『ザ グレートロックンロール関ヶ原』2日目レポ、フェス対フェスのガチンコ勝負が残したもの
氣志團 撮影=青木カズロー
ザ グレートロックンロール関ヶ原『万博大作戦日本シリーズ』
2017.4.16 幕張メッセ
氣志團率いる氣・リーグが、『京都大作戦』を主催する10-FEET率いる10・リーグを迎えて行なわれた『万博大作戦日本シリーズ』は、10・リーグのトップバッター、モノノフにも媚びた爆笑のステージで大きく盛り上げたヤバイTシャツ屋さんからスタート。一方、氣・リーグの切り込み隊長として『万博大作戦』ならではの演出で沸かせて会場をサイリウムで染めたももいろクローバーZが、序盤から飛ばしまくる。ROTTENGRAFFTYはラウドながら、わびさびあるミクスチャーロックでフロアを掻き回し、キュウソネコカミが「タイマンでボコボコにされた、氣志團先輩に学んだ戦い方を叩きつけたい」と攻めのステージを展開し、10-FEETや氣志團をオマージュした楽曲やパフォーマンスで盛り上げる。「氣志團と10-FEETの戦いらしいけど、勝つのはお前らだから。戦うように楽しめ!」と煽った、東京スカパラダイスオーケストラは、10-FEETを呼び込んで「hammer ska」、「閃光」といった曲をコラボし、お祭り騒ぎに拍車をかける。氣志團から学ランの系譜を継ぐ名古屋のイケメン集団、BOYS AND MENは笑顔と元気を振りまき、会場が明るく楽しい雰囲気で包まれる。
ヤバイTシャツ屋さん 撮影=釘野孝宏
ももいろクローバーZ 撮影=青木カズロー
ROTTENGRAFFTY 撮影=釘野孝宏
キュウソネコカミ 撮影=青木カズロー
東京スカパラダイスオーケストラ 撮影=釘野孝宏
東京スカパラダイスオーケストラ 撮影=釘野孝宏
『氣志團万博』と『京都大作戦』の共通点であり、魅力のひとつとして、“他で味わうことの出来ないお祭り感”というのがあると思う。出演者は、主催者である氣志團、10-FEETへの信頼があるからこそ、そこでしか出来ない演出やコラボを用意して、観客を楽しませるのと同時に自分たちも楽しんでる感があると思う。この日の藤井フミヤのステージでは、フミヤが美しく貫禄ある歌声を披露した後、10-FEETがライブでよく歌ってるという理由でKOUICHI(Dr)を呼び込み「TRUE LOVE」を一緒に熱唱。出演キャンセルとなった、RIP SLYMEの代打として出演が決まったニューロティカは、綾小路と早乙女 光(Dance & Scream)が飛び入り参加して、「絶体絶命のピンチに尻尾を高く上げろ!」の振り付けを合わせるなど、この日も他で味わうことの出来ないお祭り感、ここでしか見ることが出来ない無茶な演出が目白押し。『氣志團万博』のファンも『京都大作戦』のファンも、その醍醐味を存分に味わえたに違いない。
藤井フミヤ 撮影=釘野孝宏
藤井フミヤ 撮影=釘野孝宏
ニューロティカ 撮影=青木カズロー
女性ダンサーを従えた派手なステージでブチアゲて、ラスト「睡蓮花」では会場中のタオル回しで熱風を巻き起こして夏を呼んだ湘南乃風、「氣志團の応援にやって来ました。昨日の敵は今日の友ということで」と、初日に勝るとも劣らない圧巻のステージで盛り上げたVAMPSと続くと、いよいよ大将決戦。「さぁ、行こか!」と、「VIBES BY VIBES」で気合い十分に始まった10-FEETのステージに、フロアが最高潮の盛り上がりで応える。イントロに「One Night Carnival」のフレーズを入れて、TAKUMAがいたずらな笑顔を見せた「その向こうへ」では、ROTTENGRAFFTYのNOBUYA(Vo)とN∀OKI(Vo)が乱入したり、「行こうぜ、アポストロフィの向こう側へ」とおどけてみせたり、最高にハッピーな雰囲気の中で進んだ10-FEETのアクト。ラスト「CHERRY BLOSSOM」で会場中がタオルを投げる光景は、幸福感に満ちた『京都大作戦』の景色を彷彿とさせた。
湘南乃風 撮影=釘野孝宏
VAMPS 撮影=青木カズロー
10-FEET 撮影=釘野孝宏
10-FEET 撮影=釘野孝宏
そして2日間のラストを飾る、氣志團が満を持しての登場。メンバーとダンサーが横並びにフォーメーションを組み、揃いのダンスやステップで魅せながら、歴代の楽曲たちをメドレーで披露する。もはやバンドの概念も超えたパフォーマンスで観客を圧倒すると、「好きなものがあるだけで豊かになる。俺はお節介だけど、みんなにもっと色んな人を紹介したいんだ」とこのフェスを通じてやりたかったことを語り、「世界一のお節介野郎のイベント、今年もやります!」と、今年も『氣志團万博』を開催することを発表。「行こうぜ、ピリオドのその向こうへ」と10-FEETの曲名も引用して始まった、ラスト「One Night Carnival」では、Suchmos風アレンジ、恋ダンス風アレンジと様々な「One Night Carnival」を披露してやりたい放題。最後は学ランを着た10-FEETのメンバーも乱入して一緒にダンスを踊り、興奮と感動の2日間は終演を迎えた。
氣志團 撮影=青木カズロー
氣志團 撮影=青木カズロー
氣志團 撮影=青木カズロー
氣志團 撮影=青木カズロー
フェスブームなどと言われている昨今。『ザ グレートロックンロール関ヶ原』に参加して、そもそもフェスとは何なのか? を改めて考えさせられた。フェスが人気者たちのショーケースなどではなく、あくまでも主催者と出演者、観客の信頼関係で成り立つものであるべきということ。お目当てのアーティストを見に行くだけでなく、そこから繋がる新しい音楽や価値観との出会いを楽しむものであるということ、そして何より、フェスの名の通りお祭りであるべきということ。このイベントを通じて、そんなことを改めて考えさせられた。9月16日(土)、17日(日)に開催が発表されている『氣志團万博2017』も楽しみで仕方ない。
取材・文=フジジュン
撮影=氣志團側ステージ:青木カズロー / 10-FEET側ステージ:釘野孝宏
氣志團 撮影=青木カズロー
>>【ライブレポート】ザ グレートロックンロール関ヶ原『氣志團万博 vs VAMPARK FEST』
2017.4.16 幕張メッセ
<10・リーグ>
◆ヤバイTシャツ屋さん
01. Tank-top of the world
02. 無線LANばり便利
03. ヤバみ
04. ネコ飼いたい
05. ウェイウェイ大学生
06. "メロコアバンドのアルバムの3曲目
ぐらいによく収録されてる感じの曲"
