ランズベリー・アーサー《撮り下ろしインタビュー》 10/10開催『ライブ・ロワイヤル・フェス2020』にかける想い

インタビュー
アニメ/ゲーム
2020.10.8

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『BanG Dream!』発のボーイズバンドプロジェクト『ARGONAVIS from BanG Dream!』より、5バンドが集結する『ライブ・ロワイヤル・フェス2020』が2020年10月10日(土)に有観客&有料配信で開催される。Argonavis・GYROAXIA・Fantôme Iris・風神RIZING!・εpsilonΦが出演するこのスペシャルライブに向けて、SPICEではFantôme Irisのボーカル、フェリクス・ルイ=クロード・モンドールを演じるランズベリー・アーサーにインタビュー。ライブ直前の思いを語ってもらった。

『ARGONAVIS AAside ライブ・ロワイヤル・フェス2020』
■日時 2020年10月10日(土)
■会場 東京ガーデンシアター
■配信 イープラス「Streaming+」にて配信(視聴販売中)

●ランズベリー・アーサーが珍しく緊張する理由

――10月10日開催の『ライブ・ロワイヤル・フェス2020』直前となりましたが、今のご心境はいかがですか?

 「まだだ、まだだ」と思っていたら、もうこんな目前にきてるんだという感じがしています。今は絶賛リハーサル中で、いろいろな調整をしているところなんですけど、本当にあっという間に当日になってしまいそうでちょっと不安と楽しみな気持ちが入り混じってます。もう1カ月くらい時間が欲しいという気持ちもあったりして(笑)。

――1カ月余裕があったら、より良くしたいと思っているのは、どういった部分なんですか?

 練習ももっとしたいし、ライブに合わせて減量中なのでもうちょっと絞りたいですね。今回は衣装を完全再現するので、筋肉も肉も1回全部落として、そこからリセットして完璧に調整していきたいな、と…(笑)。Fantôme Irisはヴィジュアル系のバンド。メイク映えや衣装も含めて、痩せすぎくらいがちょうどいいのかなって。

――リハーサルのほうはいかがですか?

 順調です。もっと時間が欲しいというのはネガティブな意味ではなくて、リハーサルが進むにつれて「あれがしたい、これもしたい」という欲がどんどん出てきて…。リハーサルを重ねるほどFantôme Irisでやりたいことが増えてとまらないので嬉しい悲鳴をあげています。

――今回はFantôme Irisとしてはヴォーカル、FELIXだけが出演という形になります。バンドを代表してステージに立つことに緊張やプレッシャーは感じますか?

 私は緊張しないタイプなので、普段の生放送やライブ、舞台系のステージでも緊張することはないんです。でも、今回のライブは……ちょっと違う気がします。もともと4月のライブで初めてステージに立つ予定が、昨今の情勢もあって延びに延び……その間に私の髪も伸びに伸びて(笑)、ようやく満を持しての開催なんです。皆さんの前に立つのも久しぶりなので、昂ぶりすぎて珍しく緊張するかもしれません。

 それに、このライブに向けてスタッフさんたちが沢山の時間をかけて仕込んできたことも知っています。衣装や会場、世界観の作り込みといったいろいろなもの。そして昨今の情勢を鑑みてのお客さんの入れ方。それら全部に、スタッフさんたちの気遣いやいろいろなものを感じています。それをふまえて、ライブが成功するかどうかは、自分やほかの演者全員の頑張りにかかっていると思うと……。皆さんに最大限楽しんでほしいし、スタッフさんたちの思いにも応えたいですし、自分の中にも「こうしたい」という欲があるからこそ、全部を本当に120%出し切れるのかっていうプレッシャーはどうしてもありますね。でもそれもいい緊張感として、頑張りたいと思います。

●「10代や20歳前後の子たちとはやっぱり違う重みがあると思います」

――とくにスタッフたちの気合いを感じてるのは、どんなところでしょうか。

 今回は、FELIXの衣装を完全再現してくださっているんです。(9月の取材時点では)まだ実物を着られていないんですけど、すごく楽しみですね。もし着たときにサイズが合わなくて、「すいません、1サイズ大きくしてもらってもいいですか?」なんてことになるのは恥ずかしいですし怖いので(笑)、それも含めて身体づくりも頑張りたいと思っています。

