沖縄が生んだ名うてのミュージシャンが集うバンド・NEENEE、貴重な全員インタビューでその実像に迫る

インタビュー
音楽
2017.11.9
NEENEE 撮影=西槇太一

NEENEE 撮影=西槇太一

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10月25日にニューアルバム『N2』をリリース、その前後には初のワンマンライブを東京・大阪にて開催したバンド・NEENEE。これまで表立ってメディア等に登場することのなかった彼らだが、実はORANGE RANGEのYAMATO、MONGOL800のTAKASHI、RYUKYUDISCOのTETSUSHI、ManagerのSEIJIという沖縄出身の錚々たるミュージシャンたちが顔を揃えたスペシャルバンドである。今回は全員揃って(さらに特別ゲストも)のインタビューというレアな企画が実現。ここぞとばかり、バンドの成り立ちから精神性、最新作にいたるまでバッチリ聞いてきました。

――NEENEEは、ORANGE RANGEからYAMATO、MONGOL800からギターのTAKASHI、RYUKYUDISKOからTETSUSHI、そしてベースのSEIJI。というメンバー構成でのロッキン・エレクトロニック・ダンス・バンドなわけですが。今日は特別に活動初期からサポートで参加しているというNAOTO(ORANGE RANGE/delofamilia)にも参加してもらってます。

NAOTO:はい。サポートのNAOTOです!

――はい。まず、このメンバーでNEENEEを結成することになった経緯から訊いていってもいいですか?

YAMATO:はい。ではNAOTOさんお願いします。

NAOTO:いや、ここはSEIJIさんでしょ(笑)。

SEIJI:はい。じゃぁ、マネージャーでもある僕から(笑)。沖縄って、音楽のジャンルがクロスオーバーしていて、ジャンルでミュージシャンが縛られているわけでもなく、ライブハウスやクラブでワーワー遊んでたりするっていうのが基本にあるんですよ。で、そんな中で、個人的にTETSUSHIのイベントを運営していたりとか、マネージメントしていた時期があって。ORIONBEATSというTETSUSHIのソロ名義での作品を出したときに、TAKASHIとYAMATOと一緒にやりたいっていうことで、声をかけさせてもらったんですよ。それがすごくスムーズで、出来としてもすごく良かったんで、これ1回で終らせるのがもったいないなと思って、何かやってみないか?ってラーメンを食べながら話してみたのが始まりなんです。もともとみんな知り合いでもあったし、友達でもあったんですけど、音楽を一緒にやるきっかけとしては、そこをスタート地点と考えていいのかと思いますね。

TETSUSHI:“マネージャー”っていう肩書きのまま、NEENEEもマネージャーをしながら、ベースを担当するっていうのでいいんじゃない? ってことになって(笑)。

SEIJI:ちゃんとしたベーシストを入れろよって感じでもあるんですけどね(笑)。

YAMATO:でも、感覚とかノリってすごく大事だと思うからね。誰が上手いからその人をメンバーにするとか、そういうことでもないというか。“あ、ベース出来るの? じゃあやろうよ!”みたいな、フィーリングが大事というか。そういう学生的なフィーリングこそが大事だと思います。

――うんうん。バンドってそこが始まりだったりするからね。

YAMATO:そう。そういう感覚って、だんだん忘れがちだったりするからね。そういう感覚って実はすごく大事なんじゃないかなっていう。そもそも音楽って、そんなに硬く考えて始めるものでもないんじゃないかなって。感覚でいいんだよなっていうのがあって、流れに身を任せる感じというか。そこを1番大事にしてるんですよね。

――たしかに、長く音楽をやってくると忘れがちだったりするよね、そういう初期衝動を。TAKASHIくんの場合も、MONGOL800とはまったく違った音楽性だったりするけど。

YAMATO:芯となる部分はそれぞれ持ってるんだけど、それぞれが本当にいろんな音楽を幅広く聴く4人でもあるから、そういう共通点はあるのかもなって思う。TAKASHIも本当に幅広いからね。最近何聴いてるんだっけ?

