CIVILIANとしてまっさらな新曲を――コンプレックスから生まれた優しい歌、新作「顔」を紐解く
CIVILIAN
CIVILIANが8月2日にリリースした最新シングル「顔」。今作には、コヤマヒデカズのコンプレックスから生まれたリード曲「顔」、やりたいように・思うままに作ったという「デッドマンズメランコリア」、ボカロP・ナノウとして過去に発表した「ハロ/ハワユ」の3曲が収められている。そんな3曲を紐解くとともに、最近のライブで起きている“変化”についても話してくれた。
――最新シングルの「顔」でCIVILIANが表現したかったことの核があるとしたら、それはどんなところから端を発したものだったのでしょうか。
コヤマヒデカズ:もともと僕が音楽をずっと作って来た経緯があるので、CIVILIANでも歌詞とメロディを作っているのは僕なんですよ。去年の夏まではCIVILIANではなくLyu:Lyuという名前でのバンド活動をしていたんですけど、その時代からずっと表現し続け来ているものというのは、一貫して僕自身が経験した過去の話であったり、僕が日々の中で感じている喜怒哀楽なんかが軸になっているんですね。今回のシングルに入っている曲たちについても、そこは全く変わりません。タイミング的にいうと、表題曲の「顔」はちょうどCIVILIANに改名をしたくらいの時期に出来たものでした。
――その場合、バンドの改名をしたという事実が、この楽曲の内容自体に何かしらのかたちで影響したということはありましたか?
コヤマ:それはかなりあったと思います。前のバンド活動の中では出来なかったことや、新しいことにもいろいろと挑戦したいと思っていた時期だったので、それまでの僕らがやっていた曲たちと比べると、この「顔」は凄く優しい表情を持った曲になったんですよね。扱っているメッセージの強さとか、詞の持っている重い意味合いっていう部分は変わらないにしろ、音楽的な聴かせ方という点では、これまでになかった柔らかさを含むサウンドに仕上げることが出来ました。
――バンドサウンドを構成していくうえでのアプローチがどのように変わったのかも教えてください。
コヤマ:今回、「顔」のレコーディングでは12弦ギターという楽器を使ったんですけれども、これを使うこと自体が僕にとっては人生初の経験でした。録りの当日に貸してもらって、初めて弾いたんですよ(笑)。
――確かに、12弦ギターの響きが加わることによって「顔」の音像は繊細で奥深いものになっている印象です。実際、手にしてみての感覚はいかがでした?
コヤマ:アコースティックなサウンドを、ここまで取り入れたこと自体が初だったので非常に新鮮でしたね。音を出すだけで、いきなり独特の雰囲気が出来上っていく感じが楽しかったです。
――そんな、これまでにない「顔」という楽曲を制作していく際に、ベーシストである純市さんが最も重きを置いていらしたのは、どんなところでしたか。
純市:この「顔」は、ボーカルのコヤマが弾き語りで土台をつくって、それがリズム隊のふたりに投げられたものだったんですよ。初めて聴いた時は「温かくて優しい曲だな」ということをまずは感じました。そして、普段は俺もけっこう歪ませた音でベースを録っているんですけど、今回の場合は曲の空気感に合わせてナチュラルな音を使うようにしていったし、フレーズとかもより歌が引き立つように――ということを最優先して考えていった感じです。結果、かなり伝わりやすい音を作ることが出来たんじゃないかと思います。
――ちなみに、弦楽器の場合は歪みの要素を削いでいくと細かいタッチまで明確になってきますよね。プレイをする側としては普段以上にシビアな演奏が求められることになりそうです。
純市:音がクリアになるというのは実際ありますけど、弾いている時の感覚そのものは普段とそんなに違いは無かったですね。ただ、ここまでシンプルな音で録ったのは僕も初めてのことでした(笑)。
――そこにトライしてみて、発見したことや得られたことはありましたか?
