スペースシャワー列伝15周年記念公演“大大大宴会”~西の宴~の模様が到着

レポート
音楽
2015.10.5
THE BAWDIES

THE BAWDIES

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スペースシャワーTV主催のライブイベント『スペシャ列伝』。邦ロックシーンの登竜門的存在として、あるいは象徴として、今まで数多くのアーティスト達がしのぎを削ってきた同ライブの15周年を記念して行われたのが『スペースシャワー列伝15周年記念公演“大大大宴会”』だ。
先日東京で行われた~東の宴~も大盛況のうちに幕を下ろしたが、場所を大阪に移し、異なるメンバーで開催された~西の宴~も、『スペシャ列伝』15周年を祝うに相応しい、素晴らしいアクトの連続となった。その模様をオフィシャルレポートにて公開する。


以下、オフィシャルライブレポートより
スペースシャワーTV主催のライブイベント「スペースシャワー列伝15周年記念公演“大大大宴会”~西の宴~」が、 10月3日(土)に大阪・なんばHatchにて開催された。 

これは2001年にスタートして以来、 現在では若手アーティストの登竜門とも言われる人気イベント「スペースシャワー列伝」の15周年を記念した特別企画である。 出演者には、 過去の「スペースシャワー列伝JAPAN TOUR」に参加したTHE BAWDIES、 plenty、 クリープハイプ、 そしてSHISHAMOがメインアクトとして名を連ね、 更に次世代を担う「ニューカマーアクト」として、 関西からシーンを席巻中のAge Factory、 プププランド、 夜の本気ダンスら3組がサブステージに出演。 スペシャアプリで生配信される中、 しのぎを削る熱いライブが繰り広げられた。


SHISHAMO

SHISHAMO Photo by JUNYA S-STEADY

SHISHAMO Photo by JUNYA S-STEADY


メインステージのトップバッターを務めたのはSHISHAMO。 しっとりとしたナンバーの「花」でイベントの幕が開けると、 吉川美冴貴の力強いドラムに合わせて「生きるガール」へと続く。 MCでは、 宮崎朝子(Vo, G)が「今日は『列伝TOUR2014』代表として出させて戴きます!」と決意を露わに、 「あまり対バンとかもしないし、 同じバンドでツアーを回ることもなかったのでいい経験になって成長することができました。 あと、 友達も少ないので、 フェスで会ったりした時に話せるバンド仲間ができて嬉しい!」と、 当時を笑顔で振り返った。 和やかなMCとは打って変わって、 ひと味違ったメロウな魅力で観客を引き付けた最新シングル「熱帯夜」から、 「僕に彼女ができたんだ」など骨太な楽曲を立て続けに放つ。 ライブ定番曲「タオル」では、 観客が松岡彩(B)の合図に合わ
せて思い思いのバンドタオルを回すクライマックスも。 SHISHAMOらしい心躍らせるポップさと、 鋭いバンドサウンドが魅力的なステージだった。 
 


Age Factory

Age Factory Photo by HOSHINA OGAWA

Age Factory Photo by HOSHINA OGAWA


SHISHAMOのステージから一転、 奈良からの刺客 Age Factoryが男くさいライブで豪快にサブステージの先陣を切る。 のっけから「プールサイドガール」、 先月発売されたばかりのミニアルバムから表題曲「NOHARA」、 「真空から」と、 持ち味のオルタナ・サウンドを激しく轟かせた。 清水エイスケ(Vo, G)は、 夢に向かって毎日苦難と闘う同世代の観客たちに向けてメッセージを送り、 今度は温かく包み込むようなメロディの「さらば街よ」を誠実に届ける。 最後は、 「ロードショー」を真直ぐ叫ぶように歌いあげ、 ニューカマーらしい気概溢れるライブで観客の心にその名を刻んだ。 

 


plenty

plenty Photo by JUNYA S-STEADY

plenty Photo by JUNYA S-STEADY


リハーサルで「理由」が披露されると会場の空気がピタリと静まり、 転換中で談笑していた観客たちも自ずとステージの方を向く。 独特の空気感で、 一瞬にして息をのむステージに変えたのはplentyだ。 1曲目「プレイヤー」から、 研ぎ澄まされたサウンドにのせて、 江沼郁弥(Vo, G)の高く繊細な声が貫く。 江沼は「どんどん曲をやります」と一言だけ告げて、 曲間で何かを語ることもなく次々とステージを展開していく。 昨年、 ドラムに中村一太が加わった新体制後の楽曲「よい朝を、 いとしいひと」と「above」では、 より磨きのかかったリズム隊が勢いを加速させ、 バンドを初期から支える「枠」が歌われると観客も興奮のままに手を振り踊った。 すると何も語らなかった江沼が、 感極まったのか「大阪ァーッ!」と不意に叫び、 「最後になってから、 こんなこと言ってみたりしてね(笑)」とお茶目な様子もみせた。 そのままラストの「蒼き日々」に至るまで、 押し寄せるグルーヴに身を委ね続ける圧巻のライブとなった。 

 


プププランド

プププランド Photo by HOSHINA OGAWA

プププランド Photo by HOSHINA OGAWA


メインステージの迫力にも動じず、 自分達の音楽を堂々と貫いたのは神戸発のプププランド。 軽快なフォークロック「メトロ」に始まり、 西村竜哉(Vo, G)のかすれた歌声がエモーショナルに染み渡る「BABY」を届けた。 更に、 この日から新体制として新たに迎え入れたサポートドラマーが、 口火を切って「ミスタームーンライト」へと続く。 このロマンチックなナンバーに合わせて、 西村が思い立ったかのように「地元・六甲山の夜景に見立てた照明をお願いします!」とマイペースな演出で笑いを誘う。 センチメンタルな歌詞とグッドメロディをしっかりと聴かせるライブは、 人柄が滲み出ていて求心力があった。
 