――さらに、この『ライブ・ロワイヤル・フェス2020』は、Fantôme Irisにとっても特別なライブだとか。

 そうなんです。Fantôme Irisというバンドは、「『ライブ・ロワイヤル・フェス』が、もしかしたら自分たちにとって最後のチャンスかもしれない」という思いで地元の名古屋から出てきているんです。そういう部分は、ほかの10代や20歳前後の子たちとはやっぱり違う重みがあると思います。もちろんほかのバンドも軽い気持ちで臨んでいるわけではないんですが……やっぱりFantôme Irisは全員が30歳前後のバンドなので。

――10代と、30代とでは、全然違うと思います。

 はい。現実のバンドでも、メンバーの年齢が30歳を過ぎると、いつ誰が「俺、実家帰って農業継ぐわ」みたいに辞めてしまっても全然おかしくないんです。誰が一抜けするか……。口に出さなくても、そういうチキンレースのようなものは必ずあるはずですから。

――それが原因で、バンドがうまくいかないというケースもありますもんね。

 そうなんですよね……。一人抜けると、「じゃあ俺も」「俺も」ってなって、解散というパターンは実際によくあると思います。そういった人達を見てきたり、周りの温度感をFantôme Irisも肌で感じてきたからこそ、「だから自分たちは道を進むために全力でやるんだ」という気持ちを込めて、自分がFELIXとして『ライブ・ロワイヤル・フェス』のステージに立ちたいんです。

――Fantôme Irisのフェリクスは、そういう思いを背負っているキャラクターなんだということは出したいですよね。

 もしかしたら、その熱量がこもる分、普段のFELIXのきれいな歌い方とは少し異なる歌い方になるかもしれませんし、そうじゃないかもしれません。そこは実際にステージに立って彼等の気持ちを感じてみないと分からない、出たとこ勝負ではありますが(笑)。でも思いがこもっているということは、歌に対しての勢いなど何かしらが変わってくるところはあると思います。

 ともすれば、レコーディングでのきれいな歌い方ではなく、もっと激しくお客さんを煽る感じになったり、ノリが違ったり。もちろんまだ誰も、彼等がしてきた名古屋でのライブを現実では観たことがないわけですが…。それでも、これまでFantôme Irisが作ってきたライブとはまた違ったものを、『ライブ・ロワイヤル・フェス』ではお見せできるんじゃないかなと思っています。

――きれいで完璧な歌の世界だけでなく、バントとしての想いやありのままの姿も伝わるのがライブならでは。

 ヴィジュアル系バンドのキャラクターですから、本来はきれいな部分や完璧な世界観だけをお見せすればいいと思うんです。でもそうじゃなくて、彼らの素の姿……例えばバンドを辞める、辞めないみたいな話まで描かれているのが、このプロジェクトの魅力のひとつでもありますよね。大人の葛藤やギリギリの部分までお見せることって、あまりないと思うので、めちゃくちゃリアリティを感じるんです。

――「名古屋から出てきたヴィジュアル系バンド」という背景もすごくリアルですよね。Fantôme Irisというバンドの音楽性についてはいかがですか?

 Fantôme Irisというバンドとしての世界観はしっかりあるのですが、楽曲に関しては幅が広いんです。ひとくちにヴィジュアル系といっても、その中にはいろんな系統があるのですが、Fantôme Irisはそんな全ヴィジュアル系のいいとこどりをした音楽性になっていて。いわゆる“耽美”な感じのものや“コテ系”と言われるものだったり、すごくヘヴィなものから、アニメのオープニング曲にもなりそうなポップなものまであったり。本当に幅が広いんです。だから「この曲はこんなふうに歌っているのに、あの曲だと全然歌い方が違うじゃん」と言われてしまわないように、どのジャンルの曲が来てもFantôme Irisの曲だと思っていただけるような歌唱を心掛けています。

――曲によっては、どう歌うべきか迷うこともありましたか?

 最初はスタッフさんとその辺の意見をすり合わせるのが難しかったですね。さっきも言いましたが、ヴィジュアル系って音楽のジャンルとしては本当に幅が広くて、もはや概念に近い。ヴィジュアル系と聞いて連想する歌い方も声色も、皆さんそれぞれがイメージするヴィジュアル系がありますから。シドさんが楽曲提供してくださった曲であれば、シドさんのマオさんみたいな歌い方が良いと思われる方ももちろんいると思います。他の曲でもそうです。

 でもFantôme IrisはやっぱりFantôme Irisであって、シドさんではない。そこは変わらない絶対的な部分なので、「FELIXの歌はこれです」というものをしっかり提示していきたいと思って歌っています。あとは、曲単体だけではなく関連したドラマがどれもあるので、世界観が深掘りしやすいのもありがたいですね。アプリがリリースされた際には、「この曲にはこんなエピソードがあったんだ」と、見えてくるものもいっぱいあると思います。皆さんにも早く知っていただきたいです。

