全曲書き下ろしで名作が新たに生まれ変わる！　ミュージカル『グレート・ギャツビー』製作発表記者会見

2017年5月に東京・日生劇場にてミュージカル『グレート・ギャツビー』が上演される。1月30日（月）第一ホテル東京にて製作発表記者会見が行われ、井上芳雄、夢咲ねね、広瀬友祐、畠中洋、蒼乃夕妃、AKANE LIV、田代万里生、脚本と演出を担当する小池修一郎が登壇した。

本作は映画化、宝塚歌劇で世界初のミュージカルとして上演された名作。音楽はこの公演のために全曲が書き下ろされ、新たな『グレート・ギャツビー』となる。

舞台はニューヨーク。毎晩のように豪華なパーティーを開催していた大富豪のジェイ・ギャツビー（井上）の隣の家に、作家志望のニック・キャラウェイ（田代）が住んでいた。ニックはギャツビーに興味を持ち、ギャツビーのパーティーに参加。徐々にギャツビーの過去を知っていくことに。そして、登場していく人物の様々な想いが巡っていき、物語は悲劇へと向かう。

製作発表記者会見では本作品の意気込みなどについて出演者が語った。

ジェイ・ギャツビーを演じる井上は「いろいろな作品に出させていただいたんですけど、その経験があったのは『グレート・ギャツビー』のためだったんだと言えるように、もしくはみなさんに思っていただけるようにしたいです。ギャツビーという役は男優ならば、宝塚も入れたなら女優も、誰もがやりたいと思うような素晴らしい役だと思います。プレッシャーしかないですけど、全部受け止めながらこのメンバーで新しい作品を作れればいいと思います。僕たち同じ船に乗った運命共同体だと思うんで、まだ誰も見たことない『グレート・ギャツビー』をみなさんにお見せするのが楽しみでなりません」と熱い想いを話された。

ギャツビーの対岸に住む美しい人妻であるデイジー・ブキャナンを演じる夢咲は「私は宝塚在団中に小池先生の『グレート・ギャツビー』を見て初めてこの作品を知りました。そこからすごく興味が湧いて、小説や映画などを見てどんどん『グレート・ギャツビー』に出てみたいという気持ちが自分の中で高まっていたんです。在団中はご縁がなかったのですが、卒業してすごい素敵な方たちと今回『グレート・ギャツビー』という作品にご縁をいただいて出させていただけるというのがすごく幸せで、本当に嬉しく思っております」と念願の出演だったとのこと。

デイジーの夫でニックの旧友のトム・ブキャナンを演じる広瀬は「今回この作品に出演できること、小池先生演出の下、井上芳雄さん始め素晴らしいキャストの方々と共に舞台に立てることが、幸せで嬉しく思っております。初日を迎えるまでに乗り越えていかなければいけない高い壁はたくさんあると思うんですけど、やれることはすべてやってフレッシュに頑張っていきたいと思います」と挨拶。

マートルの夫でガソリンスタンドを経営するジョージ・ウィルソンを演じる畠中は「小池先生とは長年ご一緒させていただいて、非常に嬉しく楽しみにしています。こんな素敵なキャストの方々と一緒に出来ることを非常に幸せで光栄に思っています。ウィルソンによってギャツビーはあのような結末を迎えてしまうのですが、だからこそ楽しんで、真摯に役と作品に向き合って深めていきたいなと思っております」とコメント。

ジョージの妻でトムの愛人のマートル・ウィルソンを演じる蒼乃は「今回この作品に参加できることを本当に嬉しく思っております。ここに並んでいる男性のキャストの方々は初めましての方々ばかりで、女性のキャストの方々はお久しぶりの方がたくさんいて、今からワクワクしています。マートル・ウィルソンという役はとても女性的でセクシーでかわいらしい女性です。宝塚も卒業したので、とてつもなく女らしく演じていけたらなと思います」と話された。

デイジーの親友であるジョーダン・ベイカーを演じるAKANE LIVは「このジョーダンという女性はとても賢くてプライドが高く、あの時代にプロゴルファーとして活躍していたので、気が強い女性なのかなというイメージがありました。この作品に出演させていただくということで原作を読み直したら、シーンによっては繊細な部分も持ち合わせている女性だと思います。小池先生が作られる新しい台本を読んで、素晴らしいキャストのみなさんとどのように作っていくか楽しみだなと思っております」とのこと。

ギャツビーの隣人で作家志望のニック・キャラウェイを演じる田代は「とてつもなく大きな役を任されてしまったなと感じます。この『グレート・ギャツビー』の原作は名作というイメージがあったのでどんな大御所の方が書いたんだろうと思ったら、原作者が29歳の頃に出版されているんですよね。僕より年下の人が書いて出版したと思うと、身近に感じられます。ニックは物語の中で29歳から30歳の誕生日を迎えて、その2年後に『グレート・ギャツビー』の世界を語りだすんで、僕の実年齢にもニックという役にもたくさん共通点が見つけられるんじゃないかなと思っております」と言及。

最後は井上が「夜明けの約束」を披露し、確かな歌唱力を響かせてくれた。公演では井上以外のキャストも歌唱シーンがあるのも見所。

ミュージカル『グレート・ギャツビー』は5月8日（月）～5月28日（月）まで東京・日生劇場、6月3日（土）～6月15日（木）まで名古屋・中日劇場、7月4日（火）～7月16日（日）大阪・梅田芸術劇場、7月20日（木）～7月25日（木）福岡・博多座にて上演される。

取材・文・撮影／鈴木 唯