國村隼、韓国・青龍映画賞で外国人史上初の二冠達成!『哀しき獣』のナ・ホンジン監督最新作『哭声/コクソン』日本公開が決定
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青龍映画賞 授賞式での國村隼
『チェイサー』『哀しき獣』のナ・ホンジン監督最新作『哭声/コクソン』が2017年3月11日に日本で公開されることが決定した。また、現地時間11月25日夜に発表された韓国で最も権威のある映画賞『第37回青龍映画賞』で、同作に出演した俳優・國村隼が男優助演賞と人気スター賞の二冠に輝く快挙を達成したことがわかった。
映画『哭声/コクソン』劇中での國村隼 (C)2016 TWENTIETH CENTURY FOX FILM CORPORATION
37年の歴史を誇る同映画賞では、外国人俳優がノミネートされること自体が異例(外国人俳優ノミネートは史上2度目)。そんななか、國村は外国人史上初の受賞となった。國村は、同作で平和な田舎の村に大きな変化をもたらす“よそ者”を演じ、強烈な印象を残す熱演を披露しているという。同じく今年の人気スター賞を受賞したのは、ぺ・ドゥナ、チョン・ウソン、ソン・イェジンら日本でも名の知られた俳優たち。一般投票により選ばれるため、例年人気アイドルや大物俳優などが受賞することが多いのだ。外国人である國村が受賞したことからは、いかに韓国の映画ファンにその演技がインパクトを残したかがうかがいしれる。
青龍映画賞レッドカーペットでの國村隼
授賞式に参加した國村は、男優助演賞受賞の壇上で「韓国で初めて撮った映画でこんなふうに賞をもらえるとは思っていませんでした」とコメント。続けて「日本で韓国映画を見ていて思っていたことがありました。“どうして韓国映画はパワフルなのか、韓国の俳優の存在感はすごいのか”。私は映画を撮るとき、いつもこのようなことを考えています。“どのようにしてフレームの中でどのように生きようとするか、存在感を示すのか”と。韓国映画を見て思いました。ナ・ホンジン監督が日本に来て一緒にやろうよと言ってくれました。そして韓国に来て分かったんです。韓国の現場は監督を頂点として俳優やスタッフがプライドを持って映画を作っていました。俳優とスタッフの高いプライドが韓国映画の原動力だと思いました。韓国映画が素晴らしいのは、素晴らしいお客さんがいるからと思いました。賞をいただき本当にありがとうございました。」と熱のこもったスピーチを残している。また、司会者から韓国の名優ソン・ガンホのファンであることを指摘されると、國村は同じく会場にいたガンホに控えめながらアピール。本作を通じてすっかり韓国映画界に溶け込んだ様子を見せ、会場を沸かせていた。
同作は、男優助演賞、人気スター賞のほか、監督賞(ナ・ホンジン)、音楽賞(チャン・ヨンギュ&タルパラン)、編集賞(キム・ソンミン)を受賞。本年度最多となる合計5部門に輝いている。また、2016年カンヌ国際映画祭で上映されて話題となり、韓国でも観客動員数700万人に迫るヒットを記録している。
映画『哭声/コクソン』は2017年3月11日、シネマート新宿他にて公開。
映画『哭声/コクソン』
(C)2016 TWENTIETH CENTURY FOX FILM CORPORATION
(2016年/韓国/シネマスコープ/DCP5.1ch/156分)
監督:ナ・ホンジン
出演:クァク・ドウォン、ファン・ジョンミン、國村隼、チョン・ウヒ
<ストーリー>
平和な田舎の村に、得体の知れないよそ者がやってくる。彼がいつ、そしてなぜこの村に来たのかを誰も知らない。この男についての謎めいた噂が広がるにつれて、村人が自身の家族を残虐に殺す事件が多発していく。そして必ず殺人を犯した村人は、濁った眼に湿疹で爛れた肌をして、言葉を発することもできない状態で現場にいるのだ。事件を担当する村の警官ジョングは、ある日自分の娘に、殺人犯たちと同じ湿疹があることに気付く。ジョングが娘を救うためによそ者を追い詰めていくが、そのことで村は混乱の渦となっていき、誰も想像てきない結末へと走り出す。
公式サイト:http://kokuson.com/
(C)2016 TWENTIETH CENTURY FOX FILM CORPORATION