[韓国MUSICAL]第5回「イェグリンミュージカルアワード」盛大に開催
一般投票により選ばれた「人気賞」受賞者たち。左からグ・ウォニョン、チョ・スンウ、キム・ジュンス、オク・ジュヒョン
主演賞を受賞したカン・ピルソク(写真左)とキム・ソヒョン
韓国ミュージカルを称える大型授賞式、第5回「イェグリンミュージカルアワード」が11月7日、忠武アートセンター大劇場で開催された。
昨年までは、同会場を中心に毎年夏に行われている「ソウルミュージカルフェスティバル」内で、韓国創作(オリジナル)ミュージカル限定の授賞式として行われていた。今年から、ライセンスミュージカル部門など、2部門が新設され、規模を大幅に拡大して韓国ミュージカルの祭典として開催されることとなった。
記念すべき今年の授賞式は、ユ・ジュンサン、ハン・チサン、ソヒョン(少女時代)の3人が司会を務め、授賞式の模様はNAVERのV LIVEとTV CASTという動画サイトを通じて2元生中継された。
ミュージカルの祭典らしく、さまざまな作品の“祝賀公演”と呼ばれるガラショーも盛り込まれた。元祖創作ミュージカル『サルチャギ・オプソイェ(こっそりいらして)』をはじめ、『マタ・ハリ』『ラフマニノフ』『トゥーランドット』『ゴーントゥモロー』『阿娘歌(アランガ)』などの今年の新作や、『あの日々』『フランケンシュタイン』『洗濯(パルレ)』と、人気の定番作品の楽曲が次々と披露された。加えて、『キンキーブーツ』『モンテクリスト』『レベッカ』、11月17日から上演の『おお!キャロル』と、海外ライセンス作品の名曲も歌われ、晴れの場に彩りを添えた。
『おお!キャロル』ガラショーの模様。ソ・ギョンス(写真左)とナム・ギョンジュ
4部門で全20からなる賞は、評論、学会、演出、技術、音楽、メディア各界から7人の審査委員により公正な審査が行われた。
作品部門は、「今年のミュージカル賞」を、伝説の女スパイの物語を破格の制作規模で創作ミュージカル化した今年最高の注目作『マタ・ハリ』が受賞した。また、「イェグリンミュージカルアワード」独自の賞で、その名のとおり既存の作品にないような斬新さを見せた作品に贈られる「革新賞」には『阿娘歌(アランガ)』が選ばれた。三国時代の説話を基に、ミュージカルと伝統芸能「唱劇(チャングク 창극)」を融合させたことが評価されたという。同作は主演男優賞、演出賞と最多3部門で受賞している。今年新設された「ベスト外国ミュージカル賞」は、今年の再演も大ヒットした『キンキーブーツ』が閉幕を来週に控えて花道を飾った。
「今年のミュージカル賞」『マタ・ハリ』を制作した、EMKミュージカルカンパニー オム・ホンヒョン代表
俳優部門では、『阿娘歌(アランガ)』のカン・ピルソクと、『明成皇后』のキム・ソヒョンが主演賞に輝いた。また、事前に実施されたファン投票により選出された「人気賞」は、『ドリアン・グレイ』のキム・ジュンスとグ・ウォニョン、そして『ウェルテル』に13年ぶりに出演したチョ・スンウに、『マタ・ハリ』で堂々とタイトルロールを演じきったオク・ジュヒョンが選ばれ、トップスターたちの登場はハイライトのひとつとなった。
「人気賞」授与の様子。写真左から:パク・キョンリム(MC)、グ・ウォニョン、チョ・スンウ、キム・ジュンス、オク・ジュヒョン
クリエイティブ部門では、ほとんどが今年初演ながら話題を集めた作品のスタッフがもれなく選出されており、創作ミュージカルを支える裏方たちにもしっかりとスポットを当てた受賞結果となった。
最後に、最高賞となる「イェグリン大賞」には劇団「実験劇場/現代劇場」創立者、ソウル市劇団団長などを歴任し、韓国ミュージカルの黎明期から精力的に活動していた故・キム・イギョンが選ばれた。後日、キム氏の肖像画レリーフが、忠武アートセンター1回ロビーにある「名誉の殿堂」に掲示される。
<受賞作/受賞者>
受賞所感を述べる「男優主演賞」カン・ピルソク(写真左)と「女優主演賞」のキム・ソヒョン
【作品部門】
●今年のミュージカル賞:『マタ・ハリ』(마타하리)(EMKミュージカルカンパニー)
●革新賞:『阿娘歌(アランガ)』(아랑가)(インサイトエンタテインメント)
●ベストリバイバル賞:『ロ・ギス』(로기수)(IMカルチャー)
●ベスト外国ミュージカル賞:『キンキーブーツ』(킹키부츠)(CJ E&M)
「男性新人賞」コ・フンジョンと「女性新人賞」イ・ジス
【俳優部門】
●男優主演賞:カン・ピルソク『阿娘歌(アランガ)』
●女優主演賞:キム・ソヒョン『明成皇后』
●男優助演賞:チ・チャンウク『あの日々』
●女優助演賞:チェ・ユハ『兄弟は勇敢だった』
●男性新人賞:コ・フンジョン『ザ・マン・イン・ザ・ホール』
●女性新人賞イ・ジス『フランケンシュタイン』
●人気賞:キム・ジュンス『ドリアン・グレイ』/グ・ウォニョン『ドリアン・グレイ』/チョ・スンウ『ウェルテル』/オク・ジュヒョン『マタ・ハリ』
「演出賞」ビョン・チョンジュ(写真左)と「音楽賞」のミン・チャンホン
【クリエイティブ部門】
●演出賞:ビョン・チョンジュ『阿娘歌(アランガ)』
●振付賞:シン・ソンホ『ロ・ギス』
●脚本賞:キム・ユヒョン『ラフマニノフ』
●音楽賞:ミン・チャンホン『ザ・マン・イン・ザ・ホール』(作曲)
●舞台芸術賞:オ・ピリョン『マタ・ハリ』(美術)
●脚色・翻案賞:キム・スビン『スウィーニー・トッド』
●功労賞:SBS文化事業
●イェグリン大賞:キム・イギョン(故人)劇団「実験劇場/現代劇場」創立者、ソウル市劇団団長
【公演情報】
第5回イェグリンミュージカルアワード(제5회 예그린뮤지컬어워드)
2016年11月7日(月) 午後7時 忠武アートセンター大劇場
MC:ユ・ジュンサン、ハン・チサン、ソヒョン(少女時代)
写真提供:忠武アートセンター ©韓劇.com All rights reserved. 記事・写真の無断使用・転載を禁止します。