[ALEXANDROS]『RUSH BALL 2019』クイックレポート ーーエモーションたっぷりに泉大津を制した無敵のシルエット
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『RUSH BALL 2019』[ALEXANDROS]
前哨戦『RUSH BALL☆R』から始まり、着々と『RUSH BALL』で成長を遂げ、今やイベント全体を牽引するほどの存在感を持つ[ALEXANDROS]。20周年を経て、改めて今年21年目の一歩を踏み出した『RUSH BALL』の締め括りという大役を、見事完遂した彼らのステージを記したい。
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何だか登場からして今宵はスペシャルなムードだったように思う。両手を広げてくるくると舞いながら姿を見せた川上洋平(Vo.G)。そのまま「Run Away」「Starrrrrrr」へとなだれ込む爽快な開幕に!
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まず驚かされたのは、広大な泉大津の地を指先ひとつで統率するような、川上とオーディエンスの呼吸の一致だ。もう何だってできるような無敵の存在感は、彼らの信条「世界一のバンドに」という言葉への説得力を一層強く感じさせてくれる。
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さらに今回は、6月からライブ活動を休止している庄村聡泰(Dr)に代わりBIGMAMAのリアド偉武(Dr)がサポート。彼の生命力あふれるドラミングも楽曲に新たな息吹を与えている中、庄村不在の今を気合を込め進む3人からは、バンドが揺るがない地盤を確立しようとしている気概を思わせ、何とも頼もしいほどだ。
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浮遊感を伴ったサウンドスケープを描く「PARTY IS OVER」を経て、MCでは今の思いをたっぷり言葉にしてくれた。「『RUSH BALL』は夏の終わりを感じさせる素敵なフェス。本当に大好きです。やっぱり来ると楽しいよね! 毎年お客さんの熱も上がっていってると思います。これからも出られるように頑張ります」(川上)。そう語る『RUSH BALL』への特別な思いには、バンドとイベントとの確かな絆を感じずにはいられない。
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一層ギアを上げた川上はグッズのフードタオルを深々と被り、ラスト「ワタリドリ」をブチかます! 目の前が開けていくような明朗なギターリフに、今宵イチの歓声を返すオーディエンスたち。まるで羽ばたいていくバンドの姿を投影したようなこの曲に、思い切り身を委ね、拳を突き上げられる“今”に立ち会えた喜びは実に大きいものだ。
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「寂しいよ、大阪! また会いましょう!」と、最後まで大きな愛を泉大津に注いでくれた川上。途切れることのない高いテンションとパノラマ感たっぷりのパフォーマンスで、『RUSH BALL』に熱きエンドマークをもたらしてくれた。
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取材・文=後藤 愛 撮影=河上良
『RUSH BALL 2019』オフィシャルレポート一覧はこちら
セットリスト
2.Starrrrrrr
3.アルペジオ
4.Kick&Spin
5.Mosquito Bite
6.PARTY IS OVER
7.月色ホライズン
8.ワタリドリ