モーニング娘。OG 田中れいなが主役アン・シャーリーに初挑戦!『赤毛のアン』東京公演会見レポート~全国8都市を横断する、全公演全席無料のミュージカル

レポート
舞台
2019.8.21
(左から)さくらまや(ダイアナ・バリー役)・田中れいな(アン・シャーリー役)

(左から)さくらまや(ダイアナ・バリー役)・田中れいな(アン・シャーリー役)

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2万人の鼓動TOURSミュージカル『赤毛のアン』東京公演が2019年8月20日(火)、メルパルクホール東京で開幕した。初日ステージの開演前には、主役アン・シャーリー役の田中れいな、その親友ダイアナ・バリー役のさくらまやが会見を行った。

エステー株式会社が1998年より開催する「2万人の鼓動TOURSミュージカル」とは、「一人でも多くの方に気軽にミュージカルを見て、ミュージカルのよさを知っていただくために、日本全国で公演を実施(TOURS)すること」「全公演全席無料でご招待すること」「夢を持ち頑張っている子供たちを応援するため、全国でオーディションを実施すること」を理念としたミュージカルプロジェクトだ。キャスト、スタッフ、観客の総勢2万人が、熱い思いや舞台の楽しさを共有することで完成するミュージカルということから、「2万人の鼓動」というタイトルを揚げている。2019年で22年目を迎え、『赤毛のアン』は17年連続の上演となる。主人公アン役は、これまで山川恵里佳、華原朋美、島谷ひとみ、神田沙也加、高橋 愛、上白石萌音、上白石萌歌、美山加恋らが演じてきた。

今回のアン役に抜擢された田中は、2003年、モーニング娘。に6期メンバーとして加入し、2013年に卒業。その後、ガールズバンド 「LoVendoЯ(ラベンダー)」としての音楽活動の他、舞台活動としてミュージカル『ふしぎ遊戯』や舞台『信長の野望』等に多数出演。2018年からはソロとしてのライブ活動も開始している。一方、ダイアナ役のさくらは紅白歌合戦にも出場した演歌歌手でもある。レッスンや個人練習を積み重ねて、5年連続で『赤毛のアン』に出演している。

(左から)さくらまや・田中れいな

(左から)さくらまや・田中れいな

札幌・仙台公演を終えての感想を問われた田中が「初めてのアン役で、初日があけるまでドキドキしていたけれど、客席にはファミリー層が多く、今までの活動とは違う反応がもらえて楽しい。(さくら)まやちゃんとも仲良くなり、“アン”と“ダイアナ”として、ステージ上でもやりやすい」と話すと、さくらも「息ピッタリです。一緒に歌いやすい」と呼応。田中は「まやちゃんに寄り添っていきたくて、クセや息の吸い方を研究し、本番で合うようにしている」と、グループで活動してきた彼女なりの思いやりあふれるステージ術を明かした。「アンを演じる前よりも強い心になり、歌い方も、まだまだたくさんあると知った」と語る田中の表情は、あらゆることを好奇心を持って迎えるアンそのものだった。さくらも「楽屋が一緒で、戻るのが楽しい。(まだ2人で上演地域での観光にも行っていないので)一緒にご飯に行きたいです」と語り、舞台裏でも友情をはぐくんでいる姿がうかがえた。全国のオーディションで選ばれた若手は、アンが引き取られた家にちなんで“グリーン・ゲイブルズ”と呼ばれ、その地での公演で共演する。田中は「地域ごとに“グリーン・ゲイブルズ”のメンバーが変わるので、アイ・コンタクトして頑張りたい」、さくらは「絆の大切さを伝えたい」と、それぞれの意気込みを語った。

グリーン・ゲイブルズTOKYOと

グリーン・ゲイブルズTOKYOと

会見を終え、いよいよ東京公演の幕が上がろうとする直前、スクリーンに稽古の様子が映し出された。全公演に参加する“全国アンサンブル”と各地の“グリーン・ゲイブルズ”は、7月に合宿稽古を行っている。稽古や寝食を共にしていくことで、プロの舞台に立つ力をつけ、心構えを学ぶのだ。過去のTOURSミュージカル出演者はその後に活躍の場を拡げる者も多く、若手ミュージカル俳優の登龍門的な作品として一目置かれている。中でも目をひいたのが、今回ミニー・メイ役に抜擢された宮原咲心(11歳)だ。2018年にミュージカル『アニー』のダンスキッズとして出演した際には、小柄な身体でバク転やバク宙を何連続も決めるパフォーマンスで話題をさらった宮原、今回も映像および本番で、その技と愛らしい笑顔を見せてくれた。ちなみに彼女の妹・宮原心音(9歳)も、グリーン・ゲイブルズHIROSHIMAのメンバーに選ばれている。