――楽曲の裏にあるドラマや人間性も込めているという点では、ただ歌っているのではなく、楽曲のなかでも演じているのかもしれませんね。

 アーティストや歌手の方が歌われるのではなく、役者である自分が歌う意味がそこにあると思っています。役者が歌うからには、やっぱりその作品の世界観、キャラクターの背景や想いをしっかりと乗せたい。そうでなければ、私たちが歌う意味がないと思っています。

――ただきれいに歌うだけだったら、歌手の人を連れてくればいいわけですもんね。

 そうなんですよね。極端な話、ハイレベルな歌だけを求めるなら歌だけは別の方に担当してもらえばよくなっちゃうんです。でも歌もドラマも兼ねさせてもらっている意味を考えていくと、歌でも作品を背負って役を演じることは自分達にしかできないことかもしれない。そういった部分はアーティストの方に負けたくないんです。ちょっとでも、フェリクス感やファントムの世界観をうまく曲の中に構築していけたらなと思っていて。ドラマだけでなく、歌でも彼らの物語を見せることを、すごく意識します。あとは自分の実力がそこに追いつくかどうかですね(笑)。

――レコーディングの際も、その曲のバックボーンを意識して歌われていたんですね。

 はい。『ARGONAVIS』以外のコンテンツに関しても、「この曲は、いつ・どういうタイミングで、なんのために歌っているんですか?」ということは、事前に確認するようにしています。もちろん、作品や楽曲によっては、そういった背景がないこともありますが、そういったときは、第一にキャラクターらしさを保って歌うことを大切にしています。スタッフさんとの歌い方のすり合わせは大事ですね。

●楽曲を120%、150%楽しんでもらうために

――『ARGONAVIS』に関しては、歌と声の収録はどっちが先だったんですか?

 キャラを固める短いボイス収録は事前にあったのですが、アプリの音声収録より歌の収録が先でした。しかも最初はカバー楽曲からで、そのあと何曲かオリジナル曲を録った段階で満を持してアプリの音声収録という流れだったんです。カバー楽曲を歌っていたときは、フェリクスというキャラクターを本格的に演じる前ということもあって、まだ自分のなかで定まっていなかったので、スタッフさんと話し合いながらフェリクスらしさを探っていきました。

 オリジナル楽曲をいただいてからは、「なるほど、Fantôme Irisってこういう方向性なんですね」と思えたのですが、先ほども言ったように、彼らの音楽性はジャンルの幅が広いのが特徴。2曲目は方向性が180度違う曲だったので驚きました(笑)。そういう収録を何曲か経て“彼らの代表曲”という位置づけの「銀の百合」を歌ったんです。そのタイミングでちょっとだけアプリの収録もあったりして、改めて方向性を確かめたうえで歌うことができました。レコーディングの回数を重ねることで、Fantôme Irisの世界観が自分のなかで固まったので、今はもう迷う事はなくなりました。

――当初は曲に翻弄されていたけれど、いろんな面を知ったことでつかんでいったんですね。

 はい。最初はフェリクスとFantôme Irisにめちゃめちゃ翻弄されていました(笑)。ライブでは、今だからこそできる表現をお見せできればと思います。

――9月25日には、Fantôme Irisの最新曲「histoire」が配信されました。

 「これがFELIXの歌、Fantôme Irisの楽曲」というものが、お届けできたのではないかと思います。この曲は、彼らが名古屋を旅立つファイナルライブで、“眷属”(=Fantôme Irisのファン)に披露した曲。そういったドラマの流れも受けて歌ったので、ライブ音源のつもりで熱量を込めてみました。「histoire」のように、ドラマと一緒に公開される楽曲は、眷属の皆さんも必ずドラマと一緒に聴いてくださるはず。ドラマ自体がすごく盛り上がっているのに、曲を普通に歌ってしまうと、曲としては100%かもしれませんが、最高潮の120%、150%の楽しみは与えられないと思うんです。歌もドラマも最大件楽しんでいただくためには、温度感がシームレスにつながるものにしていきたいですね。ドラマが付随していない楽曲やまだストーリーが未公開のものは、曲として単体で何度も聴いたときに「なるほどな」と納得できる作りにしなくてはいけないので、アプローチも変わるからこそいつもどうすべきか悩みます。

●FELIXが「そこにいる」と思っていただけたら

――役としてファンの前でライブをする場合、どのような役との距離感でステージに立たれるのでしょうか?

