EXO、SHINee、防弾少年団、BIGBANG……「SBS歌謡大祭典」に見る10CMの存在
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10CM 日本公演より
韓国の年末は衰えることがない韓国音楽のエネルギーを象徴する番組で溢れている。各局が特別音楽番組を編成して局の威信をかけたステージを作る。その一つ、12月26日(月)に韓国SBSで放送された「SBS歌謡大祭典」が高視聴率を叩き上げ話題となっている。
ソウル江南(カンナム) 区三成洞(サムソンドン) のCOEXから生中継で行われた「SBS歌謡大祭典」。ユ・ヒヨル、少女時代のユリ、EXOのベクヒョンが司会を務め、EXO、SHINee、防弾少年団、BIGBANG、SISTAR、GFRIEND、Apinkなど総勢270人のアーティストが集結し夜8時半過ぎから深夜1時まで観客と視聴者を釘づけにした。
K-POPのこれまでの歴史をタイムスリップするように楽しみながら、K-POPの未来を感じさせるようなステージというコンセプトで演出された本番組はまさにK-POPが一つのジャンルとして成熟していることを感じさせるものだった。
K-POPの第一世代の代表格、1997年にデビューした男性6人組みのグループSechs Kiess(ジェクスキス)が17年ぶりにステージに上がり、8年ぶりのカムバックで話題となっている韓国のマドンナ、オム・ジョンファがT.O.Pとのコラボレーションを披露。第二世代の少女時代のテヨンと4Minuteのキム・ヒョナがソロでパフォーマンスをし、SHINee、CNBLUE、SUPER JUNIIOR-M、EXO、防弾少年団、GOT7、AFTERSCHOOL、LOVELYZ、BLACK PINK、GFRIEND、AOA、Apink、Ailee、TWICEといった第三第四世代が、グループの枠を超えてステージを共に作り上げた。
そして今回の目玉企画が、「韓国を代表するトッププロデューサーがK-POPアーティストの混合チームを率いて一つのステージを作る」という企画だった。
god、RAIN(ピ)、Wonder Girls、2PMのプロデューサーで、韓国3大事務所の一つ、JYPの代表、K-POPのダンスグループの基盤を作ったと言われるシンガーソングライターのパク・ジニョンがプロデュースしたステージでは、パク・ジニョンのヒット曲をGOT7、SEVENTEEN、TWICE、GFRIENDがパフォーマンス。
BIGBANGの所属するYGエンタテイメントのヒットメーカーでありプロデューサーで、韓国のHIP HOPを形作ったTEDDYがプロデュースしたステージでは、BIGBANGのG-DRAGON、元2NE1のCL、BewhY、Okasianがパフォーマンスした。
シンガーソングライターとして数々のバラードの名曲を生み出し、バラードの名プロデューサーであり、音楽のみでなく、バラエティ、映画、ドラマ業界に切り込む芸能事務所、現ミスティックエンターテイメントを立ち上げたユン・ジョンシンは、SUPER JUNIORのキュヒョン、エディ・キム、Apinkのチョン・ウンジ、BTOBのソンジェ、gugudanのキム・セジョンとバラード曲で構成するステージをプロデュース。
HOT、東方神起、神話(SHINHWA)、BoAを手掛け、韓国芸能事務所SMエンタテイメントのアーティストを世界のトップに通用するエンタテイメント集団に作り上げたプロデューサー、ユ・ヨンジンは、SMエンタテイメントの先輩後輩のEXOとNCTのコラボレーションステージを作り上げた。
そしてもう一組、異彩を放ったプロデューサーがアコースティックステージをプロデュースした10CM(シプセンチ)だ。2010年のデビュー以来、韓国インディーズを牽引してきた男性アコースティックデュオのクォン・ジョンヨルとユン・チョルジョン。彼らはこの企画の中で唯一、誰かをプロデュースしていない。セルフプロデュースのみである。10CMは、これまでこの「SBS歌謡大祭典」に出演することができなかった韓国のインディーズシーン、いわゆる弘大(ホンデ)サウンド(※注90年代からソウルにある弘大という若者文化の発信基地で、これまでの韓国で大衆化されていなかった、アコースティクやロック、クラブサウンドが他のカルチャーとも結びつきながら独自のスタイルを築き、弘大のストリートから数多くのアーティストが誕生した。大衆音楽以外はインディーズと言われる韓国では、弘大シーン=インディーズシーンは、一つのジャンルとして認識されている)がK-POPのアイドル同様、韓国音楽界でビジネスとしても通用することを自らの音楽で証明し、このシーンを韓国音楽ビジネス象徴であるこのステージに挙げた。
