八王子ローカルを支える”同志”・THE WELL WELLS、あらゆる世代を巻き込む笑い(!?)の力
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THE WELL WELLS
八王子天狗祭 【白狐ステージ】 THE WELL WELLS
メンバーの09(Ba、Vo)は八王子Match Voxのブッキング総括、そしてこの『ハチテン』の運営スタッフでもある。それを知ってか知らずか白狐ステージに集まってくるオーディエンスのなかには親戚?メンバーのお父さん?それとも商店会の知り合い?といった、なかなかに幅広い層の人々が。MAKO(Vo、Gt、Key)と09の男女ツインボーカルというスタイルだけでなく、WELL the BISON(Gt、Cho)はなぜかハッピーターンの被り物(プラス、登場時に忘れていたのか、すぐに天狗の面も装着!)と、初見の客を全力で笑わせ(笑顔)にかかる。
THE WELL WELLS
カウパンク・テイストの「Life is beautiful」もMAKOのどこか遊園地ちっくなキーボードのフレーズが入るだけで子どもたちも入り込めるし、かと思えば09は早口すぎて聞き取れないMCの中に「ここを選んでくれた人のために全力でやります!」といった、アツい言葉もちょいちょい挟んでくる。メロディック、ロックンロール、パンクに、ひとさじおとぎ話っぽいテイストを盛り込んだ彼らのレパートリーはリスナーを選ばない。全編英語詞だが、その場にいる人全員と楽しさをシェアしようという心意気がメロディから伝わる。09が身体を張って笑いを取りに行ってもそれが成り立つのは曲の良さあってこそ。
ハンドクラップが似合う「Go!eddy!GO!」でフロアに降り、歌い演奏する09を囲む輪に近づくと、なんとたなしんが最前列で煽ってるじゃないか。会場内を練り歩いてるらしいことは聞いていたが、自らライブの盛り上げ役を買って出るたなしんは、しかしファンの中に妙に溶け込んで”同志”のステージを楽しんでいるようだった。09が小道具としてセカオワのあのトランシーバー(を模した多分ダンボール製)で歌うという演出は果たして何人に見えただろうか……。
THE WELL WELLS
「今日、最後にグドモが最高にいいライブをやれるように、そして来年も開催できるように、今日の成功はみんなにかかってるから」と、ラストはまさに彼らのライブスタイルをタイトルにしたような「I wanna be your wellwells」で、カッコよく!と言いたいところだが、途中、WELL the BISONがリコーダーで牧歌的に笑わせたりして、どこまでもTHE WELL WELLSって献身的なバンドだなと感じさせてくれ、またフェスの成功も予感させてくれた。
取材・文=石角友香 撮影=Ayumi.Takamatsu
1.Opening
2.Life is beautiful
3.We make you smile,You make me smile
4.Go!eddy!GO!
5.Goodbye my treasure
6.I wanna be your well