男子は観ちゃダメ!? “おっぱい”をテーマに、名古屋の劇作家4人による女性限定公演

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2016.10.19
 つねプロデュース『ONNA』第1週チラシ

つねプロデュース『ONNA』第1週チラシ

“おっぱい”をテーマに女性VS男性劇作家が書き下ろす、女性のための二週連続公演

名古屋を拠点に劇作家・演出家として活動するみなみ津姉が、公演ごとに企画を立ち上げ上演を行っている〈つねプロデュース〉。その特別企画として【女性限定公演】を行う今回は、4人の劇作家の書き下ろし作品を10月20日(木)から二週にわたって「円頓寺 Le Piliers」で上演する。

【女性限定】とはいえ、作り手には劇団翔航群主宰の久川徳明と星の女子さん主宰の渡山博崇の男性2作家が参加。第1週目は彼らが、そして第2週目はみなみ津姉と鏡味富美子の女性2作家が作・演出を手がけ、それぞれ二本立てで上演するというものだ。

上段左から・久川徳明、鏡味富美子 下段左から・みなみ津姉、渡山博崇

上段左から・久川徳明、鏡味富美子 下段左から・みなみ津姉、渡山博崇

4人はみな日本劇作家協会東海支部員で、今回の企画は今年2月に行われた東海支部イベント『劇闘』内の短編芝居上演に端を発している。この時、劇作を担当した鏡味と演出のみなみ、役者で参加していた荘加真美(劇団ジャブジャブサーキット)と澤田夕希江(劇団ひまわり)での稽古中に持ち上がった、「女性限定の公演ができたら面白いね」という話から立案。6月には自身が行ったプロデュース公演でみなみが久川に声を掛け、「どうせならもう一人男性作家を」となり、2人が共に名前を挙げた渡山に白羽の矢が立った、という経緯だ。

みなみと鏡味が当初から決めていた戯曲の共通テーマは“おっぱい”。女性のシンボルであり、以前鏡味が戯曲賞に応募するため書いた題材でもあったため決めたという。久川と渡山は当初戸惑いを見せたそうだが、このテーマや女性限定公演であることに男性陣がどう立ち向かうか、というのも見どころのひとつになっている。

「イヤラシイ感じになったら嫌だなといろいろ迷いましたが、胸や身体に焦点を絞って書くことにしました。〈胸と心の葛藤〉をテーマに、男女だけど男女じゃない不条理な話を二人芝居にして、津姉さんと僕が演じます。小難しい話にしたくなかったので遊びを入れながら書きましたが、男が見るとちょっと照れる作品になっているかもしれません」と、久川。

一方、渡山も、「最初は中学生が考えるような性的なことしか浮かびませんでしたが、劇団員から「最近は授乳する場所に困っているという話がありますよ」と教えてもらい、それなら男女の区別ない問題意識で書けるなと。なのでタイトルの『ハハチチ』は“母乳”のことですが、結局僕の問題意識ではなかったので全く別の話に。寄り添うのか、突き放すのか、まじめにやるのか、ふざけてみるのか、どこに作品の視点を置くかずいぶん悩みましたが、出演女優たちに意見を聞きながら解決していきました。笑いと恐怖に彩られつつ、意外とシリアスなお話にまとまり、良いものになりそうです」と、楽しんで劇作に取り組んだ様子。

片や女性陣の作品は、同じ役者が同じ設定で出演。普段はコメディを書くことが多いというみなみは、母親と思春期の子どもの関係を軸に、観客の胸を締め付けるような家族の話に挑み、鏡味は前述の戯曲を今回のために改訂、みなみ作品の十年後を描いたという。

また、収容人数30名という小さな空間を活かし、4作はいずれも「部屋」のワンシチュエーションで展開されるとか。今回はあくまでも女性の観客のために企画された公演だが、それぞれ最終日の23日(日)と30日(日)は限定を解除。この日のみ男性も観劇可能だ。

つねプロデュース『ONNA』第2週チラシ

つねプロデュース『ONNA』第2週チラシ


 
公演情報
つねプロデュース 特別企画 女性限定&二週連続公演『ONNA』

<第1週>
■日時:2016年10月20日(木)19:30、21日(金)19:30、22日(土)11:00・15:00、23日(日)11:00・15:00

『どこいく。』
■作・演出:久川徳明(劇団翔航群)
■出演:みなみ津姉、久川徳明
『ハハチチ』
■作・演出:渡山博崇(星の女子さん)
■出演:まとい(蒼天の猫標識)、伊藤文乃(オレンヂスタ)、北川遥夏(愛知淑徳大学演劇研究会「月とカニ」)

<第2週>
■日時:2016年10月27日(木)19:00、28日(金)19:00、29日(土)11:00・15:00、30日(日)11:00・15:00

『スガタミ』
■作・演出:みなみ津姉
■出演:荘加真美(劇団ジャブジャブサーキット)、澤田夕希江(劇団ひまわり)、上田遼(劇団ひまわり)
『心(ハート)より前にあるもの』
■作・演出:鏡味富美子
■出演:荘加真美(劇団ジャブジャブサーキット)、澤田夕希江(劇団ひまわり)

■会場:円頓寺 Le Piliers(名古屋市西区那古野1-18-2)
■料金:前売2,000円、当日2,500円
■アクセス:名古屋駅から地下街ユニモールを抜け、「国際センター」駅2番出口へ。地下鉄桜通線「国際センター」駅2番出口から北東へ徒歩5分
■問い合わせ:つねプロデュース 080-4536-9570
■公式サイト:http://www.geocities.jp/tsuneproduce/
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