 


クリープハイプ

クリープハイプ Photo by JUNYA S-STEADY

クリープハイプ Photo by JUNYA S-STEADY

巻き起こる特大の拍手喝采に迎えられ、 クリープハイプがメインステージに登場。 期待に応えるかの如く、 1stアルバムから「イノチミジカシコイセヨオトメ」、 「手と手」、 「愛の標識」が畳み掛けられると、 会場の熱気は早くも沸点を超える勢いに!MCを挟んで「エロ」へと繋げるも、 マイクトラブルに見舞われ曲中は尾崎の歌声が全く聴こえない状態に…。 それでも尾崎は地声で堂々と歌い続け、 メンバーもバンド演奏を止めずアグレッシブに鳴らす。 そんな姿に胸を打った観客が大合唱でサポートして、 ライブを一緒に作り上げるシーンは感動的だった。 新曲「リバーシブルー」も披露し、 尾崎は「『列伝TOUR2012』で回っている時は、 考え事とか悔しい思いをする事が多くて。 それでも、 また列伝のステージに帰ってこれて、 これだけの人が凄く盛り上がってくれると『や
っててよかったなぁ』と思います」と素直に感謝を伝え、 「HE IS MINE」を捧げた。 尾崎のハイトーンボイスが突き抜け、 最高潮のままにステージを終えた。 

 


夜の本気ダンス

夜の本気ダンス Photo by HOSHINA OGAWA

夜の本気ダンス Photo by HOSHINA OGAWA


サブステージのトリを務めたのは京都出身の4人組、 夜の本気ダンス。 キレのあるダンスチューン「WHERE?」に始まり、 最新シングルから表題曲「By My Side」と軽やかなナンバー「Too Young」を放つと会場は瞬く間にダンスホールと化す。 MCでは、 鈴鹿秋斗(D)がスペースシャワーTVを長年熱心にチェックしていることを打ち明け、 「僕の人生において、 スペシャは無くてはならない存在です!」と思いの丈を語った。 そんなMCから「fuckin’ so tired」では、 米田貴紀(Vo, G)が本気ダンスして興奮の渦を巻き起こす。 夜ダン印のダンスロックで、 次世代を担うニューカマーとしての実力と存在感をみせつけた。 

 


THE BAWDIES

THE BAWDIES Photo by JUNYA S-STEADY

THE BAWDIES Photo by JUNYA S-STEADY


イベント全体の大トリを飾ったTHE BAWDIESは、 1曲目「IT'S TOO LATE」から並々ならぬ気合いをみせ付ける。 「『列伝TOUR2010』で対バン相手と本気でぶつかり合った、 あの時の気持ちを思い出しながら、 懐かしい曲をポンポンやります!」とROY(Vo, B)が宣言して、 初期曲のメドレーで会場を湧かせる。 10月28日発売のニューシングル「SUNSHINE」も披露され、 光を射すように温かいミディアムテンポの楽曲が会場を包み込んだ。 すると今度は、 緩やかに執り行われた“巌流島の決闘”風の寸劇から、 痛快なロックナンバー「HOT DOG」へとなだれ込む。 追い打ちを掛けるように、 「SING YOUR SONG」、 「NO WAY」を畳み掛け本編が終了。 アンコールでJIM(G, Cho)は、 中学生の頃から“スペシャっ子”だと明かす。 更に、 「今日のみんなの顔を見ていると、 イベ
ントも30周年まで続くと思ったね。 俺みたいにスペシャを見ている中学生が、 バンドを始めて、 将来このステージに立って欲しい。 この音楽の場を、 これからもみんなで作っていこう!」と語った。 アンコールを終える最後の瞬間まで、 全身全霊を込めてぶつかるロックンロール精神でステージの幕を閉じた。
 

この日のライブ模様は、 9月22日に開催された「スペースシャワー列伝15周年記念公演特別編 “大大大宴会”~東の宴~」と合わせて、 11月27日(金)23:00~24:30にスペースシャワーTVにて放送予定。 列伝史上、 最大の宴を括目せよ!

Text by 大西健斗


セットリスト

SHISHAMO
1. 花 / 2. 生きるガール /3. 熱帯夜 / 4. 僕に彼女ができたんだ / 5. 僕、 実は / 6. タオル / 7. 恋する

Age Factory
1. プールサイドガール / 2. NOHARA /3. 真空から /4. さらば街よ / 5. ロードショー

plenty
1. プレイヤー / 2.よい朝を、 いとしいひと / 3. above /4.先生のススメ / 5.待ち合わせの途中 / 6.枠 /7.蒼き日々

プププランド
1.メトロ / 2. BABY /3. ミスタームーンライト / 4. ダンス・ダンス・ダンス / 5. ヘイガール、 涙を拭いて

クリープハイプ
1.イノチミジカシコイセヨオトメ / 2. 手と手 / 3. 愛の標識 / 4.エロ / 5.おやすみ泣き声、 さよなら歌姫 / 6. リバーシブルー / 7. HE IS MINE / 8.社会の窓

夜の本気ダンス
1. WHERE? / 2. By My Side / 3. Too Young / 4. fuckin’ so tired / 5. 戦争

THE BAWDIES
1. IT‘S TOO LATE / 2. YOU GOTTA DANCE / 3. Medley (I BEG YOU ~ I’M IN LOVE WITH YOU ~ SHAKE YOUR HIPS) / 4. SUNSHINE / 5. HOT DOG / 6. SING YOUR SONG / 7. NO WAY / En1. EMOTION POTION / En2. KEEP ON ROCKIN’

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