行定勲監督が初ロマンポルノを引っさげ『第21回釜山国際映画祭』レッドカーペットに登場 公式上映ではキム・ギドク監督が作品を絶賛

2016.10.9
レポート
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現地時間10月6日から10月15日まで韓国・釜山で開催されている『第21回釜山国際映画祭』のミッドナイト・パッション部門に行定勲監督初のロマンポルノ作品『ジムノペディに乱れる』が正式招待された。10月6日(現地時間)には、同作の行定勲監督、主演の板尾創路、ヒロインの芦那すみれ岡村いずみがレッドカーペットを歩いた。

 

 

同映画祭でワールドプレミア上映を迎える『ジムノペディに乱れる』は、日活ロマンポルノ誕生45周年を記念した企画『ロマンポルノリブートプロジェクト』の一環で製作された作品。同プロジェクトでは、行定監督のほか塩田明彦監督、白石和彌監督、園子温監督、中田秀夫監督らが完全オリジナルの新作ロマンポルノを28年ぶりに発表する。先日行われた第69回ロカルノ国際映画祭では、塩田明彦監督作品『風に濡れた女』がロマンポルノとして初めて国際映画祭のコンペティション部門へ招待され、若手審査員賞を受賞している。

韓国でも人気の行定監督や、キャストがレッドカーペットに登壇すると、映画ファンたちから大きな歓声が上がっていた。板尾と行定監督は、お互い別作品で参加した2009年の第14回釜山国際映画祭の際に初対面している。そこから7年後に行定監督が初めて挑戦したロマンポルノ作品に板尾が主演。二人は初対面を果たした釜山映画祭のオープニングセレモニーにともに参加することになった。行定勲監督は「7年後、まさか監督と主演として一緒にレッドカーペットを歩くことになるとは思わなかった。初めてお会いした時、『板尾創路の脱獄王』と僕の作品『パレード』のプロデューサーが一緒で、プロデューサーを介してお会いした」と述懐。さらに「この時、板尾さんは監督として参加されていて。今回の『ジムノペディに乱れる』の板尾さん演じる映画監督の古谷という男は、この時にであった映画監督・板尾創路の印象も影響しています」とコメントしている。また、主演を務めた板尾は「行定監督と初めて会った釜山国際映画祭で、主演として一緒にレッドカーペットを歩くことができてうれしい」と喜びを語っている。また、芦那と岡村はあでやかな衣装に身を包み、初となる映画祭レッドカーペットを歩いていた。

 


また、10月7日には映画祭のオープンステージにて、監督・キャストを迎えてトークイベントが行われ、ミッドナイト・パッション部門で『ジムノペディに乱れる』ワールドプレミアとなる公式上映が行われた。ワールドプレミアには、3階まで席がある840人収容の劇場を満席にする観客が訪れていた。韓国では、今年5月に日活ロマンポルノをメインのプログラムとした韓国で初の大々的なロマンポルノ特集上映「ロポクラシックフィルムフェスティバル」も開催されている。その状況で、ロマンポルノ自体にも注目が高まっていることもあり、会場には熱狂的な映画ファンが集まり大盛況。

公式上映には、キム・ギドク監督や映画プロデューサーのアン・ドンギュ氏など韓国映画関係者が来場。本作を鑑賞したギドク監督は「10分に1度、濡れ場を入れなければいけないルールがあったそうですが、全く飽きさせず美しい物語に仕上がっていると思いました。芦那すみれさん、岡村いずみさんほか女優陣は、女性がもつエネルギーを感じさせられるキャラクターでとても好感をもちました。日活ロマンポルノのことは知っています。とても面白い企画ですよね。もし機会があれば監督をしてみたいです」と絶賛。ロマンポルノを監督することへの意欲も示していた。

 


釜山国際映画祭は映画の復興と芸術への理解を深めることを目的に1996年に創設。以後、急速に規模を拡大しアジア最大級の国際映画祭へと成長を遂げ、本年度は69ヶ国299作品(うち122本がワールドプレミア上映)が上映予定だ。

映画『ジムノペディに乱れる』は2016年11月26日(土)より新宿武蔵野館ほか順次公開

作品情報

『ジムノペディに乱れる』
 

©2016日活

 

2016年11月26日より新宿武蔵野館ほか全国順次公開              
監督:行定勲 出演:板尾創路 芦那すみれ 岡村いずみ ほか
脚本:行定勲・堀泉杏 撮影:今井孝博 照明:中村裕樹  美術:相馬直樹 録音:伊藤裕規  
編集:今井剛  音楽:めいなCo.音響効果:岡瀬晶彦
©2016日活

 

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