アラーキーが“死”への意識を抱きながら手掛けた新作を公開 『東京墓情 荒木経惟×ギメ東洋美術館』が開催に

2017.3.31
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アート

Nobuyoshi Araki, "Tombeau Tokyo", 2016, gelatin silver print © Nobuyoshi Araki / Courtesy of Taka Ishii Gallery

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展覧会『東京墓情 荒木経惟×ギメ東洋美術館』が、2017年6月22日(木)〜7月23日(日)にかけてシャネル・ネクサス・ホールにて開催される。

日本を代表する写真家として常に第一線で活躍してきた荒木経惟。彼は、妖艶な魅力を放つ花々や緊縛ヌード、東京の街など、さまざまな対象を被写体としてきた。それらの作品では、独自の死生観をもとにした生が鮮烈に描き出されている。

Nobuyoshi Araki, "Tombeau Tokyo", 2016, gelatin silver print © Nobuyoshi Araki / Courtesy of Taka Ishii Gallery

Nobuyoshi Araki, "Tombeau Tokyo", 2016, gelatin silver print © Nobuyoshi Araki / Courtesy of Taka Ishii Gallery

Nobuyoshi Araki, "Tombeau Tokyo", 2016, gelatin silver print © Nobuyoshi Araki / Courtesy of Taka Ishii Gallery

また荒木は、昨年、東洋美術専門の美術館としてヨーロッパ最大規模を誇るフランス国立ギメ東洋美術館(パリ)において大規模個展『ARAKI』を開催。この展覧会で発表したのが、撮り下ろしの新作「東京墓情」だ。大病を経験して得た“死”への意識を抱きながら、自身の写真家人生を振り返った本作は、今の荒木経惟を知るうえで大変重要な作品である。

アポリネール ル バ 「日本の武者」1864 © MNAAG.

ライムント フォン シュティルフリート 「刺青をした別当」 1877?80年、鶏 卵紙に手彩色

金幣写真館(日下部金兵衛)「ツバキ」 1880?90年代、鶏卵紙に手彩色

本展では、同個展にて発表された「東京墓情」を日本初公開する。それとともに、ギメ東洋美術館所蔵の写真コレクションより、荒木自身がセレクトした幕末・明治期の写真作品を併せて出展。加えて、本展のために撮り下ろした新作も発表される予定だ。

荒木経惟の現在の境地が表されているともいえるこの最新作と、19世紀後半の日本文化を今に伝える貴重な古写真をあわせて堪能できる貴重な機会となるだろう。気になる方はぜひ足を運んでみては。

イベント情報
東京墓情 荒木経惟×ギメ東洋美術館

開催期間:2017年6月22日(木)〜7月23日(日)12:00~20:00 (入場無料・無休)
会場:シャネル・ネクサス・ホール
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