純市:そうだなぁ……「こういうこともやれるんだな」ということを感じたところはありました。これまでは、自分で自分のことを“けっこう偏ったところのあるベーシスト”だと認識していたし、根本的にはバキバキな音で弾くのが大好きなんですよね(笑)。でも、今思うとそこにこだわり過ぎていたところもあったんだろうし。頑固になり過ぎていた部分もあった気がして、そういう中で今回こういう「顔」みたいな新しいタイプの曲を録ってみたことで、「こういうのもいいじゃん!」と素直に思えるようになりました。
――ミュージシャンとしての幅が拡がったわけですね。
純市:そうですね、はい。ちょうどCIVILIANになってから1年くらいのタイミングで、また良い経験が出来ました。
――ドラマーである有田さんは、今回「顔」のレコーディングをしていく中では、どんなことを感じていらっしゃいましたか。
有田清幸:まず、CIVILIANになって以降は、3人で音に対しての話し合いをする時間が前よりも増えたんですよね。それまでは、突貫工事的にワーッとレコーディングしてしまうことも多かったんですけど、今回みたいに録りまでの過程にある程度の時間をかけることで、出来上った音そのものにも変化が出たなというのは自分でも思います。周りの人からの反応についても、この「顔」に関しては皆さん「温かい」とか「優しい」といった感想をくれていますし、それだけ自分が最初にデモを聴いた時の印象を、忠実に音に出来たんじゃないかなという手応えはけっこうありますね。必然的に、ビンテージサウンドに寄っていったのが良かったみたいです。
――ということは、使う楽器そのものを今回はビンテージ系にされたわけですか。
有田:ドラムテックの方に、60年代とか70年代の古い楽器を持ってきてもらって使いました。コヤマも音を聴いて「いいね」って言ってくれたし、そういうものを使うことで音全体の調和性がとれた気がしますね。
――なるほど。
有田:僕が使わせてもらったのは、ラディックっていうメーカーのドラムで、それこそ(レッド)ツェッペリンとか当時の凄い人たちが使っていた時代のものなんです。やっぱりその年代の楽器にしか出せない音ってあるんだなっていうことを、今回は僕もこのレコーディングで初体験しました(笑)。
CIVILIAN・コヤマヒデカズ
――皆さんそれぞれで、今回は「顔」をレコーディングしたことにより、あらたな領域へと足を踏み入れることが出来たわけですね。
コヤマ:曲が出来てから、大体1年くらい寝かしていたことにはなるんですけど、ありがたいことにCIVILIANとしてデビューした際にはタイアップのお話をいただいてこともあり、当時は別の曲を世に出すことになったんですよ。そこからここに来て、今回どんなものを出そうか?となった時には、いわゆるタイアップどうこうというところとは関係なく、とにかくCIVILIANとしてまっさらな新曲を出したいということになって、だったら「顔」がそれには最も相応しいだろう、ということになったという経緯もありましたからね。歌については新しく録り直したりもしましたし、本当にバンドとしては良いタイミングでこの曲を出すことが出来るな、という風に感じています。
――なお、公式資料などには「顔」についてロックバラードと解説されている文言がみられます。CIVILIANにとって、バラードとロックバラードはどんな違いがあるものだと認識されているのでしょう。
コヤマ:そこは……どうなんだろうね?
