家入レオ インタビュー デビューから5年経ち、今何を思う?
2月15日にデビュー5周年を迎える家入レオが、ベストアルバム『5th Anniversary Best』をリリースする。17歳現役高校生シンガーとして鮮烈デビューを果たした1stシングル「サブリナ」から、第95回全国高校サッカー選手権大会の応援歌として書き下ろされた最新曲「それぞれの明日へ」まで、これまで発表してきた歴代の全シングルを網羅。さらに初回限定盤A、Bにはボーナストラックとして、「僕たちの未来」のスペシャルバージョンと、家入が13歳の時に初めて作詞作曲したという楽曲も収録。音楽の道を全力で駆け抜けてきた彼女の軌跡がここに凝縮されている。そんな本作について、またこの5年間を振り返って印象的だったことも語ってもらった。
――デビュー5周年、おめでとうございます!
ありがとうございます! 5周年を迎えられるのは今までみんなが支えてきてくれたからで、本当に感謝しかないです。
――その5周年を記念して、ベストアルバム『5th Anniversary Best』がリリースされますね。
実はベストアルバムをリリースすることを提案されて、私は最初、正直迷ったんですよね。これまで作ってきたものをもう一度ラッピングし直して出すのって、ちょっと抵抗があるというか……それって音楽的なんだろうか?っていう思いがあって。でもベストをリリースする意味っていうのを考えた時に、それは自分のためじゃなくて、ファンの人に喜んでもらうためだなって思ったんです。だったらこのアニバーサリーに、今まで5年間支えてくれたみんなに笑顔になってもらいたいなと思って、リリースすることにしたんです。
――ベストを出すのも提案されるままじゃなく、ちゃんと考えた上で決断するっていうのがレオちゃんらしいなと思います。でもリリースされることになって良かった(笑)。ベストアルバムって、家入レオに興味はあるけど、どのアルバムから入ったらいいかわからないっていう人にとっても、手に取りやすいアイテムではあると思うんですよ。
そうなんですよね。今までドラマの主題歌とかで遠巻きに家入レオの曲を聴いてたものの、ライブまでは足を運んだことがないっていう方って結構いると思うんです。ベストを出すことで、そういう人がより内に内に入ってきてくれたらいいなって思って。あと、自分は17歳からいろんなタイアップをお受けしながらやってきて、“これからもメジャーのど真ん中でやっていくよ!”っていう、意思表示じゃないですけど、そういう気持ちもあったので。だから、最初は人と違うことをしようと抗ってたけど、それは音楽に落とし込めばいいわけで、そこで抗う必要はないなって。
――実際、歴代のシングル曲が並んだこのベストができた時、どんな気持ちになりましたか?
すごく誇らしい気持ちになりましたね。今考えるとちょっと荒っぽいことをしちゃったなとか、誰かを傷つけちゃったかなって思うこともあるけど、その時その時で精一杯自分と向き合って作ってきた作品ばかりだから。1曲目から最後の曲まで、どれを聴いてもまったく後悔がなかったんです。全部納得した作品として世に出せたっていうのが、素晴らしいことだなって思いました。
――曲順は最新の曲から順に、時間をさかのぼっていく流れになっていますけど、このアイデアは誰が?
私ですね。デビューしたのは17歳の時だったんですけど、1stシングルの「サブリナ」は15歳の時のボーカルテイクを使ってるんですよ。なので、デビュー5周年とは言っても、私は今22歳だから、7年間の自分の声がこの中に詰まってるんですよね。で、1曲目でいきなり15歳の時の声だと“あれ?”みたいな(笑)。自分でもちょっと違和感を感じたし。だから直近のものからさかのぼっていく方が自然かなと思って、この曲順にしました。
――1曲目に入っている「それぞれの明日へ」は、『第95回全国高校サッカー選手権大会』の応援歌として去年書き下ろされた曲で。
そうですね。この曲は高校サッカーのスタッフさんが「レオさんの思う応援歌を書いてください」って、100%私に託してくださって。自由な分、どこから取り掛かればいいだろう?って、最初はサッカーのビデオを観るところから始めたんですけど。選手の人達はもちろん、何かを頑張っているすべての人の背中を押せたらいいなと思って書きました。
――今年の1月9日、レオちゃんはこの曲を大会の決勝戦で歌ったんですよね?
