『RE:BORN』『HiGH&LOW THE RED RAIN』の戦闘術“ゼロレンジコンバット”を体験!『リボーンコンバットシステム』動画レポート

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2017.8.14
ウェイブパンチを放つTAK∴(坂口拓)

ウェイブパンチを放つTAK∴(坂口拓)

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昨年2016年に全国公開され、約80万人を動員したアクション映画『HiGH&LOW THE RED RAIN』。その中で主人公の雨宮兄弟(TAKAHIRO、登坂広臣)が使用した謎の戦闘術“ゼロレンジコンバット”に度肝を抜かれた方も多いのではないだろうか。素手で銃を絡めとり、ひとりで複数の敵を戦闘不能の状態に追い込む。米軍など各国特殊部隊の格闘技教官も務める稲川義貴氏が生み出したこの戦闘術は、現在公開中の映画『RE:BORN リボーン』でその全貌を露わにする。

そんなゼロレンジコンバットを学べるワークショップが開催されるとの情報を得て、SPICEはその現場に潜入取材を試みた。いったいどんな技術を使った戦闘術なのか?武道や近接格闘技とはどう違うのか? 実際にワークショップに参加し、体験した模様を動画でお届けする。

会場にはこんなものも

会場にはこんなものも

今回で六回目となった『リボーンコンバットシステム』は、アクションチーム・ユーデンフレームワークスの“事務所兼ジム”で開催。ユーデンフレームワークスは、映画『GANTZ』や『図書館戦争』、『アイアムアヒーロー』などのアクション監督であり、『RE:BORN リボーン』でメガホンをとった下村勇二氏が率いている。

この日のワークショップには、ゼロレンジコンバットの創始者・稲川氏と、『RE:BORN リボーン』主演のTAK∴(坂口拓)らが講師として参加。下村氏とともに、約20名に指導を行った。

参加者の中には、一般の方に交じり、格闘技経験者と思われる屈強な体つきの方や、スタントマンの姿も。また、三元雅芸ら俳優も参加していた。下村氏によれば、アクション映画にそのノウハウを活かすために、ゼロレンジコンバットを学ぶスタントパーソンも多いとのこと。三回目の開催ということもあり、基礎から一歩進んだ「ディザーム(武装解除)」と呼ばれる技術からレクチャーが始まった。

ディザームについてレクチャーするTAK∴(坂口拓)

ディザームについてレクチャーするTAK∴(坂口拓)


ディザーム(disarm)は、その名を通り、素手で相手の武装を解除する技術。『HiGH&LOW THE RED RAIN』でも多用されていた動きだ。記者は『RE:BORN リボーン』や『極道大戦争』に出演する女優でアクションコーディネーターでもある坂口茉琴に指導を受けながら、体験することに。

『リボーンコンバットシステム』動画レポート


武器を絡めとる部分までは、かたちだけはなんとなく真似することが出来たが、どうもピンとこない。というところで、その様子を見ていたTAK∴が“ゼロレンジコンバットのディザーム”についてレクチャーしてくれた。

ディザームについてレクチャーするTAK∴(坂口拓)

ディザームについてレクチャーするTAK∴(坂口拓)


どうやら、武器を絡めとる際に、肩甲骨を使ったゼロレンジコンバットの基本技術“ウェイブ”を使えていないため、形だけの動きになっていたようだ。

ディザームについてレクチャーするTAK∴(坂口拓)

ディザームについてレクチャーするTAK∴(坂口拓)

ゼロレンジコンバット創始者・稲川義貴氏による直接指導も

ゼロレンジコンバット創始者・稲川義貴氏による直接指導も


『HiGH&LOW THE RED RAIN』で雨宮兄弟が見せていた、あの肩をグリグリ回す動きがウェイブである。実際には肩ではなく、体幹を安定させつつ肩甲骨を回し、その力を波のように伝えるというもの。この日の参加者には経験者も何名かいたが、ディザームに応用できている方は少なかったようだ。ということで、いったんゼロレンジコンバットの基礎である、ウェーブの肩甲骨の使い方からレクチャーを受けることに。

ウェーブの使い方については、言葉にして伝えることが非常に難しいので、動画を見ていただきたい。ワークショップでは、二人一組で相手の腕を掴み、ウェイブの力で相手を引っぱったり、逆に相手を押すトレーニングを体験。そのほかにも、相手の突きをかわして、ウェイブの力で体勢を崩す動きも教わった。

