他を圧倒し王者「CLU+CH」が2連覇を達成!「声優Jrバスケ3x3 SJ3.LEAGUE」第2回公式戦レポート

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2019.4.4

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2019年3月24日、東京豊島区にある南長崎スポーツセンターにて、世界初、声優だけで構成されたバスケットボールリーグ、「声優Jrバスケ3x3 SJ3.LEAGUE」の第2回公式戦が行われた。

「声優Jrバスケ3x3 SJ3.LEAGUE」は3人制のバスケ、「3×3」と声優のコラボとして発足した日本バスケットボール協会公認リーグだ。若手女性声優による8チームでスタートし、昨年の9月末に第1回公式戦が行われている。

前回は台風の接近により、来場者の交通事情を考慮した前倒しの開会となるなど、波乱の公式戦だったが、今回はやや気温は低いものの好天に恵まれ、観客も多く詰めかけた。今回は9番目の新チーム「TSAngel」初の公式戦となり、人気アイドルグループのメンバーで編成された「A応P バスケ部」もゲスト参戦するなど、大会は大いに盛り上がった。

SJ3.LEAGUE参加チーム
・「CLU+CH」(学研プラス)
・「KOGAKUIN WHIRL WINDS」(日本工学院)
・「KOGAKUIN TWISTER」(日本工学院)
・「ちぇるびあっち」(81プロデュース)」
・「Tweedia」(81プロデュース)
・「PuaPureParty!」(81プロデュース)
・「Bei Dou」(北斗ペンギン)
・「WONDER ROCKET」(ロケットスペース)
・「TSAngel」(東京声優アカデミー)
ゲスト出場
・「A応P」選抜チーム

開会式の挨拶には、本会場、南長崎スポーツセンターの立地である高野之夫豊島区長が登壇。挨拶の中で、今回の大会収益金が、声優ともかかわりの深い漫画界のレジェンドたちを輩出したトキワ荘の復元プロジェクトに寄付される事を発表すると、会場からは大きな拍手が起こる。

続いては、前回の優勝チーム、「CLU+CH」を代表して町田美憂が登壇し、選手宣誓を行い、いよいよ第1回戦がスタート。

大会中の実況MCを担当するのは、前回に続き声優の駒田航。現在、ラジオ日本で放送中の「SJ3.LEAGUE」応援番組「だからBもスキ ~バスケット・ビスケット~」のパーソナリティも担当している。試合状況を的確に捉える名実況が冴えわたる。また、試合中はアニソンDJらがチョイスしたノンジャンルのアニメソングがBGMとして流れ続け、会場の盛り上がりをサポートする。

まずは、初参戦となる「TSAngel」対「KOGAKUIN TWISTER」。試合前の控え選手のコメントで、極秘の作戦があると言っていた「TSAngel」はなんと、8-0で先輩チームを相手に完封勝利を収める。

続く2回戦の「ちぇるびあっち」対「Bei Dou」は、11対1で「ちぇるびあっち」が勝利。3回戦の「PuaPureParty!」対「KOGAKUIN WHIRL WINDS」は、2-9で「KOGAKUIN WHIRL WINDS」の勝利と、前半は大差で勝つ試合が続く。

続いては、エキシビジョンマッチとして「A応P」選抜チームと「CLU+CH」が対戦。先日放送されたテレビ番組「A応Pのあにむす!」にてこの2つのチームでの対戦が行われたが、「A応P」側が、元日本代表のコーチを助っ人に入れるなど、不利な状況で「CLU+CH」が敗戦したため、事実上のリベンジマッチ。試合前にはマイクパフォーマンスも行われ、会場を盛り上げる。今回は「CLU+CH」のホームでの勝負という事で、その実力を如何なく発揮。終わってみれば3-15で「CLU+CH」の圧勝となり、見事にリベンジを果たした。

第4回戦は「WONDER ROCKET」対「Tweedia」。前回の準優勝、「Tweedia」優勢の試合運びだが、ゴールに嫌われたのか、中々得点に至らず、中盤までは接戦となった。体力が落ちてきた終盤、「Tweedia」のゴールが決まり始め、10-15で「Tweedia」の勝利となった。

続いては、第5回戦。1回戦を完封勝利した新チーム、「TSAngel」が王者「CLU+CH」へ立ち向かう。強敵相手にバスケ経験者を中心にした編成で望む「TSAngel」だったが、後半で互いに疲れが出始めると、徐々に押されていく。恐ろしいのは「CLU+CH」だ。第1試合から5試合分のインターバルがあった「TSAngel」と比べ、エキシビジョンマッチを行った後に1試合分のインターバルしかなかったにも関わらず、驚異的なスタミナと運動量で後半を制し、12-4で決勝へ進んだ。

準決勝1回戦は、「KOGAKUIN WHIRL WINDS」対「Tweedia」。こちらは第1回公式戦でも、初戦で対決している組み合わせ。前回は「Tweedia」の勝利に終わり、今回は「KOGAKUIN WHIRL WINDS」のリベンジマッチとなる。両者譲らず、後半2分までは僅か2点差の激しい攻防戦となった。疲労がピークの残り1分半辺りから「Tweedia」が推し始め、3-8で「Tweedia」の勝利。しかし、最後まで逆転される可能性もあった熱い展開だった。

準決勝2回戦は、「ちぇるびあっち」対「CLU+CH」。ここでも、「CLU+CH」の圧倒的強さが爆発する。序盤から「ちぇるびあっち」を引き離し、17-2の大差をつけて決勝へと駒を進める。ここまで、「CLU+CH」が勝利した相手はどちらも初戦で相手をほぼ完封しているチームとの対戦。それが今度は10点差以上をつけて勝っている。後の3位決定戦を見ているとわかるが、「ちぇるびあっち」も実力はあるチームだ。にも関わらず、この点差になるというところで、「CLU+CH」の強さがうかがえる。