TAKASHI:最近は電気とか無かった時代の音楽聴いてます(笑)。そこはまた別で、BENI MSHENZE(ベニ ムシェンジェ)ってバンドをやってたりするんですけど。

NEENEE・YAMATO 撮影=西槇太一

NEENEE・YAMATO 撮影=西槇太一

――MONGOL800とも違うけど、逆にNEENEEとは真逆の位置にある音楽性だよね。

TAKASHI:そう。そのバンドではバンジョー弾いてるんですよ。だから、実は今、こうして高層ビルでインタビュー受けてることに、すごくギャップを感じてます(笑)。そっちのバンドは、人里離れた山奥の小屋とかで上半身裸でやってたりするから(笑)。本当に何も考えず、やりたいことだけをやってるって感じですね。だから、MONGOL800がどうこうとか考えてないかも。やりたいからやってて、ダメだったら怒られるし、怒られるまではやろうみたいな(笑)。すごく自由にやらせてもらってるっていうのはデカイですね。ありがたいです。

TETSUSHI:そういうのがいいんですよね。何にも縛られず、ノリで始めたとか、好きでやれてることが。例えば、ストイックに超完璧に演奏しなくちゃいけないっていうんじゃなくて、人とのコミュニケーションを1番大事にして、勢いでやれてるっていうのが、音楽をやる上で最高の環境だと思うから。それさえあれば、他に何も要らないというか。僕自身、“またこの面子で音楽やれるんだ!”っていう楽しみしかなかったですからね。本当にそれだけ。

――そうなのかも。すごく清々しいというか。NAOTOのdelofamiliaも、まったく音楽性は異なるけど、好きなことをやっているのが音に出ているから、そこに心地良さが宿るんだろうし。音楽って本当にそういうものなのかもなって。曲作りはどういう流れで?

TETSUSHI:メンバーで集まって、いろいろと音出してみて、“こういう曲作ろう!”ってとこから始める場合もあるし、それぞれが曲を持ってきて、そこから磨いていく場合もあるし。曲によって違いますね。

YAMATO:セッションに近いですね。会話しながらこういう音でとか、こういうフレーズでとか、その場その場で音を出しながら、会話しながら曲を構成していくんで、アナログな感じなんですよ。ORANGE RANGEの場合はメールのやり取りでしか制作していない分、NEENEEの方はセッションっぽいなって感じる。

――なんか、音だけの印象だとそこは逆な感じがするよね。ORANGE RANGE の方がバンドサウンドそのものでもあるからセッションから生まれる音で、NEENEEの方はDJというパートであるTETSUSHIくんが居るからか、後にリミックスするイメージでパソコン上でのやり取りから生まれているように感じるというか。

YAMATO:うんうん。イメージとしてはそうかも。

TETSUSHINEENEEはドラムというパートもいないし、たしかに、セッションっていうのはイメージがつきにくいかもしれないけど、ドラムではないけど、打込みでセットの組み方だったり、フレーズだったりから音を作っていくから、本当にセッションっぽいんですよ。使ってるのはコンピューターなんだけど、考え方としてはすごくアナログっぽいんですよね。

YAMATO:そう。全部音を出しながら決めていくからね。お互いの活動もあって時間のない中での活動だから、レコーディングとプリプロが一緒の段階というか。制作しながら録っていくっていう流れもあるからね。常に会話しながら決めていってるよね。

――すごくバンドらしい音の作り方なんだね。

TETSUSHI:うん。本当にそうかも。さっき、僕が最後にリミックスするイメージって言ってもらったけど、実は逆かも。今回もTAKASHIがDJパートを率先してやっていたりもするし。

TAKASHI:うんうん。今回やりましたね。

TETSUSHI:ギターの代わりにシンセで弾いたのを、TAKASHIがギターで再現するとかもあるしね。だから本当にセッション色が強いのかも。聴いてくれるみんなが想像するイメージとは違う作り方なんだと思う。だから、すごくレコーディングが楽しいんですよね。