宮原咲心(中央)

宮原咲心(中央)

プリンス・エドワード島の人々

プリンス・エドワード島の人々

少女アン(田中れいな)は孤児院で育ち、船に乗ってプリンス・エドワード島へやって来た。自分を引き取りに来てくれたマシュウ(越智則英)に屈託なく挨拶し、並木道を「よろこびの白い道」、ただの湖を「きらめきの湖」、りんごの木を「雪の女王様」とそれぞれ名付け、集会では自己紹介がわりに詩を暗唱する。アンを演じる田中の、心のままに演じる姿、くるくると変わりゆく表情から目が離せない。そんなアンに、マシュウも、妹のマリラ(旺 なつき)も、本当は男の子がほしかったことなど忘れ、アンのことが大好きになっていく。

詩を暗唱するアン

詩を暗唱するアン

赤毛にコンプレックスを持つアンは、憧れの黒髪を持つ少女ダイアナ(さくらまや)と出会い、すぐに「心の友」の誓いを結ぶほど惹かれ合った。

「心の友」

「心の友」

学校や教会のピクニックでダイアナと楽しく過ごすアンだが、ダイアナとミニー・メイ(宮原咲心)を招いたお茶会での手違いからダイアナの母・バリー夫人(染谷妃波)を怒らせてしまう。母から「アンと話すな」と言われた手前、アンから話しかけられても逃げることしかできないダイアナ。だけどダイアナは意を決して、それは本意ではないことをアンに伝える。2人は改めて永遠の友情を誓い合い、「お互いだけに分かる合図」を作って、ひっそりと心の交流を続けていくのだった。

教会のピクニック

教会のピクニック

楽しいはずのお茶会が…

楽しいはずのお茶会が…

「永遠の友情」

「永遠の友情」

「?(クエスチョン)に満ちた世界の答えを見つけるのが勉強だ」と教えてくれたフィリップス先生(縄田 晋)との別れ、ステイシー先生(吉田 ひかる)との出会いで見つけた「教師になる」という夢。アンは大切な人と別れることになっても、悲しみの次に待つ喜びを信じ、道を切り拓いていく。「赤毛の女の子は完璧には幸せになれない」と思い込んでいたアンが、古いものも新しいものも受け取って、生き抜く姿がたくましい。

TOURSミュージカル『赤毛のアン』は、2019年8月20日(火)・21日(水)にメルパルク東京ホール(東京都港区)にて上演。その後、さいたま市・名古屋市・大阪市・福岡市・広島市をまわる。公式HPの「TOURSノート」でも、各地の上演状況が随時報告される(札幌市・仙台市は公演終了)。

取材・文=ヨコウチ会長
写真提供=“2万人の鼓動 TOURSミュージカル「赤毛のアン」” PR事務局

公演情報

2万人の鼓動TOURSミュージカル『赤毛のアン』
※北海道(札幌市)、宮城(仙台市)公演は終了
は招待制(プレゼントキャンペーンは終了)

 
■日程:2019年8月20日(火)・21日(水)
■会場:メルパルク東京(東京都)

 
■日程:2019年8月22日(木)
■会場:大宮ソニックシティ(さいたま市)

 
■日程:2019年8月26日(月)
■会場:日本特殊陶業市民会館フォレストホール(名古屋市)

 
■日程:2019年8月27日(火)
■会場:オリックス劇場(大阪市)

 
■日程:2019年8月28日(水)
■会場:福岡市民会館(福岡市)

 
■日程:2019年8月29日(木)
■会場:広島文化学園HBGホール(広島市)

 
■スタッフ
音楽監督・作曲:山口王秀(王編に秀)也
演出・振付:田村 連
プロデューサー:戸田幸比古
脚本:上村祐二
ミュージカル制作:株式会社イマジン
全体管理・制作管理:株式会社電通
主催:エステー株式会社

 
■キャスト
アン・シャーリー:田中 れいな
ダイアナ・バリー:さくら まや
リンド夫人:大和田 りつこ
マリラ・カスバート:旺 なつき
マシュウ・カスバート:越智 則英
ギルバート・ブライス:木村 敦
ブレア医師・駅員ほか:宮内 良
ステイシー先生:吉田 ひかる
バリー夫人:染谷 妃波
フィリップス先生:縄田 晋
ルビー・ギリス:中井 千紘
プリシー・アンドリュース:玉井 七海
ミニー・メイ:宮原 咲心
全国アンサンブル:
丹治 聡美・小野 詩織・中村 美友・平野 珠涼・轟 美希佳・永田 萌・平井 蒼大・塚田 駿哉

