【山人音楽祭クイックレポ】アルカラ 灼熱のフロアに登場した"奇行師"、本領発揮!
アルカラ
山人音楽祭2017 【榛名ステージ】 アルカラ
『山人音楽祭』には初出演のアルカラ。サウンドチェックの時点から稲村太佑(Vo)はG-FREAK FACTORYの茂木に髪の毛が鬱陶しいから切れと言われ「ちびまる子ちゃんみたいになってもうた!」と文句のような、構われて光栄なような発言を連発している。
アルカラ
それにしても一旦満杯のオーディエンスで上昇した榛名ステージの気温と湿度は一向に下がる気配はなく、さながら真夏の夜、そう、熱帯夜のような状況にアルカラが登場するのだから、いい意味でたまったもんじゃない。オープナーの「振り返れば奴が蹴り上げる」では様子見だった他のバンドTを着たお客さんも「半径30cmの中を知らない」で体が揺れ始め、前方はといえばもちろんダイバー続出。そしてお祭りテイストなイントロから地メロでアーバンなファンク・グルーヴに突入し、さらに2ビートへ展開していくおそるべき構成の魑魅魍魎・アルカラここにあり、だ。1曲内の構成の複雑さというバンドシーンのトレンドの一つを確立したアルカラのオリジンを再認識する。
アルカラ
G-FREAK FACTORYと埼玉で対バンした後、稲村が茂木に「『山人はG-FREAKのためじゃなくて、群馬のために演奏してほしいんだ』と言われて感動したものの、やはりG-FREAKのために演奏したい!と、終盤も攻めに攻め、ファンはもちろん初見と思われる人もクラップに参加、サビではシンガロングが起こった「キャッチーを科学する」では、なんと演奏中に茂木がステージに登場。稲村曰く、ギターの田原和憲と「どっちがどっちか今日中に分からない!」と(そんなことはない)、叫びに転化するしかない歓喜に包まれているのも微笑ましかった。
アルカラ
茂木に「演奏でレイプしてMCでSEXする」という謎の称号を与えられているアルカラ。短い時間ながら結果的に「口説きながら押し倒す(!?)」濃厚な本番を駆け抜けた現場を見る限り、茂木の発言はやはり“称号”だと思う。
取材・文=石角友香 撮影=半田安政(Showcase)
アルカラ
1. 振り返れば奴が蹴り上げる
2. 半径30cmの中を知らない
3. さすらい
4. わ、ダメだよ
5. マゾスティック檸檬爆弾
6. キャッチーを科学する