07. 喜志駅周辺なんもない
08. あつまれ!パーティーピーポー
◆ROTTENGRAFFTY
01. STAY REAL
02. So...Start
03. 響く都
04. D.A.N.C.E.
05. 未発表曲
06. This world
07. 金色グラフティー
◆東京スカパラダイスオーケストラ
01. Paradise Has No Border -short-
02. DOWN BEAT STOMP
03. hammer ska
04. 閃光
05. Samurai Dreamers
06. Routine Melodies
07. All Good Ska is One
◆藤井フミヤ
01. 夜明けのブレス
02. この空の真下で
03. わらの犬
04. GIRIGIRIナイト
05. 愛しいゴースト
06. TRUE LOVE
◆湘南乃風
01. ~Dancers Show Case~
02. SHOW TIME
03. Born To Be Wild
04. Jorker
05. 黄金魂
06. 純恋歌
07. 曖歌
08. バブル
09. 睡蓮花
◆10-FEET
01. VIBES BY VIBES
02. その向こうへ
03. Freedom
04. 1sec.
05. アンテナラスト
06. ヒトリセカイ
07. RIVER
08. CHERRY BLOSSOM
<氣・リーグ>
◆ももいろクローバーZ
01. M1 CONTRADICTION
02. 武陵桃源なかよし物語
03. DECORATION
04. Secret Love Story
05. 走れ!
◆キュウソネコカミ
01. ビビった
02. ファントムヴァイブレーション
03. 邪邪邪vsジャスティス
04. DQNなりたい、40代で死にたい
05. ビビった(ワンナイトカーニバル Ver.)
06. ハッピーポンコツ
◆BOYS AND MEN
01. バリバリヤンキーロード
02. ヤンファイソーレ
03. GO!!世侍塾GO!!
04. ヤングマン~B.M.C.A.~
05. なごやめしのうた
06. まえのめりMinority
07. YAMATO Dancing
◆ニューロティカ
01. シェリーは祭りが大好き
02. 嘘になっちまうぜ
03. 絶体絶命ピンチに尻尾を高く上げろ!
04. 飾らないままに
05. 五十の夜
06. ア・イ・キ・タ
07. 夏・スイカ・27才
08. チョイスで会おうぜ
◆VAMPS
01. INSIDE OF ME
02. LIPS
03. DEVIL SIDE
04. CALLING
05. IN THIS HELL
06. UNDERWORLD
07. AHEAD
08. SEX BLOOD ROCK N' ROLL
◆氣志團
01. SHOW Drum Solo ~愛してナイト! ~恋人 ~
湾岸夜想曲~ルシファーズ・ハンマー'94~ ~
喧嘩上等~愛羅武勇~
02. スタンディングニッポン
03. ゴッド・スピード・ユー!
04-06. One Night Carnival
日時: 2017年9月16日(土)、17日(日) 9:00開場/10:30開演(20:40終演予定)
会場:千葉県・袖ケ浦海浜公園
出演者: 氣志團 他
主催: ニッポン放送 / シミズオクト /オフィス男闘呼塾エンターテインメント
企画: オフィス男闘呼塾エンターテインメント
制作: 氣志團万博2017実行委員会/ THE FOREST
特別協賛:イオン銀行
後援:千葉県 / 袖ケ浦市 / 木更津市
問合せ: HOT STUFF PROMOTION 03-5720-9999 (weekday 12:00-18:00)
料金: 1日入場券 12,000円/2日通し入場券 22,500円/青春18入場券 12,000円(1ミール2ソフトドリンク付き)
駐車場券付1日入場券 15,000円(入場券 12,000円 + 駐車場券 3,000円)/駐車場券付2日通し入場券 28,500円(入場券 22,500円 + 駐車場券 6,000円)
バイク駐輪券 1,000円(1日1台)
※青春18入場券は、中学生・高校生及び2018年4月1日段階で18歳以下の方のみご購入頂けます。
一般発売日: 8月12日(土)10:00~
年齢制限: 未就学児童入場不可、小学生保護者同伴に限り入場無料
先行情報: 氣志團FC先行受付期間:4月16日(日)21:00~4月21日(金)23:59 http://fc.kishidan.com/
※袖ケ浦・木更津市内にて、特典付き地元先行販売あり(一般発売日前に、枚数限定の先着販売予定)
氣志團万博オフィシャルホームページ:http://www.kishidanbanpaku.com