有田:まぁ、そこの言葉は僕ら自身が書いているものではないですし(苦笑)、作っている時点では特にこれがロックバラードだとかバラードではないとか、そういうジャンル分け的なことは全く考えていなかったですね。純粋に、ひとつの歌として最高なものを作りたい、っていう気持ちで作っていただけです。出来たものに対しての評価というか、それをどう感じるかは、あくまでも聴いてくれる人たちの自由に任せたいですね。少なくとも、俺はそういう考え方です(笑)。
コヤマ:そうだね。とりあえず、3人の中で、「ロックバラードを作ろう!」みたいな言葉が出たことは、1度もなかったです(笑)。
純市:別に、そこまで細かく考えては作ったりしてないもんねぇ。
有田:俺からすると、「顔」の何よりロックな点はこの歌詞ですよ。音とマッチングした優しい響きの言葉が並んではいますけど、内容の面で明確なメッセージ性を含んでいるという意味では、凄くロックだと思います。
――至って同感ですよ。バラードではあっても、ラブバラードなどにありがちなスイートさは皆無ですものね。
コヤマ:あー、残念ながらスイートさは全く無いですねぇ(笑)。
――だとすると、当初は優しい歌が作りたいというところからスタートしたというこの「顔」に、どのような歌詞世界を組み合わせていくのか。そこは、どのように考えていかれたのですか。
コヤマ:この詞はですね。ほかならぬ僕自身が、子供の頃から自分の顔だとか外見というものに対して、ずっとコンプレックスを持ってきたことだったり、自分のことがキライでしょうがなかったことをモチーフにして書いた詞なんです。僕、歌を始めた時も歌うことは好きだったんですけど、自分の声がキライで劣等感ばかりを感じていましたからね。自分に自信が無かったから人とも上手く関われなかったし、「顔」ではそういうネガティブだった自分のことを描きました。というか、ギターを持って曲を作っている時点で冒頭の<「褒めてもらえて嬉しいけど 私 この顔が嫌いなんだ 馬鹿にされてきたし 今更思えないよ」 >という部分が、言葉として自然と出て来ちゃったんですよ。
――いきなりですか。それは凄い。
コヤマ:そこから先は、よく漫画家の人や脚本家の人なんかも言いますけど、「キャラクターが勝手に動いていった」感じでしたね。
――人から外見を褒めてもらっても、それを素直には喜べない。複雑な心理ではありますが、似たような経験をしたことがある方は、意外とたくさんいるのかもしれません。
コヤマ:おそらく、人から褒めてもらえるということ自体は、誰でもちょっとは嬉しいとは思うんです。褒められてイヤな気持ちになる人は少ないはず。
――でも、その言葉をまるごと信じて良いものなのかな?という疑念が同時にアタマをもたげてくるケースも、それなりにあると思います。どうせ社交辞令だろうとか、陰ではバカにしているんじゃないか、とか。
コヤマ:そうなんですよ。嬉しいのと同時に、いろんなことを考えちゃうんです。「こんな風に人のことを持ち上げるだなんて、この人の本当の狙いは何なんだろう?」とか、つい思ってしまったりするんです(苦笑)。
純市:あー。下心があるんじゃないか、みたいなね(笑)。
コヤマ:あるいは、本心ではないんだけど、僕のことを慰めるために言ってくれているのかな?と思ったりすることもあるんですよ。それに、ちょっとほめられたくらいでぬか喜びをしてしまって、その先に何か悲しい結果が待ち受けているのもイヤじゃないですか。だから、僕は褒められるということが凄く苦手だったんです。
――よほどの自信家やナルシストでない限り、世の中の大半の人はたとえカワイイ・カッコイイと言われている人であっても、それなりには大なり小なりのコンプレックスを抱えながら生きているのが人間という生きものなのではないかな、と思います。なんなら、アイドルやらモデルや女優さん、イケメンアーティストさんなどでも、どんどん美容整形でバージョンアップをしていく例が後を絶ちません。人間の外見というこの普遍的な問題に、ザックリと斬り込んできた「顔」は、ある意味での問題作になりましたね。
コヤマ:言い方が、ちょっと難しいですけどね。逆に、自分の容姿を仕事や商売に使っている人たちほど、「上には上がいる」って追い詰められちゃうんだと思いますよ。
――そういえば、近年には『人は見た目が100パーセント』なる漫画が話題になったこともありました。でも、幼少期の我々は「人を見た目で判断してはいけない」的な教育をどこかでは受けたことがあるはずです。それらをいろいろと踏まえると、この「顔」の中で歌われている<もしも皆 同じ顔で 生まれてきたなら 誰も悲しまずに済むだろうか >という一節は、非常に考えさせられるものとして響いてきます。