 そうですね……まず自分がいちばん大事にしているのは、「役は役で、自分は自分」としっかり分けること。なかには役と私を同一視してくださる方もいらっしゃって、それ自体はすごくうれしいしありがたいことなんです。でも自分のなかでも同一視してしまうと、「このキャラは自分なんだから、こういう時はこうするよね」という、役ではなくて自分自身の感覚や格好つけたい欲が出たり、そこから芝居に甘えが生じてきてしまったり、何かしら齟齬が生まれてしまったりする可能性があるので。

――たとえ齟齬が生まれずにうまくいっているとしても、しっかり線は引くと。

 はい。Fantôme Irisに関しては、皆様の前に出る機会もArgonavisやGYROAXIAに比べてそんなに多くありませんので、より一層分けておかなければと思うんです。今回は、ただライブでFantôme Irisの曲を歌うだけではなく、れがどういうライブイベントなのかちゃんと作品の世界観があって、そこにFELIXと同じ衣装を着てFELIXとして立たせていただくので、私の中では限りなくミュージカルに近いものとしてとらえています。

――確かに、ミュージカルに近いのかもしれませんね。

 そう考えると、自分のなかでもストンと腑に落ちるんです。衣装を着て、外見までキャラクターとして立つからには、「カッコよく見られたい」「私の歌を聞いてほしい」といった自分自身のエゴは排除したいんです。本当にFELIXが目の前にいるんだと思っていただけるようなステージをお見せしたいんです。そのために、歌だけじゃなく、ステージングも絶賛悩み中です。

――歌を歌っている瞬間だけじゃなく、ステージにいる時間すべてがFELIXなんですね。

 皆さんの前に出ている間は、絶対に役は崩してはいけないと思います。だって、ヒーローショーを観に行ったのに、セリフがないときに中の人の素が出てるヒーローがいたら変じゃないですか。出番じゃないときにちょっと足を組んでいるとか(笑)。そういう姿は見せたくないし、すべてにおいてFELIXとして立っていたいです。

 イベント終演の挨拶だけは自分の言葉でしゃべらせていただきますが、それ以外は、ずっとキャラクターを保っていたい。「夢を与えたい」というとニュアンスが違うかもしれませんが、FELIXが「そこにいる」と思っていただけたらうれしいですね。そして、またFantôme Irisのライブが観たい、なと思っていただけるように。世界中に眷属が増えるように(笑)、頑張らなければと思います。

――今のお話をうかがって、より一層ライブが楽しみになってきました。

 いざステージに上がったときに、果たしてどこまでできるかなというドキドキはあります。最初にお話ししたとおり、今回は普段しない緊張をしているので(笑)。ある種、自分との新しい勝負ですね。これを超えるとまたひとつ強くなれる気がします。

――そこまでしっかり向き合われているランズベリーさんから見て、フェリクスはどんなキャラクターですか?

 難しいキャラですね。何回かアプリの収録があったので、なんとなく見えてきた気がするんですが、それでもやっぱり本当にまだつかみどころがなくて。だけど、そこがフェリクスの魅力なんだと思います。毎回新しい一面が見えるので演じていても楽しいですし、楽曲面でも、「今度はこうきたか……!」とか、「この曲調をFELIXはどう歌うんだろう?」といった驚きや、考える楽しみがあるので…(笑)。

●「ここは届けたい」というものは絶対に届けないといけない

――これまでに、何度かARGONAVISの配信ライブがありしましたが、ご覧になりましたか? 

 もちろん拝見しました! ものすごい熱量を感じましたね。あと、(旭 那由多役・小笠原)仁君の熱量も、熱量に伴う緊張感もダイレクトに伝わってきました。やっぱりしばらくライブができなかったり、お客さんがいなかったりで、普段と温度感も違いますからね。無観客ライブの場合、自分で熱量を今まで以上に出さなければいけないので、発電量がすごく増えるんです。いままでは、自分で100エネルギーを出したら、お客さんからも100返ってきて、相乗効果で120、130、140……ってどんどん上げていけたんです。でも今は、100出してもレスポンスが直接は返ってこないので、自分で最初から130、150と生み出していく必要があるんです。「今、きっとこんな歓声が返ってきているはず」って信じてやるしかない。

――無観客の配信ライブをする方は、皆さん苦戦しているところですよね。

 なので、仁君の表情やパフォーマンスを、いちお客さんとして楽しみつつ、それ以上に同じアルゴナビスに関わる仲間として、応援する気持ちのほうが強かったです。「行け! 行け……! がんばれ……!!」みたいな(笑)。