続いては、イベントコーナーとしてイラストレーターのtarou2がデザインしたチームのイメージキャラクターパネルを披露。今大会では、「WONDER ROCKET」、「PuaPireParty!」、「KOGAKUIN TWISTER」のキャラクターが発表となった。前大会で発表された3チームに加え、これで6チームのイメージキャラクターが出揃った事になる。各チームとも、自分たちのイメージにピッタリのキャラクターと絶賛していた。

前回と同じく、一般来場者が参加できるミニゲームで、盛り上がった後、3位決定戦、「ちぇるびあっち」対「KOGAKUIN WHIRL WINDS」が始まる。序盤は接戦で、どちらもなかなかシュートが決まらずに一進一退の攻防を繰り広げる。後半から「KOGAKUIN WHIRL WINDS」が徐々に引き離していく。「ちぇるびあっち」も2ポイントシュートを決めるなど、見せ場を作ったが、6-10で「KOGAKUIN WHIRL WINDS」が3位となった。

いよいよ決勝戦の「Tweedia」対「CLU+CH」は、図らずも前回と同じ組み合わせ。「CLU+CH」が連覇するのか、「Tweedia」が雪辱を果たし優勝をするのか、熱い対決となった。やや「CLU+CH」優勢ながら、「Tweedia」もしっかり食らいつき、接戦の展開。流石の「CLU+CH」も中々引き離せない。激しいプレイのために接触する事が増え、他の試合と比べてもファウルが多かった。どちらも運動量が多いが、後半まではどちらが勝つかわからない状況。残り2分を切っても2点差と、いつでも追いつける状況だ。ここから点取り合戦となり、1点差まで詰め寄ったが、最後は「CLU+CH」が押し切り、12-9で2連覇を果たした。

アワードセレモニーでは、一般社団法人 声優Jrバスケ3×3南沢道義理事長が登壇し、各チームにメダルを授与。優勝した「CLU+CH」にはさらに優勝トロフィーと、副賞として「テレビ出演権」、「オーディオブック出演権」、「ラジオ出演権」が後日送られる事が発表された。

第3位「KOGAKUIN WHIRL WINDS」

準優勝「Tweedia」

優勝「CLU+CH」

さらに、MVP選手も発表。選ばれたのは「CLU+CH」の中心メンバーである町田美優。全試合において、司令塔としての役割を果たしながら、時には自分で切り込み点を取りに行く。または、遠距離からの2ポイントシュートを決めるというオールラウンドプレイヤー。素早いスクリーンアウトやダブルクラッチなどの技術も見せ、文句なしの選出となった。町田美優には、副賞として「アシックスジャパン株式会社」より、バスケットシューズが贈られる。また、大会参加選手全員に同社よりスポーツライトバッグもプレゼントされると発表され、会場からは大きな拍手が起こった。

「CLU+CH」の優勝コメントは、メンバーの1人、石原千尋。まずは、「2連覇取ったぞー!」と大声で叫び、会場から拍手が起こる。前回の大会後、メンバーをこのまま3人で行くのか考えたが、スタッフの座組を変えずにそのまま継続し、結果的に良かったとコメント。また、A応Pのゲスト参戦や、新チームの追加など広がりを見せるコンテンツに期待して付いて来て欲しいと観客に挨拶し、拍手が送られる。もう1人のメンバー、宍戸知恵は、今大会の目標は1本以上ゴールを決めることで、「無事達成できたので悔いはありません!」と笑顔でコメントした。MVPを受賞した町田美優は、開会式での選手宣誓に触れ、今までこういった経験がなくこんな大きな舞台でやっていいのか、非常に緊張したという。実際に、途中で言葉に詰まる場面があったが、大丈夫だよと笑顔で見守る観客を見て最後までやりきれたと語った。また、MVP受賞できたのは自分一人だけでなくチームメンバーや、スタッフ、このリーグを盛り上げてくれた参加メンバー全員のおかげで、本当に嬉しかったと語ると、会場からは大きな拍手が送られる。

閉会の挨拶として、再び南沢道義理事長が登壇。まずは、メンバー全員の急激な成長ぶりに驚いたとコメント。同氏は、リーグに参加している声優陣と同じ年頃の娘がいるという事で、感動で泣きそうになったと語った。将来的には、このリーグをモデルとしたアニメーションを作り、全世界に向けてメンバーの活躍を発信したいと語ると、会場からは大きな拍手が巻き起こった。

さらに、次回の開催が10月6日行われる事を発表し、大きな拍手が送られる中、大会は幕を閉じた。

大会終了後、MVPを獲得した町田美優に直接、試合の感想を伺った。

――2回目の公式戦という事で、所感を聞かせてください。

町田:前回優勝者という事でプレッシャーが凄くて、私は経験者なので「打倒、“CLU+CH”、打倒、町田さん」という感じなんですよ。緊張したけど、何とか優勝できてホッとしています。

――試合中、ずば抜けた技術力を見せてくれました。バスケ経験はどれくらいですか?

町田:小、中、高、専門学校のクラブチームでもやっていました。

――声優をしながら、バスケを仕事ができると聞いた時はどうでしたか?

町田:まさか、声優になってからできると思ってなくて、最初に話を聞いた時は「いいんですか!?」って、本当にワクワクしました。これからもコンテンツとして大きくしていくと伺っているので、今後がますます楽しみです!
 

「声優Jrバスケ3x3 SJ3.LEAGUE」第3回公式戦は10月6日に開催。

公式HP:https://cho-animedia.jp/sj3/

(取材・文・撮影:東 響希)
 

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