クレメンス・ハーゲン(チェロ) & 河村尚子(ピアノ) 世代を超えた2人の名手が、選りすぐりの佳品を紡ぐ

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クラシック
2016.12.23


 世界最高峰に位置付けられる弦楽四重奏団「ハーゲン・クァルテット」の創立メンバーとして知られる一方、ベルリン・フィルをはじめ、一線オーケストラと共演するなど、名ソリストとしても活躍するチェロのクレメンス・ハーゲン。そして、ドイツを拠点に活躍を続ける、若手屈指の実力派であるピアノの河村尚子。世代を超えた2人の名手が、選りすぐりの佳品を紡ぎ上げ、聴衆の心を包み込む。

 1981年に兄姉と共に「ハーゲン・クァルテット」を結成して国際的に活動、卓越した音楽性で室内楽奏者とソリスト、両面で名演を重ねてきたクレメンス。クララ・ハスキルで優勝、ミュンヘンで第2位と難関国際コンクールで実績を残し、今や世界的に評価の高い河村との共演は、今回で3度目。「彼が導く豊かで自由なチェロの響き、考え抜かれた一方で自然な音楽の流れと構成、そしてチャーミングで純真な人間性に魅力を感じるのは、当然なこと」と河村は言う。

 ステージは、20世紀のチェロ・ソナタを代表する、ラフマニノフの傑作がメインに。ロマンティシズムと情熱を湛えたチェロを、ピアノが精緻かつダイナミックに下支えする大作を、どう魅力的に響かせてくれるのか。さらに、ベートーヴェンのチェロ・ソナタ全5曲中で、とりわけ深い抒情性に満ちた第2番と、異なる光を放つ宝石が納められた小箱のようなシューマン「5つの民謡風の小品集」も併せて披露。河村は「お客様の反応が、今からとても楽しみです」と語る。

文:笹田和人
(ぶらあぼ 2017年1月号から)


クレメンス・ハーゲン(チェロ) & 河村尚子(ピアノ)

2017.1/9(月・祝)14:00 神奈川県立音楽堂
問合わせ:かながわ0570-015-415
http://www.kanagawa-arts.or.jp/



他公演
2017.1/8(日)兵庫県立芸術文化センター(小)(0798-68-0255)
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