今年の春にリリースされた「春が好き??」は2017年を代表する韓国のヒット曲ともなった。
それまでも知名度、そしてヒットチャートの常連として弘大シーンの成功者ではあったが、少女時代のユナとのコラボ、SISTERのソユがソロプロジェクトの相手として10CMを指名したことが象徴するように、韓国音楽界の10CMへの信頼度は高く、単なる人気アーティストの枠を超えた韓国音楽界を背負う存在になっているのだ。
10CMがプロデュースしたのは、韓国エンタメ界における弘大サウンドの可能性といっても過言ではないだろう。韓国インディーズのイメージを変え、ジャンル自体をプロデュースしてしまったのだ。そして、K-POPの歴史と未来を韓国音楽界の総力を挙げて作り上げるこの「SBS歌謡大祭典」は、他のプロデューサーと共に、韓国音楽界の基礎を作る功労者、未来を担う存在として10CMを選んだのだ。
10CMがプロデュースしたステージは、アコースティックステージ。このステージに参加したのはEXOのチャンヨル、TWICEのジヒョ、BLACK PINKのROSE。2016年の K-POPヒット曲メドレーをアコースティックバージョンで披露した。10CMのギター、ユン・チョルジョンとEXOのチャンヨル、BLACK PINK のROSEはアコースティックギターの演奏しながらの歌唱。各グループのヒット曲である「TT」「口笛」「Monster」をアコースティックバージョンでパフォーマンスした。このステージを飾ったのが、10CM、2015年のヒット曲「スダムスダム~なでなで」だった。弘大から新たなアーティストが韓国のヒットチャートに上がる今、さらにその可能性をさらに広げる存在として10CMが新たに使命を与えられた瞬間でもあった。なお、この模様は、12月29日(木)20:30~24:30、1月7日(土)24:00~28:00にCS放送「女性チャンネル♪LaLa TV」でチェックすることができる(日本語完全字幕版は2月に放送予定)。
弘大アーティストとして、いち早く日本での活動をスタートした10CM。2013年に大橋トリオとコラボ、そして「SUMMER SONIC」で日本デビューした彼らは、日本でしか公演されることがないライブイベントを継続的に開催している。それが「10CM Night~オヌルパメ」だ。10CMが今でも大事にする弘大でのライブのように、至近距離でオーディエンスと10CMが共に時間を作ることができる会場作りを自身で手掛け、2時間のパフォーマンスをたっぷり観せるこのライブイベントは、これまですべて入手困難なプレミアム
10CM 日本公演より
その4回目となる「10CM Night~オヌルパメ」が2017年4月22日に彩の国、さいたま芸術劇場小ホールで行われる。国内有数の音響を誇るさいたま芸術劇場で、ステージを囲むように半円形に広がる会場で、サポートメンバー3人と共にパフォーマンスする。MCがスクリーン上に同時通訳で映し出されるという日本では10CMが初と言われる演出。そして韓国では行われたことがないミート&グリート+記念写真撮影+公式グッズプレゼント付きのVIPシートも用意されている。
2017年1月28日(土)の
10CM 日本公演より
■日時:2017年4月22日(土) 18時開演(開場 17時)
■会場:彩の国さいたま劇場小ホール
■出演:10CM
■先着順先行予約:2016年12月29日(木)12:00~2017年1月9日(月)18:00
■一般発売:2017年1月28(土) 12:00~
■公式サイト:http://www.10cm-kjmusic.com/
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