コヤマ:多くの人が自撮りをして、皆が普通にそれをインスタにあげているような今の時代は、特に難しいですよね。昔以上に、自分のことがどう見られているか?というところに対する恐怖心は、皆の中で増してきているんじゃないかと思います。
――SNOWを始めとした画像加工アプリや、盛り写真を撮れるアプリが人気なのは、人々の中にある「よく見られたい」という強迫めいた観念が、なにかと影響しているところも大きそうです。また、盛らなければカワイイとは言われない、でも盛った写真を褒められてもそれは本当の自分ではない……という類いのジレンマに悩む人もいそうですね。メンドくさいこと、このうえありません(笑)。
コヤマ:自分の素顔を見られたくないが故にずっとマスクを手放せない子たちが多くなって来て、学校でマスクが禁止になったところもあるらしいですよ。
CIVILIAN・純市
――この歌詞について、純市さんはどのような見解をお持ちですか。
純市:コンプレックスって、考え方ひとつである日を境に自分にとつての強みに変わることもあると思うんですよ。だから、僕はこの詞をポジティブなものとして捉えました。
――悩みや葛藤と闘いながらも、この詞の中の主人公も最後は前を向き始めていることがうかがえますもんね。一方、有田さんからはこの詞はどう見えましたか。
有田:正直、最初にもらった時は「よくここまでのことを書けるな」と思いました。そもそも、こういうことって言葉で書くこと自体が難しいわけじゃないですか。それを、こうして歌として聴いても、歌詞として読んでもちゃんと成立するものに出来ているっていうのは、凄いと思いますね。ヘンに痛い内容にもなっていないし、しっかりと説明してくれているし、否定ではなく許容をしてくれている。受け手によって、自由に解釈をできるような余裕もとってある。ただ言い放って突き放すのでもなく、でも聴いた人の多くがある程度なにか近いものをつかめるような内容になっているというところに、ほんと驚きましたね。
――丁寧につくられたサウンドと、意思のこもった歌詞によって編み上げられたこの「顔」は、CIVILIANにとって大事な1曲となったようですね。
コヤマ:とはいっても、完全な結論というのが出ているわけではないんですけどね。この歌は終わりになっても、主人公にあたる人物は完全に晴れやかな気持ちになっているわけではないかもしれないんです。それでも、周りの人たちのことを認識したうえで前を向こうとしている、というところまでをここではちゃんと歌っておきかったんです。
――それから、このシングルにはほかにも2曲のカップリング曲が収録されております。「デッドマンズメランコリア」は、表題曲とは真逆のベクトルを持ったロックチューンですね。この音からは、前身バンドからCIVILIANが受け継いできたのであろう、熱きロックスピリッツが炸裂していることがうかがえます。
コヤマ:やりたいように、思うまま、楽しく曲を作っていたらこうなりました(笑)。
――シャッフルのリズムがまた実に粋です。
有田:けっこう、ポップにハネているところがある曲ですからね。要素としてはロカビリーの色合いも含んでいるので、そこはちょっと難しかったです。ストレイキャッツみたいな踊れるロック、を意識していたんですよ。
純市:この曲は、ライブで早くやりたいですね。皆も思い切りノれよ!って、今から思ってます(笑)。
――「デッドマンズメランコリア」の歌詞については、何がテーマだったのですか?
コヤマ:出発点としては、これも僕が常日頃から思っていることが軸になっていて、簡潔に言うとバカな男の歌ですね(笑)。365日のうち、僕も100日くらいはこんな感じだったりするんですよ。
――ぶっちゃけ、厨二病っぽさが滲んでいてそこがこの歌詞は面白いと感じました(笑)。
コヤマ:その渦中にいない人からすれば、これは「あぁ、そういう時代もあったな」と感じるような歌詞かもしれないですね。
――むろん、音楽を作ったりする人は年齢に関係なく現役の厨二病な部分を持っていて然るべきだとも思います。「顔」の主人公も研ぎ澄まされた自意識を持っているという点では、こちらの歌詞に出てくる主人公と相通ずる点がありますし、無理やりにでも自信を持つことで自分を鼓舞していく、というこちらの歌詞に出てくる主人公の在り方も、アーティストとしてはむしろ自然かもしれません。
