【X Games】5分で分かるモトエックスベストトリックの魅力とは？

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Brett Wilhelm / ESPN Images

アクションゲームの世界大会『X Games Chiba 2023』が5月12日（金）～14日（日）、ZOZOマリンスタジアム（千葉県）で開催される。

『X Games Chiba 2023』では、スケートボード、BMX、モトエックスの3カテゴリーで競技を実施する。今回はその中でも「モトエックスベストトリック」にフォーカスして、その魅力を紹介していきたい。

モトエックスってどんな競技？

モトエックスはモトクロス用のバイクを使い、ジャンプ中に繰り出すトリック（技）を競う競技だ。大小さまざまなジャンプ台を設置したコースを使う「フリースタイル」をはじめ、大きなジャンプ台を使って一発勝負の演技を行う「ベストトリック」や「ベストウィップ」など、いくつかの種目が実施されている。

『X Games Chiba 2023』では、このうち「ベストトリック」が採用されている。これは「スーパーキッカー」と呼ばれる特大のジャンプ台を利用して行われる種目。飛距離は最大30m、ジャンプの高さは約10mに及び、そのアクロバティックな演技が多くのファンを魅了している。

Jason Halayko / ESPN Images

昨年の『X Games Chiba 2022』では、「ウィップ」の技を競う「ベストウィップ」が行われた。日本からはこの種目で18・19・21年に銀メダルを獲得した、渡辺元樹・鈴木龍星・東野貴行の3人が出場。渡辺が4位、鈴木が6位、東野は当日体調不良で欠場という結果となった。なお、この年の金メダルはトム・パーソンズ（米国）、銀メダルはタイラー・ベレマン（米国）、銅メダルはジュリアン・ヴァンスティッペン（ベルギー）が獲得している。

Jason Halayko / ESPN Images

ベストトリックの魅力とは？

モトエックスは、『X Games』の中でも、唯一エンジン付きのモトクロスバイクを使う競技だ。市販モデルをベースに、エンジンやサスペンション、ハンドルなどをカスタマイズしており、選手たちはエンジンの爆音を響かせながら競技を行う。

このため、スピード、飛距離、高度について、モトエックスは『X Games』でも一つ抜けた競技といえるだろう。もし、競技中にクラッシュをしたら選手も無事で済むわけがなく、命知らずのライダーたちによるパフォーマンスは、まさに圧巻の一言に尽きる。

Jason Halayko / ESPN Images

なお、今回採用された「ベストトリック」では、基本的にトリックの内容には制限がないため、華麗で難易度の高いトリックを行う選手が多い。バイクから片手を離す「ワンハンダー」、両手を離す「ノーハンダー」、両手両足を完全に離す「ナッシング」、バイクを地面と水平に寝かせる「ウィップ」、バイクと選手が一体となって後方宙返りする「バックフリップ」など、様々なトリックが繰り広げられる。

昨年に出場した東野貴行は、バイクが飛んでいる間にシート上で後方宙返りを決める「カリフォルニア・ロール」というスペシャルトリックを持ち技としている。

その他にも、バイクを横方向へ1回転させる「360（three-sixty）」、バイクごと前方に1回転させる「フロントフリップ」、バイクはそのままで選手が横方向に360度回転してマシンに戻る「ボルト」などなど……。当日は様々なトリックを見ることができるだろう。「360」や「フロントフリップ」はBMXでも使われるトリックであるが、重量のあるバイクで行うと一気に難易度が上がり、危険度も高いトリックとして高得点が期待できる。

注目の出場選手は？

『X Games Chiba 2023』のモトエックスベストトリックには、日本人では東野貴行が出場する。東野は1985年3月13日生まれ、大阪府出身の38歳。18歳でプロに転向し、2006年に拠点をアメリカに移した。『X Games』では2012年、2013年に優勝。『Red Bull X-Fighters』でも優勝しており、主要な世界大会での優勝経験のある日本人ライダーのレジェンドだ。