小澤征爾&水戸室内管弦楽団とアルゲリッチが共演〜別府アルゲリッチ音楽祭

2017.2.21
レポート
クラシック

伊藤京子・別府アルゲリッチ音楽祭総合プロデューサー Photo:H.Yamada/Tokyo MDE


 ピアニストのマルタ・アルゲリッチが総監督を務める「別府アルゲリッチ音楽祭」が今年も5月6日から5月26日にかけて、しいきアルゲリッチハウス、ビーコンプラザ(別府市)、iichiko総合文化センター(大分市)などで開催される。2月16日に都内で記者会見が行われ、アルゲリッチ芸術振興財団副理事長で音楽祭総合プロデューサーの伊藤京子、大分県企画振興部芸術文化スポーツ局長の土谷晴美らが登壇し、音楽祭の開催趣旨、意義などが語られた。


 同音楽祭は、アルゲリッチ芸術振興によって1998年より創設され、今年で19回目を迎える。活動の趣旨として「育む」「アジア」「創造と発信」の3つを掲げている。

 伊藤は「今回のテーマ『小さな子どもだったあなたへ〜私たちの星で音楽を奏でる理由(わけ)』は、アルゲリッチと彼女の娘により上演される“星の王子さま”の中で語られるメッセージを通して、人々にとって何が大切なのかを問い、音楽のある意味を感じ取ってもらいたいというアルゲリッチの思いが込められている」と述べたあと、公演内容について紹介した。

 今年の音楽祭の大きなポイントとしては、小澤征爾&水戸室内管弦楽団とアルゲリッチの共演。ベートーヴェンのピアノ協奏曲第1番を演奏し、大分のほか水戸での公演も行われる。また、アルゲリッチの強い希望により5年振りにマラソン・コンサートを再開する。アルゲリッチの演奏と娘アニー・デュトワの朗読による「星の王子さま」が披露されるほか、イヴリー・ギトリスや、音楽祭初参加の竹澤恭子、カルテット・アマービレなどが登場する。しいきアルゲリッチハウスでは、ミッシャ・マイスキーによるチェロ・リサイタル、静岡県熱海のMOA美術館能楽堂では、アルゲリッチと伊藤による連弾や、カルテット・アマービレによる演奏が行われる。

 また今回、初めてPR動画「OITA PEACE SYMPHONY」を制作。海外に向けて、音楽祭と大分の魅力を発信する。


■水戸室内管弦楽団・別府アルゲリッチ音楽祭共同制作
水戸室内管弦楽団 第99回定期演奏会
5/12(金)19:00、5/14(日)15:00 水戸芸術館コンサートホールATM
発売:2/26(日)
問合せ 水戸芸術館予約センター029-231-8000

■熱海・MOA美術館リニューアルオープン記念
アルゲリッチ&伊藤京子スペシャルコンサート at NOGAKUDO
5/24(水)18:30 熱海・MOA美術館・能楽堂
発売:2/15(水)
問合せ MOA美術館0557-84-2500

■第19回 別府アルゲリッチ音楽祭
5/6(土)〜5/26(金) しいきアルゲリッチハウス、ビーコンプラザ、iichiko 総合文化センター
発売:3/5(日)
問合せ アルゲリッチ芸術振興財団0977-27-2299

別府アルゲリッチ音楽祭
http://www.argerich-mf.jp/