はい。埼玉スタジアムで歌いました。
担当編集:私、それをちょうどテレビで観てたんですよ。で「あ、レオさんだ!」と思って(笑)。
わあ、嬉しい~! こういう時“5年やってて良かった!”って思いますね(笑)。前だったら家入レオをどこかで見てもそのままだったかもしれないのが、今はこうやって直接お会いできて話を聞くこともできる。どんどん気持ちの通じる人が増えていくというか、そういう感じがすごく嬉しいです。
――スタジアムで歌うのってどうでした?
すっごく気持ちよかったです! 全国大会の決勝戦に出られるなんて一生に一度あるかないかじゃないですか? だからスタジアムの真ん中に立ってると、選手や応援に来てる人達のエネルギーが伝わってきて、ホントすごかった。全身がジンジンしびれるほど。
――きっと選手や応援に来てる人達も、レオちゃんの生歌に力をもらったんじゃないかなと思います。で……そんな1曲目からこのアルバムを聴き進んでいくと、家入レオの軌跡や進化、多彩さとかいろんなものを改めて感じたんですが、レオちゃん自身“今思うと自分にとってこの曲は大きかった”とか、そういうのはありますか?
やっぱり「君がくれた夏」は大きかったですね。この曲があったから、もう一歩先のところまで進んでみようと思って、「Hello To The World」から、プロデューサーに多保孝一さんをお迎えして新たなセッションができたし。その次の「僕たちの未来」もすごく大きかった。「Hello To The World」では右も左もわからないような状況で多保さんとやって、初期衝動に似たものがあったんですけど、次の「僕たちの未来」では“なるほど、他の人とセッションするとこういう感じなんだ?”っていうのがある程度わかってきて、そこでまた自信を持てたんです。そういう意味では全部繋がってるんだなって。「サブリナ」がなかったら「Shine」も生まれなかったし。すべての曲が次々バトンを渡しながら繋がっていて、今がある。で、いろんな人が直接的・間接的に力を貸してくれなかったら、ここまで積み木は積み重ねられなかったと思うし……だから本当にすべての人に感謝だなって思いますね。
――では、アルバムをちょっと離れて。この5年間を振り返ってすごく印象に残っていることと言ったら?
う~ん、1つ1つが全部印象的なので、コレとコレって絞るのは難しいんですけど……そうだなぁ……でもこの5年間というより、福岡で上京を決めた日のことは強烈に残ってますね。私は17歳でデビューして、でも「東京に出てこないか?」っていう話をもらったのは15歳の時だったんですよ。で、その話をもらった時は「行きます!」って即答したんだけど、上京の日が近づいたら急に怖くなったんです。3月26日が上京する日だったんですけど……。
――よく日付まで覚えてますね(笑)。
それぐらい自分の中で強烈だったので(笑)。で、上京する日が3月26日で、その少し前の1月……12月だったかな? 「やっぱり行かない!」って言い出して。そんなこと言ったら周りも仰天じゃないですか?(笑) 事務所もレコード会社も東京でいろいろ準備を進めているのに。そしたら後々ずっと一緒にやっていくことになる西尾(芳彦)さんが「とにかく一度(音楽塾)ヴォイスに来てほしい!」と。それで、なぜ行きたくなくなったのか話してほしい」って西尾さんに言われて、「いや単純に怖い」みたいな。「東京に知り合いもいないし、ちゃんとやっていけるのかもわからないし」……っていう話をしてる時に、ちょうどYUIさんから電話がかかってきたんです。そこでもらった言葉がすごく背中を押してくれました。
――YUIさんっていうのは、アーティストのYUIさん?
そうです。ご自身の経験談をお話しいただいて、「家入ちゃんも今はわからなくても、大丈夫って思える日が絶対来ると思うよ」って言われた時に、そうなのかな?と思って、「じゃあやっぱり行く」ってなったんです。その翌日、学校行く前にシャワーを浴びてたんですけど、“私、昨日ほんとに行くって言ったよな……”って思いながら、その時のお風呂場の風景とか鮮明に覚えてますね(笑)。「行く」とは言ったものの、それでもやっぱり怖かったから……。
――そりゃそうですよね。
とは言っても、いざ東京行きの飛行機に乗ったらケロッとしてたんですけど(笑)。
――(笑)。でもそう考えると、YUIさんはレオちゃんにとって人生のキーパーソンの1人ですね?