――最近のライブでは多い形式ですが、目の前にお客さんがいても、レスポンスができないと難しいですよね。

 自分の熱量を自分で上げきるために、いろいろな手法を試したり、イメージを普段以上に膨らませたりして、世界を作っていかなければいけないですからね。私たちだけじゃなく、ライブを演出する側の人たちもそうだと思います。配信の場合、ひとりひとりの視聴環境も全部違うじゃないですか。ものすごく質の良いモニターやスピーカーで観ている人もいれば、スマートフォンで観て聴いてくれている人もいる。音の圧とかも全然違いますしね。例えスマートフォンで観ていようが、屋外や移動中のような集中できない環境で観ていようが、各々が考える「届けたいもの」は絶対に届けないといけない。どんな環境の人にも最低でも100%を届けるためにどうしたら良いのか、今回の『ライブ・ロワイヤル・フェス』でも考えていきたいです。

――それを越えることができたら、パフォーマーとしてもコンテンツとしても、レベルがグッと上がりそうな気がします。

 私たちに要求されるレベルが上がったのと同時に、配信関連の技術力も飛躍的に進化する機会になっていると思います。今後にも生きることだと思うので。ピンチはチャンスにして乗り越えていきたいですね。

●「眷属になって良かった」と思ってもらえるように

――スタッフとの連携が、これまで以上に大事になりますね。

 見せ方を改めて研究する良い機会になりました。どの角度から見られても問題ないようにしようとか、キメのときにはこのカメラに向かって、必ずこの角度で、画面の向こう側にいるお客さんを射貫くつもりでやらなくちゃいけないとか。でもカメラの位置などは実際に現場に入ってみないと一切わからない部分。当日はいろいろなところにセンサーを張って、敏感にいようと思います。ライブは一発勝負。すごく気持ちが引き締まりますね。

――最後に『ライブ・ロワイヤル・フェス2020』を楽しみにしている方と、そのなかでもFantôme Irisのステージを楽しみにしている方に向けてそれぞれにメッセージをいただければと。まずはARGONAVISのファンに向けて。

 出演する全5バンドは、きっと全員がいつも以上に高い熱量でライブに臨んでいます。自分が推しているバンドはもちろん、それ以外のバンドのライブでも確実に楽しめるものになると思いますので、期待値を上げて待っていてください。絶対に良いものを届けられるよう全員で頑張るので、楽しんでもらえればと思います。

――続いて、眷属たち(Fantôme Irisのファンのこと)へ!

 眷属たちに観てもらいたいところはすごくたくさんあるのですが……。今回Fantôme Irisは特別な形でライブを行います。楽曲の世界観が、グッと引き立てられるものもあるはず。私もFELIXとしてステージに立つ以上、良いものを観てもらえるように、皆さんが「眷属になって良かった」と思ってもらえるように頑張りますので、期待してお待ちいただければうれしいです。Fantôme Iris の目指す“吸血鬼と人間の国”が建国できるよう、これからも応援をよろしくお願いいたします!

『ARGONAVIS AAside ライブ・ロワイヤル・フェス2020』は、イープラス「Streaming+」にて有料配信される。視聴は販売中だ。

取材=実川瑞穂・加東岳史  撮影=加藤成美

公演情報

『アルゴナビス from BanG Dream! AAside』

HP:https://aaside.bushimo.jp
Twitter:@AAside_INFO

『ARGONAVIS AAside ライブ・ロワイヤル・フェス2020』
■日時 2020年10月10日(土)
■会場 東京ガーデンシアター
■配信 イープラス「Streaming+」にて配信(視聴販売中)


Fantôme Iris

全員が社会人で結成されているヴィジュアル系バンド「Fantôme Iris(ファントムイリス)」。──FELIXはすべてのヴァンパイアを統べる王。付き従うは、怜悧な王の右腕・LIGHT、残虐非道の申し子・ZACK。苛烈な夜の女王・HARU、黙する聖職者・D──という設定で、僕たち頑張っております。

月が奏でる百年の音楽、夜が歌う千年の調べ。さあ、銀の百合咲き乱れし我らの王国へようこそ。

フェリクス・ルイ=クロード・モンドール(CV:ランズベリー・アーサー)

ステージネームはFELIX。フランスからやってきた無敵の王様。容姿端麗、語学堪能、実家は古くから続く貴族。美しいものが好きで自由奔放な性格。また、卓越した知性と鋭い感性を持つ。基本的に人の話は聞かず、すべてにおいて規格外なところがあるが、彼についていきたいと思わせる人間的魅力が備わっている。

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