロディや歌詞の世界観を生かして、すごく壮大で奥行きのあるサウンドを作りたい、儚さと力強さみたいなものを届けたいなって思ったので、ストリングスアレンジにこだわりを持って作りました。同時にバンドサウンドの面でも、本来であればもう少しソフトなストリングスに寄り添わせるようにつくるのが定石だと思うんですけど、今回は力強さを表現するっていう意味で、あえてノイジーな音色をギターで作ったり。ドラムも「荒々しい音にしたいんですよね」ってエンジニアさんにお話をしたら、わざわざ別のスタジオから歪み(の音がするスネア)を持ってきてくれて。

――あのドラム、良かったです。

宮田:そう、すごく良かったんですよ。そういうところも上手く共存させられたのは、前作でもお世話になっているエンジニアさんの力が大きくて。アレンジに関してはイメージが最終的に良いところに着地したなって思ってます。

――本当にこれでデビューするぞって胸を張れる一枚ですよね。

伊東:その時の自分たちの全力が切り取れたっていう手応えが、作り終えた時にもうあったので、本当にそう思います。

宮田:逆にそういう感覚を持ってやんないと失礼だとも思うし。周りの人にも、自分たちの曲にも。

――そしてタイトルも両方“星”にちなむという、イトヲカシらしさ。

伊東:これまた偶然なんですけど(笑)。

宮田:僕ら、星好きじゃないですか。

伊東:でも、本当に信じてほしいんですけど、偶然なんですよ。

――まぁ、そもそも全体的に星が出てくることが多いんでしょうけども(笑)。

伊東:ほっとくと僕ら、宇宙や星の曲作っちゃうから、今後は気をつけつつ……星芸人みたいになっちゃダメなんで!(笑)

――(笑)。そして路上ツアーも後半戦が始まりますけど(取材は8月下旬)、ここまでの感想はいかがでしたか? 前回のミニアルバムのリリースを経てからの路上。

伊東:感覚としては、変わらないですね。お客さんも来てくれて、手紙をくれて、握手して、サインして。「ありがとうございます」の交換をするのはいつも通りなんですけど、「メジャーデビューおめでとうございます」って言ってもらうことは増えました。そこ以外だと、許可取りの面で変わったかもしれないですね。今までは上手くいかないことが多かったんですけど、今年に入っての許可取りがすごくスムーズなんですよ。多くても二箇所目くらいで決まったり。一回電話をかけて、「折り返します」と言われるんですけど……多分、そこで(自分たちのことを)検索してくれてるみたいで、そのあと電話がかかってきたときの温度感が全然違うんですよ。なんでだろう?って考えたら、今までの路上ライブで危険なことがおこってない、マナーが良かったっていうことだと思うんです。今まで、お客さんが積み上げてきたブランドだと僕は思ってるんですよ。それを今年の許可取りですごく感じるんです。

――すごく良い話じゃないですか。

宮田:本当にみなさんのおかげですよ。撮影禁止とかって、僕らからは全然言ってないんですけど、お客さん同士が注意してくれて。寄りかかっちゃってすみません、って感じなんですけど(笑)、そういうところも含めて、イトヲカシの路上ライブの空気っていうのは徐々に形作られてきているなって。

伊東:確信があってやってたわけじゃないんですけど、マナーのことを言わない方がかえって良くなるんじゃないかなって思ってて。最近なんて、僕らが何も言わなくても前の人たちが、後ろの人が観やすいように座るんですよ? こういうのすごく感動するんですよね。写真撮影の件はまだしも、後ろの人のことを考えてここまでやる?って。そんなみなさんのお陰で、スムーズに許可取りもできるし。あと、施設の人に「何時まで」って言われていても、ちょっとオーバーしちゃうことがあるんですよね。でも「終わるまでやってください」って言ってくださって、終わった後に「すみませんでした」って謝ったら、「こんなにお客さんが喜んでくれるイベントに関われて幸せだったので、ありがとうございます」って言っていただけたり……こっちはもう立場がないですよね。どうやって恩を返していこうかって。……振り返ってみると、変わったこといっぱいありましたね(笑)。

――お客さんとの直接的な関係値というより、周りの環境面が変わってきてるんでしょうね。では最後に、シングルが出たということは、アルバムであったり、路上じゃない方のツアーも期待してしまうのですが。そこも含めお訊きします。こうしてデビューするということは、この間『ROCK IN JAPAN FES. 2016』『YATSUI FESTIVAL! 2016』に出演したり、このあとも『FM802 MINAMI WHEEL 2016』などが控えていたりと、イトヲカシは邦楽ロックシーンに立つことになるわけで、そのあたりの気概を訊きたいなと思うんです。

伊東:ニコニコ動画出身のミュージシャンだって先入観で見られることが多いんですけど、それってこれから先もずっとあるものだと思うんですよ。僕はそこは大歓迎なんです。CDを聴いてくれたり、ライブを観てくれたら、そういうのって関係ないんだなってわかってもらえる自信がすごくあるし、ガッカリされないだけの歌を歌うっていうことは僕にとって当たり前で。これから先は戦いが続いて行くと思っているので、もっと味方を作っていかないといけないですけど、本来それはバンドマン時代からも変わっていないことなので。僕らは360度、笑顔で戦って行くっていう気持ちでいます。

宮田イトヲカシとしての一つの音楽のテーマというのが、“王道の音楽”なんですよ。邦ロックやJ-POPには、確かに王道の音楽が存在していて。僕らが多感な時期ってCDがすごく売れていて、王道な音楽が溢れていて、そういう背中を観て育っていた。でも、今と昔を比べてみると、そこのパイがすごく少なくなっていると思うんですよ。……真ん中の音楽をやりたいんですよね。たくさん売れるからとか、それが近道だからって思っているわけじゃなくて、単純にそういう音楽が好きだから。自分たちとしてもそういう音楽を肯定したいし、そこを目指していく上でひとつの音楽の形っていうのが提言できた作品だとも思います。これから僕たちの音楽を知る人も多いと思うし、フィルターをかけてもらっても構わないですけど、まず一回音楽を聴いてもらいたいなと。聴いてもらわないと始まらないので、そこは切に思ってます。
 

インタビュー・文=風間大洋

イトヲカシ サイン入りチェキ プレゼント企画(2名様)

応募方法は、SPICE【音楽】のアカウントをフォローの上、下記ツイートをRTするだけ!

https://twitter.com/spice_mu/status/780325874314809344
当選者の発表はご本人へのDMでの連絡とかえさせていただきます。応募期間は2016年10月26日(水)まで!

 

 
リリース情報
Debut Single「スターダスト / 宿り星」
発売中
「スターダスト / 宿り星」

「スターダスト / 宿り星」

(CD+DVD)¥1,700(税込)
(CDのみ)¥1,000(税込)
※初回封入特典:「双星の陰陽師スペシャルステッカー」

 

シェア / 保存先を選択