 
<グリーン・ゲイブルズTOKYO>
◆8月20日(火) 14:00~/18:00~ 関東 メルパルク東京(東京都)
◆8月21日(水) 13:00~ 関東 メルパルク東京(東京都)
◆8月22日(木) 13:30~ 関東 大宮ソニックシティ(さいたま市)
年友 紗良(10歳)
森田 恵(10歳)
橋場 梨乃(10歳)
出澤 花歩(11歳)
舛井 美希(11歳)
上杉 璃乃(12歳)
長島 海音(12歳)
宮川 舞(13歳)
清水 那奈(14歳)
中村 莉子(14歳)
不破 萌花(15歳)
和智 愛香莉(16歳)
青山 美紀(18歳)
大川 優奈(19歳)
中田 希来々(20歳)

 
<グリーン・ゲイブルズNAGOYA>
◆8月26日(月) 13:30~ 東海 日本特殊陶業市民会館(名古屋市)
山田ヤードリー愛梨沙(10歳)
山口 希葵(10歳)
今井 寧彩(11歳)
松永 莉美(11歳)
古賀 大翔(11歳)
三木 音葉(11歳)
山口 妃菜(13歳)
新井 みずほ(13歳)
角谷 彩夏(13歳)
古川 もあ(14歳)
服部 真和(15歳)
青山 遥香(18歳)
内田理彩子(20歳)

 
<グリーン・ゲイブルズOSAKA>
◆8月27日(火) 13:30~ 近畿 オリックス劇場(大阪市)
渕上 和花(9歳)
櫻木 綾乃(10歳)
中谷 彩良(10歳)
山口 桃子(10歳)
向井 仙(10歳)
赤井 七海(11歳)
古松 華(12歳)
篠嵜 ほのか(12歳)
出口 茜絵(15歳)
児玉 里奈(16歳)
山口 亜美(17歳)
吉岡 舞彩(17歳)
津川 真優(17歳)

 
<グリーン・ゲイブルズFUKUOKA>
◆8月28日(水) 13:30~ 九州 福岡市民会館(福岡市)
神﨑 花(10歳)
菅 明凛(11歳)
西村 ゆめの(11歳)
吉武 ひな(11歳)
井上 碧(11歳)
鈴木 心毬(12歳)
白土 葉捺(14歳)
松尾 葵(15歳)
松原 うた(15歳)
彌吉 優花(16歳)
花田 留衣(16歳)
吉田 玲(17歳)
宮本 和佳(18歳)

 
<グリーン・ゲイブルズHIROSHIMA>
◆8月29日(木) 13:30~ 四国・中国 広島文化学園HBGホール(広島市)
宮原 心音(9歳)
上野 陽菜(10歳)
難波 香乃(10歳)
萩山 璃子(11歳)
要田 凜(11歳)
真木 綾音(12歳)
上川 心海(12歳)
梶田 和子(13歳)
青木 亜梨愛(13歳)
山﨑 幸恵(14歳)
萩山 紗妃(15歳)
上川 和海(16歳)
前田 萌花(17歳)

 
【公演終了地のグリーン・ゲイブルズ】

<グリーン・ゲイブルズSAPPORO>
◆8月17日(土) 12:00~ 北海道 札幌市教育文化会館(札幌市)※公演終了
遊佐 こまり(9歳)
加藤 千奈(9歳)
辻 里桜(10歳)
畠山 凛(11歳)
今井 惇太(11歳)
中谷 謙介(11歳)
岸本 芽子(12歳)
鶴田 茉夕(13歳)
關 ひなの(15歳)
田邊 心愛(16歳)
澤田 樹璃(16歳)
駒津 柚希(17歳)
中根 野々花(18歳)

 
<グリーン・ゲイブルズSENDAI>
◆8月19日(月) 13:30~ 東北 東京エレクトロンホール宮城(仙台市)※公演終了
菅原琥千(9歳)
朝日美琴(9歳)
工藤陽莉(9歳)
宇野茉伽奈(9歳)
齊藤ハルセ(11歳)
小林陽都(11歳)
清原陽菜乃(13歳)
斉藤泉(13歳)
桑原萌南(13歳)
今野世梛(13歳)
佐藤杏茉音(13歳)
横山菜々子(14歳)
南部陽向(15歳)
※グリーン・ゲイブルズは各公演日の年齢を記載
 
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