TAKASHI:でもたしかに、今話してて思ったけど、本当にアナログっぽい作り方してるのかもね。

TETSUSHI:俺も、今話してて、たしかにそうだな、アナログっぽいのかもなって思った。いままでそれを意識することなく、自然な流れでやってたからね。

TAKASHI:自分もたまにDJとかもやるんですけど、自分がよく流しているようなハウスっぽい曲をNEENEEでやっても面白いだろうなって思ったんですよね。でも、自分ではそういう曲は作らないから、TETSUSHIさんに“こんな感じの曲やりたい”って言って、そこからキックの音とかハットの音とかを選んでいって、そこから「Black Water」が生まれていったんですよ。そういうのがすごく面白くて。

――まさにセッションから生まれていくんですね。

TAKASHI:そう。ギターフレーズに関しても、TETSUSHIさんが機械で作った音を実際に自分がギターで再現していくのがすごく新鮮で。自分では絶対に考えないメロディーだし、ギターのフレーズだから。あり得ない移動とかするからね(笑)。

TETSUSHI:そうそう。ギターを弾けない人が作るギターフレーズだからね(笑)。

TAKASHI:そういう意味で発見がすごく多い。あと、NEENEEに関しては、ドラムじゃなくてリズムがコンピューターでずっと鳴ってるから、自分が機械になった感覚でずっと一定なフレーズを弾き続けるっていうのも逆に楽しくて。そういうフレーズじゃないと曲とか音に馴染まないからね。そこがNEENEEやってて面白いって感じるとこでもあるんですよね。

NEENEE・TAKASHI 撮影=西槇太一

NEENEE・TAKASHI 撮影=西槇太一

――機械でやることを生でやる楽しさみたいなね。

TAKASHI:そう。全部がそうではないけど、たまにそういうのがあると、“よし! きた! 俺は機械だ!”って感じで弾いてますね(笑)。

TETSUSHI:バンドでは出来ない、DJでは出来ないオイシイとこをNEENEEが全部持っていくって感じかな。

――音を使ったすごく贅沢な遊びですね。作り方を聴いたら、またちょっと聴こえ方が変化する気がします。ベースに関してもそうですよね。ダンス系とかハウス系の音って、逆に生よりもシンセベースのが合ってたりするけど、そこを敢えて生ベースにこだわるところとかは?

SEIJI:僕は、ベースっていう楽器に特にこだわりもなく、楽曲として面白い方向になるのなら、鳴っていなくても全然いいのかなって思っているんですよね。あんまり、NEENEEの中では、ベーシストっていう感覚がないというか。TAKASHIもそうじゃない? あんまりNEENEEの中ではギタリストだっていう感覚ないんじゃない?

TAKASHI:うん、まぁ、なんでもいいかな(笑)。基本はギターだけど、って感じ。

SEIJI:そうだよね、DJもするしね(笑)。それぞれ担当があるにはあるんだけど、自分も担当はベースだけど、ベース単体では曲を見ていないというか。

――でも、今回のアルバムでは、アコギが鳴ってる曲も多いですよね?  カントリー調の曲もあるし。

TAKASHI:結構多いですね。バンジョー鳴ってる曲もあるし。なんか、そこにある楽器を試してみるとか、そんな感覚も多くて。でも、今回バンジョーはすごくハマったなって。

SEIJI:そこは俺発信だってことを言ってもらってもいい?

TAKASHI:そうそう! そういえばそうだったね(笑)。SEIJIが“バンジョーあるけど、入れない?”って言ってきて。スタジオにバンジョーがあったから入れてみたっていう。

NAOTO:そうなんだ! それすごいね(笑)。楽しい!

SEIJI:俺はずっとバンジョー入れたかったからね。自分がやりたかったら、その音を出すっていう感覚なんですよ、NEENEEって。だから自分のパート以外にもやりたい音があったらやるっていうスタイルで。思いついたことを言ったら、他の3人がなんとかしてくれるから、思いついたらまず言っておこうっていう。

TETSUSHI:そう。そこも大事。ハードルを上げていくのも大事なことで。

YAMATO:そうだね。本当に自由なんですよ。誰がベースをするとか、誰がギターをするっていう観点がない。「じゃあ、そこ俺がやろっか」「うん、お願い」みたいな感覚。本当に自由だから、何をやっても楽しいんですよね。ただ、誰か歌ってくれと。

