流山児★事務所「ゴドーを待ちながら」モチーフの新作音楽劇、戌井昭人の脚本で

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2017.1.19
左から戌井昭人、流山児祥。2016年12月、東京・早稲田にある八百屋の前にて。

左から戌井昭人、流山児祥。2016年12月、東京・早稲田にある八百屋の前にて。


流山児★事務所「だいこん・珍奇なゴドー」が、3月15日から22日まで東京のザ・スズナリにて上演される。

本作は、鉄割アルバトロスケットの戌井昭人が、サミュエル・ベケット作「ゴドーを待ちながら」をモチーフにした新作の音楽劇。なかなか現れない“ヘモロゲさん”なる人物を待ち続ける男2人組と女3人組が、大根好きの男などさまざまな人物に出会うさまが描かれる。上演に際して、戌井は「無駄で無意味なところに、ある種の、『人間性』を見つけ出したいと、思っております」とコメントしている。

なお、戌井が流山児★事務所とタッグを組むのは、2014年9・10月に上演された「どんぶりの底」以来。3月18日19:00の終演後は、戌井と演出の流山児祥が、庭劇団ペニノ主宰のタニノクロウをゲストに招いてトークを繰り広げる。

戌井昭人コメント

不条理をうたっているものでも、やはりそこに《意味》が入ってきてしまいます。不条理のために、どのような動きをするか、どのような言葉を喋らせるか、などなど。とにかく《意味》というものを消し去りたいと思います。《意味》がありそうになったら、それをすぐに、消失させるような作品をつくりたいと思います。また昨今、人と人の《つながり》で、ものが作られていることが、重宝されておりますが、それはそれで、とても正しい事だと思うのですが、本作においては、逆にその《つながり》を、どんどん稀薄にしていくことで、《つながり》とは、いったい何なのか? も、問いたいと思っています。しかしながら、このように、意図をうたうこと自体やはり《意味》を持ってしまうので、無意味から離れてしまいたいという気持ちもあります。とにかく、無駄で無意味なところに、ある種の、「人間性」を見つけ出したいと、思っております。

流山児★事務所「だいこん・珍奇なゴドー」

2017年3月15日(水)~22日(水)
東京都 ザ・スズナリ

作:戌井昭人
演出:流山児祥
出演:塩野谷正幸、佃典彦、伊藤弘子、月船さらら、山崎薫、栗原茂、谷宗和、佐藤華子、里美和彦、冨澤力、柏倉太郎、平野直美、星美咲、橋口佳奈 / 大久保鷹、土井通肇

※山崎薫の「崎」は、たつざきが正式表記。

ステージナタリー
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