そうなんですよ。上京した日もちょうどYUIさんの誕生日で、縁があるというか。いろんな人が力を貸してくれたなぁって思います。
――YUIさんとは今も仲がいいんですか?
はい。どこかに連れて行ってもらったり、今朝もLINEをもらいました(笑)。あと、この5年間で印象的なことと言ったら……「Silly」を制作した時のこともめっちゃ覚えてます。ドラマの制作サイドの方と何度も打ち合わせをしたんですけど、持っていった曲に対してどうしてもいい返事をいただけなくて。そうこうしてる間にスタッフさんと大喧嘩したりもして。でも結局、曲に関しては最初に持っていった曲がすごくいいってことになって、「この曲だよ! この曲!」って。“え?”みたいな……そういうこともありましたね(笑)。でもこの5年間で曲を作るたびに感じたのは、単に作詞作曲するだけが制作じゃないんだなって。いろんな人間関係とか、いいオーラも悪いオーラも全部1曲が吸い取ってくれて、そういうものがすべてその曲の色としてちゃんとパワーに繋がるっていう。だから、音楽ってすごいなって思うし、一口に制作と言ってもほんとに深いんだなって改めて思いましたね。
――なるほど。ではまたここでベストアルバムの方に話を戻しますが、初回限定盤A・Bにはボーナストラックとして「僕たちの未来」のスペシャルバージョンと、レオちゃんが初めて作詞作曲したという「I promise you」が入るんですよね。
はい。「僕たちの未来」は、ツアーで育ててもらったっていう思いが一番強い曲なので、今の気持ちで歌ったものを届けられたらなと思ったんです。それで、ツアー・ファイナルが終わった2日後の、去年12月12日にレコーディングして。
――ツアー・ファイナルの2日後!
そう、ハンパないスケジュールで(笑)。でもツアーの気持ちの鮮度が落ちないままレコーディングできたので、結果的には良かったなと思います。それから「I promise you」の方は私が13歳の時に初めて作った曲で、今聴くと“うわ~やっちゃってるな、自分!”みたいなのがあるんですけど(笑)。このベストっていうプレゼントにさらにスペシャルなリボンをかけるにはどうしたらいいだろう?って考えた時に、“初めて作った「I promise you」っていう曲がある”ってことは前々からみんなに言ってて、ファンの人も“聴いてみたい”って言ってくれてたので、じゃあ喜んでもらえるなら、ということで入れることにしたんです。
――この歌声は13歳の時のものですか?
いえ、今回のために新たに録りました。でも当時のメロディだから声も幼くなるんですよね。スタッフさんにも「歌ってる時13歳に見えた」って言われました。
――ギターも可愛い感じですよね。間奏もなく、ジャンジャンジャンと弾いてて。
もう、ヤバイです……ストロークも全部同じで(笑)。
――でもメロディは当時から今の片鱗を伺わせてたんだなと思いました。サビとか広がりがあっていいメロディだし。
これはビギナーズラックみたいな感じで、スルッとできちゃったんですよ。だから当時の自分は“曲ってこんなんで作れるんだ?”と思ったんですけど、その頃の自分に言ってあげたいです。「いやいや、キミ何言ってんの? そのあとメッチャ苦労するよ? 手癖とかもあるし、いろいろあるんだぞ~!」って(笑)。
――あはははは!(笑) でもすごくスペシャルでメモリアルな1枚になりましたよね。そして、このアニバーサリー・イヤーには初の武道館公演も決定しています。
はい、4月30日に。武道館はデビュー当時からずっと、いつかやりたいと言ってた場所で。そこに立てるっていうのはやっぱり嬉しいことなので、「ありがとう」っていう気持ちをいろんな角度から伝えられたらなと思いますし、今、そこがゴールじゃないって思えるのも、自分にとってはすごく嬉しいことなんです。なので、武道館をスタートに、そこからまた10周年を目指していけたらなと思っています。
取材・文=赤木まみ
2017年2月15日発売
【初回限定盤A:CD+DVD】 VIZL-1097 ¥4,900+tax
家入レオ 初回盤A
01, それぞれの明日へ(第95回全国高校サッカー選手権大会 応援歌)
02, 僕たちの未来(日本テレビ系土曜ドラマ「お迎えデス。」主題歌)
03, Hello To The World(TBS系テレビ「CDTV」2016.2-3月オープニングテーマ曲)
04, 君がくれた夏(フジテレビ系月9ドラマ「恋仲」主題歌)