一同:(爆笑)

YAMATO:俺的には、そこ(笑)。俺もパットは叩いているんだけど、歌う以外のことをしたいんですよ! アコギ持ってやったり、DJやったりしたいんだけど、歌う人が俺しかいないから、あんまり俺は他のこと出来ないっていう(笑)。

――なるほど、たしかに、ボーカルはYAMATO一人なんだもんね、NEENEEは。

YAMATO:そう。そこがORANGE RANGEとは大きく違う。なんなら、NAOTOもライブ中、ベースでNEENEEに入ってますからね!(笑) そういうときは、SEIJIさんがDJやってたりしてる。

SEIJI:そうそう。ライブもそのときの状況でセットの組み方が全然違うんですよ。

YAMATO:そう。そのときそのときで違うからね。

NAOTO:僕は乱入型なので(笑)。

NEENEE・TETSUSHI 撮影=西槇太一

NEENEE・TETSUSHI 撮影=西槇太一

――NAOTOは今回のレコーディングにも参加してるの?

YAMATO:今回「最初で最後のダンス」はNAOTOが作詞作曲をしてるけど、いつもはレコーディングにはいなくて、食事会には居るよね(笑)。

NAOTO:うん。必ず居る(笑)。

YAMATO:ミーティングにも居るもんね。

NAOTO:うんうん。

YAMATO:NAOTOはNEENEEを組む最初のときから、入りたい入りたいって言ってたんだけど、お兄ちゃん(TETSUSHI)が、“まだ早い”って言ってね(笑)。

NAOTO:そう。三男だから(笑)。

YAMATO:そう。NEENEEメンバーはみんな長男なんでね。

――長男関係あるの?(笑)

YAMATO:そう。だって、それでNEENEEなんだもん。みんな長男だから、“にぃにぃ”でいいんじゃない?って。英語で書いたらカッコ良かったし、じゃあそうしよう! って。

――あ、そうなんだ! そこすごく重要なとこだった(笑)。

YAMATO:そう。だからNAOTOは入れてもらえないの。

――じゃあ永遠に入れてもらえないんだね(笑)。

YAMATO:そうなのそうなの(笑)。でも、ライブには絶対にいるんですよ。

NAOTO:ちょっと親に長男にしてくれって相談してみようかな。

YAMATO:それ無理でしょ(笑)。でも、本当にNEENEEは、無邪気に音楽で遊んでるって感じ。本当に無我夢中に音楽で遊んでる感じ。

――歌詞に関しては?

YAMATO:『N1』(2014年8月にリリースした1stアルバム)ではTETSUSHIと、SEIJIさんが世界観を作ってくれたから、今回は自分もいろいろと頑張って。英語の歌詞も書きたいと思って英語を勉強したりもしたし。NAOTOが作詞作曲で入ってきたりもしたし、引き出しがポンポン増えてきてる感じ。歌詞ももちろん、いろんな面で個性がどんどん強くなってきてるなって感じますね、『N2』は。

――歌詞におけるメッセージ性みたいなところは?

YAMATO:基本僕はORANGE RANGEをやってることもあって、ORANGE RANGEではやれないことをNEENEEでやりたいなって思っているから、そこは意識して変えてる。ORANGE RANGEでは自由奔放なキャラだけど、NEENEEでは歌う人が誰もいないから、変なことは歌えないなっていうか。ちゃんとメッセージ性の強いものであるべきだなって考えながら書いてたりはしますね。自分達に置き換えた歌にしたりとかね。自分だけのアイディアだと狭まっちゃうんで、TETSUSHIにも書いてもらって刺激をもらってたりするんですよ。“なんじゃ! この歌詞は!”っていう発見だったりもするし、それが自分の引き出しにもなっているし。『N1』に比べて、さらにNEENEEの振り幅がデカくなったなって感じてますね。でも、作詞に関しても俺が書かなくちゃいけないって決まってないから、また『N3』が出るときには、全部作詞をTETSUSHIにやってもらうかもしれないし。

