村上虹郎の感情の流れを読みとり、年齢不詳感を醸し出す 俳優・成河の魅力を『チワワちゃん』監督が語る
(C)2019『チワワちゃん』製作委員会
2019年1月18日に封切られる映画『チワワちゃん』監督・二宮健氏が、キャストの俳優・成河について語った。
『チワワちゃん』は、『ヘルター・スケルター』や『リバーズ・エッジ』などで知られる漫画家・岡崎京子が、1994年に発表した漫画。その実写映画化作である映画『チワワちゃん』は、現代の東京が舞台。「チワワちゃん」と呼ばれていた女性がバラバラ遺体となって発見されたことをきっかけに、親友や元恋人ら仲間たちが「チワワちゃん」について語るうち、彼女の本当の姿に迫っていく……という物語だ。主人公のミキ役で門脇麦、チワワちゃんの元カレ・ヨシダ役で成田凌、ヨシダの親友カツオ役で寛一郎、チワワちゃんの親友ユミ役で玉城ティナ、チワワちゃん役で吉田志織、チワワちゃんに想いを寄せるナガイ役で村上虹郎が出演している。
個性豊かな若手俳優が多数出演するなか、成河は劇団☆新感線『髑髏城の七人~Season花~』の天魔王役、『黒蜥蜴』の雨宮役、38役に挑む1人芝居『フリー・コミティッド』など様々な作品でキャリアを積んだ実力派。『チワワちゃん』には、ミュージックバー“セジウィック”のバーテンダー・シマ役で登場している。
(C)2019『チワワちゃん』製作委員会
原作では27歳のシマ役に、現在37歳の成河をキャスティングしたことについて、二宮監督は「シマという役は、大事な部分で皆と繋がっているが、肝心な情報はほとんど不詳な存在にしたい、と思っていました。さりげなく、しっかりと存在している。成河さんは、そのような佇まいを巧みに表現する術を知っている方だと思いました。年齢に関しては、37歳であることではなく、成河さんが醸し出すことができる年齢不詳感が大切でした」と、成河の存在感を理由に挙げている。
(C)2019『チワワちゃん』製作委員会
そんな成河の演技力に、二宮監督が驚かされることもあったという。「ラストシーンで、成河さんに、村上さん演じるナガイが、泣き出しそうになったら歩み寄って彼を支えてあげてください、と言いました。しかし、ナガイは成河さんに背を向けている上に、距離もかなりありました。言ったあとに、“そんなタイミング分かるわけないよな”と思ったのですが、本番でナガイのもとに到着するころに、ちょうどナガイの涙腺が決壊しました。後日、成河さんは『お芝居はつきつめると気の流れを読むことになるんだ』と語っていました」と、二宮監督は撮影を振り返る。そして、「成河さんと、お話するといつも興味深いことをたくさん教えてくれます。ロマンと刺激を与えてくれる素晴らしい方です」と、賞賛している。そんな成河の演技が、スクリーンにどう映っているのか、注目だ。
(C)2019『チワワちゃん』製作委員会
映画『チワワちゃん』は2019年1月18日(金) 全国ロードショー。