05, miss you(TBS系テレビ「CDTV」2015.2-3月オープニングテーマ曲)
06, Silly(TBS系金曜ドラマ「Nのために」主題歌)
07, for you(クラレ企業CMタイアップソング)
08, 純情(フジテレビ系アニメ「ドラゴンボール改」エンディング主題歌)
09, チョコレート(テレビ朝日系「お願い!ランキング」エンディングテーマ)
10, 太陽の女神(フジテレビ系月9ドラマ「海の上の診療所」主題歌)
11, 君に届け(学校法人 首都医校・大阪医専・名古屋医専CMソング)
12, Message(TBS系月曜ミステリー「確証-警視庁捜査3課」主題歌)
13, Bless you(TBS系テレビ「CDTV」2012.9月オープニングテーマ曲)
14, イジワルな神様(グリコポッキー スペースシャワーTVバージョン TVCMソング)
15, Shine(フジテレビ系ドラマ「カエルの王女さま」主題歌)
16, サブリナ(フジテレビ系アニメ「トリコ」エンディング主題歌)
[Bonus Track]
17, 僕たちの未来 (Special Version)
18, I promise you *初回限定盤A/Bのみ収録 (M-1,17,18は初収録楽曲)
家入レオ 5th LIVE Tour 2016 ~WE|ME~ at 東京国際フォーラム ホールA(2016年12月10日) コンプリート収録映像
家入レオ 初回盤B
16曲+ボーナストラック2曲 全18曲収録(初回限定盤Aと同じ)
※デビューシングル「サブリナ」からの全12曲のシングル曲ミュージックビデオに新曲「それぞれの明日へ」ミュージックビデオ&メイキングを初収録。
・それぞれの明日へ (Music Video)
・それぞれの明日へ (Making Movie)
・僕たちの未来 (Music Video)
・Hello To The World (Music Video)
・君がくれた夏 (Music Video)
・miss you (Music Video)
・Silly (Music Video)
・純情 (Music Video)
・チョコレート (Music Video)
・太陽の女神 (Music Video)
・Message (Music Video)
・Bless you (Music Video)
・Shine (Music Video)
・サブリナ (Music Video)
家入レオ 通常盤
M01~M17までの全17曲(16曲+ボーナストラック1曲)収録
◆家入レオ「5th Anniversary Best」発売記念Special Live
2月15日発売「5th Anniversary Best」をご予約の方の中から抽選でペアご招待!
下記対象店にて、2月15日発売「5th Anniversary Best」(VIZL-1097 / VIZL-1098 / VICL-64706)をご予約時にお渡しする専用応募ハガキにてご応募いただいた方の中から抽選でペアご招待致します!
家入レオ 「5th Anniversary Best」
初回限定盤A VIZL-1097 ¥4,900+税
初回限定盤B VIZL-1098 ¥3,900+税
通常盤 VICL-64706 ¥2,900+税
抽選でペアご招待! 家入レオ「5th Anniversary Best」発売記念Special Live
日程:2017年2月15日(水)時間未定 場所:東京都内某所
※会場・開演時間等詳細はご当選者様のみにご連絡します。
◆TSUTAYA RECORDS 全国各店
※TSUTAYAオンラインショッピングは、対象外となります。また、一部お取扱いのない店舗もございます。
◆タワーレコード 全国各店
※タワーレコードオンラインは、対象外となります。
◆HMV 全国各店
※ローチケHMVは、対象外となります。
◆山野楽器 全国CD/DVD取扱い店舗
※山野楽器オンラインショップは、対象外となります。
◆WonderGOO全国各店 / 新星堂全国各店
※新星堂WonderGOO楽天市場店は、対象外となります。
対象商品をご予約の際お渡しする専用応募ハガキに必要事項をご記入頂き、52円切手を貼付の上ご応募下さい。
2017年1月16日(月)消印有効
※詳細はご予約時にお渡しする応募ハガキをご確認ください。
※応募ハガキは無くなり次第終了となります。
※一部お取扱いの無い店舗等もございますので、お近くの店舗へお問い合わせ下さい。