世界各国からインディゲームが集結! 『Casual Connect Asia 2017』を体験レポート
5月16日~5月18日にかけて、アジアで注目を浴びるゲームイベントの一つである『Casual Connect Asia 2017』がシンガポールのハードロックホテルにて開催された。当イベントには、100作以上の世界各地のインディゲーム(※個人や小規模のチームなどによって作られたビデオゲームタイトルの総称)が出展。今回はその様子を写真つきでレポートしたい。
場内は下記の四つのコーナーに分かれている。
2.インディゲームコーナー
3.セミナーホール
4.インディゲームVR専門コーナー
さっそく、中央地部分のインディゲームコーナーへ。イベント会場自体は大きいにも関わらず、ゲームブースが非常に密集しており、少々窮屈に感じる。
まず訪れてみたのは『Stifled』のブース。当作品は一人称のVRホラーゲームで、自分の手足すら見えないほど暗い環境でマイクを使用し、あたりを探索していくという内容だ。しかし、プレイヤーが音を響かせると、暗闇に潜んだモンスターが音をたどって迫ってきてしまう。プレイヤーを「声を出したら死ぬが、声出さなければ前に進めない」という、矛盾した状況下で死の恐怖に追い込む巧妙なゲームだ。
お次は、人気のミステリーゲーム『Sara Is Missing』のブースへ。本作品はプレイヤーがとある電話を拾ったところから始まり、AI(人工知能)を通じて失踪した持ち主の知らざる真実を知る、という興味深いゲームだ。
『Casual Connect』はその名の通り、リラックスした環境下で業界の者同士が交流するイベントだ。本イベントではビュッフェが提供されており、サラダなどの前菜からメイン、そしてフルーツなどのデザートまで用意されている。お腹が空く心配もないだろう。
ランチを堪能しながら、引き続き他のゲームを遊んでみる。中国のインディゲーム開発チーム・Oasis Gamesの新作VR『Light Tracer』、インド・Optimum Gamesのシューティングゲーム『GLOBE』、フィリピン・Popsicle Gamesの『Mighty Alpha Droid』、ロシア・Desktop Win の『Mushroom Wars 2』など、どれもゲームへの情熱を感じさせるような作品だった。
二日目のイベント終了後、初日同様アフターパーティが開催された。会場はなんと、シンガポールの有名水族館S.E.A. Aquarium。幻想的な空間でワインを堪能しながら、業界の者同士交流するのもまた一興だ。まさしく“カジュアル”で“コネクト”な、ゲームイベントといえよう。
イベント最終日には、当イベント最大の目玉である「Indie Prize」が発表される。アート、音楽、斬新さなど、様々な基準によって下記の作品が表彰された。
ベストオーディオ賞 – Rhythm Doctor by 7th Beat Games (マレーシア)
ベストデザイン&イノベーティブ賞 – Stifled by Gattai Games (シンガポール)
ベストアート賞 – Lila’s Tale by Skullfish Studios (ブラジル)
ベストストーリー賞 – Monster Prom by Beautiful Glitch (スペイン)
ベストマルチプレイヤー賞 – Mushroom Wars 2 by Zillion Whales (ロシア)
ベストキッズ&ファミリー賞 – She and The Light Bearer by Mojiken (インドネシア)
ベストモバイル賞 – Sara Is Missing by Kaigan Games (マレーシア)
ベストVR賞 – The Wizards by Carbon Studio (ポーランド)
総合ベスト大賞: Audience Choice – Dragon Up: Match 2 Hatch by East Side Games (カナダ)
他のインディゲーム大賞と違い、Casual Connectには映画賞のような臨場感があるのが特徴だ。賞の発表方法などの演出や段取りはなかなかの見応えがあった。なお、来年開催される『Casual Connect Asia 2018』は香港で開催されるとのこと。どうようなイベントになるか、いまからとても楽しみだ。
取材・文・撮影=QooApp
期間: 2017年5月16日~18日
会場: シンガポール セントーサ島 ハードロックホテル