【東京ゲームショウ】筆者が見る今年のゲームショウは?
勢いを感じ、未来を感じられる手応え
筆者としては、3つの視点から今回のゲームショウを解析してみたいと思う。まずいちばん勢いを感じたのは、『グランブルーファンタジー』のCygames。超巨大モニターとタイトルの象徴とも言える飛行船のクラフトの迫力と惜しみない資金力は他のブースにはない勢いを感じさせた。ゲームショウというゲームの博覧会の中で、ソーシャルゲームタイトルがここまで強いアピールをしたのは前例がないのではないか。
技術力で推すのであればソニー・コンピュータ・エンタテインメントだろう。『PlayStation®VR』の体験は今までに感じたことのない衝撃を受けた。必ずやこのガジェットが未来のコンシューマタイトル群に変化をもたらすのではないかと確信する出来栄え、開発陣に拍手を送りたい。また『人喰いの大鷲トリコ』を筆頭にPS4、PS VITAタイトルも充実しており、マイクロソフトが今回出展していないこともあり、コンシューマを支える1強のイメージを強く感じる結果となった。
タイトルのパワーであれば、カプコンに凱歌があがるだろう。『モンスターハンタークロス』『ストリートファイターⅤ』などが並び、モンハンの体験ブースはどこよりも早く当日整理券が無くなるなど、そのモンスタータイトルぶりをいかんなく見せつけていた。ブースも各タイトルごとにカラー分けされており、バイオハザード関連のエリアにも人の賑わいが絶えなかったのが印象的であった。
またコンテンツホルダーとして遺憾なく実力を発揮していたバンダイナムコエンタテインメントも見逃せない。コンシューマ機では『ジョジョの奇妙な冒険 アイズオブヘブン』が一番人気、続いてガンダムEXVSシリーズ、GOD EATER最新作、ナルト疾風伝ナルティメットストーム4と良作を惜しげも無く披露。コンシューマだけでなく、ソーシャルのリリースも多かったのがポイントといえる。
全体的に見ても、各ブースともにブース施工の企画段階からいろいろと知恵を絞って挑戦しているな、と感じるメーカーが多く、規模の大小を問わず気合が入っているゲームショウになっていると思う。どうしてもブースのサイズが小さくなってしまうソーシャルゲームコーナーは、通行人へのアプローチで苦しい部分を補っていた。触ってみないとわからないものの筆頭なので、時間に猶予があるならばブラリと覗いてみると、新しい発見があるやもしれない。
ゲーム業界が下火になっていると囁かれている昨今、筆者にとっては数年ぶりのゲームショウであったが、そこには確かに熱気と新しい風を感じることができた。コンシューマもソーシャルもまだまだ作り手の情熱は衰えていない、その熱気を感じ取るためにもぜひ東京ゲームショウ2015に足を運んでみて欲しい。
日時:9月19日~20日
会場:幕張メッセ(千葉県千葉市美浜区中瀬二丁目1)