世界で唯一、シーラカンスの冷凍個体が見られる!「沼津港深海水族館」vol.1

レポート
イベント/レジャー
2016.3.4

駿河湾には多種多様な深海生物が生息

沼津港の入り口にある「沼津港深海水族館 シーラカンス・ミュージアム」(静岡県沼津市)は、その名のとおり、深海をテーマにした水族館。沼津港の南に広がる駿河湾は、最深部で2,500メートルという日本一の深さを持ち、多種多様な深海生物が生息しています。同館では、駿河湾で採取した深海生物や、世界中の変わった生物などを展示。「生きた化石」といわれるシーラカンスの標本も、5体(剥製3体、冷凍2体)展示されていますが、冷凍個体が展示されているのは世界でも同館だけです。

シーラカンスの冷凍個体(ー20℃の冷凍施設)

シーラカンスの冷凍個体(ー20℃の冷凍施設)

3億5000万年前から姿を変えず、ひっそりと生き続けていたシーラカンスが発見されたのは、1938年。背骨を持たず、脊柱(ホース状の管)を持つという不思議な体の構造をしていて、生態そのものも、多くの謎に包まれています。

シーラカンスの模型

シーラカンスの模型

同館では、「シーラカンス解説」というイベントを毎日開催。冷凍個体や模型を見ながら、シーラカンスについて楽しく学ぶことができます。内臓の標本もあり、大きな体のわりに、脳が5グラムしかないということに、皆さん驚いていました。

※イベントスケジュールは、平日と土日・祝日で異なりますので、公式サイトや館内でご確認ください。

シーラカンスが発見されたときに描かれたスケッチのレプリカ

シーラカンスが発見されたときに描かれたスケッチのレプリカ

シーラカンスを発見したラティマー女史が、魚類研究者のスミス博士へ送った手紙やスケッチのレプリカも展示されています。

シーラカンスの立派な胸ビレと腹ビレには、骨と関節があるのが特徴です。同館では、シーラカンスが生息するアフリカのコモロ諸島での現地調査から、シーラカンスが海中で泳ぐ姿をとらえた遊泳映像も放映されています。

ダイオウグソクムシ

ダイオウグソクムシ

ダイオウグソクムシは、メキシコ湾に生息し、体長は最大で50センチにまで成長する、世界最大の等脚目(ダンゴムシの仲間)。海底ではあまり動かず、海底に沈んだ大型魚類やクジラの死骸を食べるため、「深海の掃除屋」とも呼ばれています。脚は7対14本で、触覚は2対4本。ダンゴムシのように、完全に丸まることはできないそうです。

 


イガグリガニは、体が栗のイガのようなトゲで覆われていることから名づけられました。「カニ」という名前が付いていますが、ヤドカリの仲間です。脚の数が、カニは10本ですが、ヤドカリの仲間は8本。トゲがあって食べにくいため、あまり食用にはならないそうです。深海という過酷な環境で、奇跡的に出会ったメスを逃がさないように、オスはハサミ脚でメスの体をしっかりとつかみます。そのため、底曳き網には、オスとメスのペアで捕獲されることが多いそうです。

「沼津バーガー」の「深海魚バーガー」(ドリンク、ポテト付 1100円)

「沼津バーガー」の「深海魚バーガー」(ドリンク、ポテト付 1100円)

館内に飲食店はありませんが、水族館に隣接(港八十三番地内)したお食事処で、地元の食材を使った料理などを食べることができます。例えば、「沼津バーガー」では、深海魚メギスを使用した「深海魚バーガー」(650円)が人気。メギスは、身のやわらかい白身魚で、クセなどもなく美味しかったです!

※「港八十三番地」の飲食店(一部店舗を除く)では、水族館の当日レシートを提示すると、10%割引のサービスが受けられます。

 

沼津港深海水族館 シーラカンス・ミュージアム
住所:静岡県沼津市千本港町83番地(港八十三番地内)
営業時間:10時~18時(8月は19時まで)
※最終入館は閉館30分前
休館日:年中無休(保守点検のため臨時休業の場合あり)
 
沼津バーガー
住所:静岡県沼津市千本港町83-1(港八十三番地内)
営業時間: 平日  9時~18時(17時30分ラストオーダー)
      土日・祝日  9時~20時(19時30分ラストオーダー)
定休日:第1、第3火曜日
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