コヤマ:あぁ! それはあると思います。どこかでは自分のことを信じていないと、音楽を作品として世に出したり、人前に立ってライブをしたり、ということは出来ないでしょうし。対外的な評価は別としても、自分は必ず良いものを作れるんだ、作れているんだという自負は、アーティストであるからには絶対に持っているべきだなと思います。もはや、厨二病という言葉そのものはそんなには使われなくなりましたけど、そのような感覚はいつまでも持ち続けていきたいですね。
CIVILIAN・有田清幸
――くわえて、こちらのシングルにはコヤマさんがボカロP・ナノウとしてかつて発表された「ハロ/ハワユ」も、CIVILIANの作品として音源化され収録されました。広く愛されてきた楽曲を、あらたにバンド名義でリメイクすることの意義について、コヤマさんはどのように考えていらっしゃるのでしょう。
コヤマ:CIVILIANと改名してから、僕らはインディーズで1枚出していて、メジャーデビューしてからだとこの「顔」で3枚目になるので、つまり計4枚のシングルを出してきたことになるんですよ。そして、最初の時から1枚につき1曲は僕がナノウとしてあげていたボーカロイドの曲を、バンドとして最解釈して僕の声で歌ってレコーディングする、ということを継続的にやって来ているんですね。そんな中で、今回は「ハロ/ハワユ」をやろうぜという風にメンバーの意見が全員一致したんです。
――何年かぶりにこの曲にふれてみて、感じられたのはどんなことでしたか。
コヤマ:あれはもう5年以上前のことでしたし、その当時はまさか自分で歌うなんて思ってもいなかったから、ボーカロイドに合う可愛らしいアレンジをしたんですよ。それを今回は、自分のバンドの最新シングルに入れることになったんですけど……実際に曲と向きあってみたら、実は根底にあるもの自体ってほぼ何も変わっていないんだな、ということに気付かされましたね(笑)。
――名前や形態こそ変わっても、コンポーザーとしての本質は揺らがないものである、ということなのですね。
純市:この曲はいろんな人たちにカバーされている曲だけに、それとかぶらないように新しいアプローチでやってみようか?なんていう話も、ちょっと出たりはしていたんですよ。でも、最終的にはスリーピースでシンプルにやってコヤマが歌って、というところに落ち着きました。それが多分、CIVILIANとしての“らしさ”を最高に色濃く引き出せる方法だったんじゃないかと思います。
有田:もともとこの曲を好きでいてくれた人たちからすると、このくらいシンプルなバンドアレンジで聴いたことがあるっていう人は、そんなにいないと思いますしね。それに気付いた時に、「普通に素直にやろうよ」ってなったんですよ。少しパンクっぽくいじってやってみたのとかと比べても、こっちの方が断然カッコよかったです(笑)。
コヤマ:CIVILIANとして久しぶりにやってみて、純粋に自分で「良い曲だな、これは」って思えたことが僕は嬉しかったですね。
――今回のシングルが、3曲とも秀逸な仕上がりになっているだけに、こうなってくると今後のライブ活動の方も断然気になってきました。ライブバンド・CIVILIANの今後は、どのようになっていきそうですか?
コヤマ:前身バンドの時代は、演出や全体の流れにこだわって1本の映画や演劇のような流れを持ったライブをやりたい、ライブでも音源の雰囲気を完全に再現したい、という意識がどうしても強かったんです。でも、いつの頃からかお客さんたちの中に「もっとワーッと盛り上がりたいんだな」と感じているんだろうなという人の数がだんだんと増えてきたのが見て取れて――CIVILIANになって以降は真剣に歌詞に聴き入ってくれるようなお客さんたちのことも大切に思うのと同時に、ライブで皆と一緒に盛り上がりたいという人たちの気持ちにも応えられるようなライブをしていきたいな、というモードに自分たちも変わって来ましたね。
純市:ようやく、秋には待ちに待った初の全国ツアーをやれることになったので、そこでも思い切り盛り上がっていきたいです。
有田:その場に来た人たちしか味わえないものや、ライブでしか出来ないこととは何なのか、というのを今度のツアーで追求していけたら理想です。
コヤマ:もちろん、これまでみたいにじっくり聴きたいという人はじっくり楽しんでくれていいですし、ハジけたいという人は思い切り盛り上がってくれていいので、僕ら自身もCIVILIANとしてのライブを、ここからもっと楽しんでいきたいと思います。
取材・文=杉江由紀
発売日:2017年8月2日(水)
初回生産限定盤:SRCL‐9445/6 1,800円(税込)特典DVD付
初回生産限定盤
通常盤:SRCL‐9447 1,200円(税込)
通常盤
[CD]
1.顔
2.デッドマンズメランコリア
3.ハロ/ハワユ
「顔」ミュージックビデオ