ウェーブを使って相手を引っぱるトレーニング

ウェーブを使って相手を引っぱるトレーニング


ただし、動き自体を真似することは出来ても一朝一夕にウェイブを使いこなせるわけはない。運動神経の塊であるTAKAHIROや登坂広臣ですら長期間のトレーニングを要し、TAK∴も1年以上毎日肩甲骨を回し続けて会得した技術なのだから。ただ、今回のワークショップでは、ウェイブでどう力を生み出しているのか、そんな概念的なものの輪郭部分だけ、ぼんやり理解できたような気がする。いや、気のせいかもしれないが。

ときおり野性的な発言をするTAK∴(坂口拓)

ときおり野性的な発言をするTAK∴(坂口拓)


下村氏によれば、この肩甲骨の動きはウェイブだけではなく、多くの格闘技やスポーツにも応用されているという。例えば、合気道などの胴着は、肩甲骨を中心とした肩口の動きを悟らせないための役割も担っているのだとか。さらに、稲川氏によれば、武道の達人になればなるほど、肩甲骨を上手く回すことができるため、脱力し、肩口が下にさがり、なで肩になるという。ウェイブひとつとっても、とにかく奥が深い。

モデルガンを使った演習

モデルガンを使った演習

銃の挙動について専門家のレクチャーを受ける俳優・三元雅芸

銃の挙動について専門家のレクチャーを受ける俳優・三元雅芸


このほかにも、この日はゼロレンジコンバットの“戦場”での技術として、モデルガンを使った動きのワークショップや、銃器テクニックの解説なども行われた。記者はこちらには参加していないが、みなさん未知の戦闘術の片りんを学ぼうと、目を輝かせながら熱心に質問したり、聴き入ったりしていた。

三元雅芸は今回が『リボーンコンバットシステム』初参加

三元雅芸は今回が『リボーンコンバットシステム』初参加


なお、記者はウェイブを使ったTAK∴のパンチも体験してみた。その様子はやはり動画で確認してほしい。全力の0.1パーセントの加減したパンチを受けたが、痛みと同時に体内に異物を撃ち込まれる感覚は、今でも忘れることが出来ない。ゼロレンジコンバット、恐るべし。

ウェイブパンチを放つTAK∴(坂口拓)

ウェイブパンチを放つTAK∴(坂口拓)

ウェイブパンチを放つTAK∴(坂口拓)

ウェイブパンチを放つTAK∴(坂口拓)

 

現在公開中の映画『RE:BORN リボーン』では、このゼロレンジコンバットを使ったアクションシーンが、コンビニや、都市の雑踏、電話ボックスや森の中など、あらゆる場所で展開する。気になる方は、劇場でその全貌を確かめてみてはいかがだろうか。また、『リボーンコンバットシステム』も不定期にて開催しているので、ユーデンフレームワークスの公式サイトで日程を確認しよう。

 
取材・文=藤本洋輔 動画撮影・編集=登坂義之
 
イベント情報
第七回リボーンコンバットシステム

日時:2017年8月25日(金)13時〜18時
受講資格:16歳以上の男女。演技、アクション経験等は問わない
定員:20名(定員になり次第、締切りとさせていただきます。結果はメールにて通知します)
受講料:10,000円 ※当日、会場にてお支払い。
会 場:有限会社ユーデンフレームワークス(丸ノ内線 新中野駅1番出口徒歩2分)
    東京都中野区本町六丁目13番地8号 新中野神谷ビルB1F[Google マップ]
申込方法:公式サイトの申込フォームより。

※定員になり次第、締切り。申し込みした方にメールにて連絡。
※お申込の際は、プライバシーポリシー・免責事項特定商取引法に基づく表記を確認のこと。
お問い合わせ:reborn_combat_2017@yahoo.co.jp
ユーデンフレームワークス公式サイト:http://udenflameworks.com/

 

作品情報
映画『RE:BORN リボーン』
 

新宿武蔵野間ほか全国順次公開中。

【出演】

TAK∴(坂口拓)、近藤結良 斎藤工 長谷部瞳 篠田麻里子 加藤雅也 いしだ壱成 / 大塚明夫
稲川義貴 望月オーソン 賢太 坂口茉琴 屋敷紘子 三元雅芸 武田梨奈(声の出演)
【スタッフ】
監督 : 下村勇二
戦術・戦技スーパーバイザー : 稲川義貴 
アクション監修 : TRIPLE CROWN
脚本 : 佐伯紅緒 
撮影監督 : 工藤哲也 
音響効果 : 柴崎憲治 
音楽 : 川井憲次
加賀市アソシエイトプロデューサー : 石丸雅人 坂井宏行 
プロデューサー : 藤田真一 井上緑
企画・製作 : 有限会社ユーデンフレームワークス 株式会社アーティット
 製作協力 : 株式会社ワーサル 
配給 : アルバトロス・フィルム
公式サイト:http://udenflameworks.com/reborn/
(C)「リボーン」製作実行委員会
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