TETSUSHI:で、SEIJIさんが歌ってるかもしれないし(笑)。

YAMATO:もしかしたら、NAOTOがサラッとメンバーになってるかもしれないし(笑)。

NAOTO:ダンサーでね(笑)。

YAMATONEENEEにはキマリがないから。そこが楽しいんですよ。

TETSUSHI:歌詞の内容的にも、これを絶対に歌っていかなくちゃいけないっていうキマリもないしね。僕が書くときも、スタジオで話してたりするYAMATOの言葉をきっかけに歌詞を書いていったりすることもあるし。その時々に思いついたことを歌詞にしていくっていうことが多いんですよね。歌詞は専門ではないから、なんとなくなイメージで。家で1人で書いていたら書けないと思う。スタジオでみんなで居るからこそ書ける歌詞もあるから。

YAMATO:そう。TETSUSHIは、歌詞もセッションと同じで、スタジオで書くんですよ。雑談している中で書いていくんです。そういうのも僕の経験上ないことだし、そういう発想もすごく新鮮なんですよ。

NEENEE・SEIJI 撮影=西槇太一

NEENEE・SEIJI 撮影=西槇太一

――TAKASHIさんは書かないんです?

TAKASHI:歌詞書くのは超苦手なんで。NEENEEではまだ書いたことないんですよね。

YAMATO:次回は是非!

――NAOTOは今回「最初で最後のダンス」で作詞作曲をしているそうで。

NAOTO:そう。SEIJIさんにお願いされたから。SEIJIさんのお願いは断れないでしょ。だから頑張ったの。

YAMATOORANGE RANGEでもここまでガッツリ頭から最後までNAOTOが歌詞を書くことはないから、そこもすごく新鮮でしたね。

SEIJI:うんうん。でもね、ちょっと言わせてもらってもいい? 俺、曲書いてって言ったんだけど、NAOTOが歌詞も書いてきてくれたんだよ!

NAOTO:いやいや、俺はね、曲を作るときいつも歌詞をのっけるの。そのほうがイメージしやすいから。それもあってそのまま渡したら、そのまま作詞作曲として使われてたっていう(笑)。ま、ドーナツもいっぱい貰ったし、SEIJIさんがいいっていうならいっかって(笑)。

SEIJI:あ、そうなんだ! 俺、“あれ⁉ 歌詞までついてる! ラッキー!”って思ったんだよね(笑)。

YAMATO:あははは。でも、本当に「最初で最後のダンス」は、NAOTOでしかない。NAOTOそのものというか。ORANGE RANGEでは見ることが出来ないNAOTOが見れると思う。歌ってるのが僕なだけで、本当にNAOTOそのものだから。全部NAOTOの世界観。

――なるほどね。それがNEENEEで魅せられるのも、音楽を手放しで楽しんでいるNEENEEだからこその魅力でもあるね。個人的に流れとして、7曲目の「Black Water」8曲目の「ずっと…」、9曲目の「COME ON BABY」、10曲目の「最初で最後のダンス」への流れがすごく気持ち良くて好きで。

YAMATO:そう。前にね、インタビューしてもらった人に「朝から夜になって、また朝がくるっていう流れを感じますね」って言われたんだけど、あぁ、なるほどそうかもって思ったんですよ。そういう意識はなかったんだけど、たしかに、そういう流れっぽいなって。

――でも、すごくまとまった流れを感じたというか。

YAMATO:そこは意識しましたね。似た雰囲気の曲調を並べていったんですよ。NEENEEとして、分かりやすいようにまとめたというか。頭はドバッと行って、2曲目3曲目ではちょっと似た様な曲調を並べて、その流れを作った後、4曲目5曲目でミドルテンポの曲を入れて、7曲目でスイッチを入れて、8曲目9曲目でEDM寄りなクラブサウンドにいって――っていう流れは作っていきましたね。

TETSUSHI:そうだね。流れは結構考えたよね。

SEIJI:最初はオーソドックスな流れを作っていたんだけど、やっていくうちに、逆に似た様な雰囲気の曲を敢えて近づけてみるのもいいんじゃない?って話になって。それがすごく気持ち良く流れたなと。

TETSUSHI:うん。すごくいい流れになった。クラブサウンドとバンドサウンドの両方を感じてもらえる1枚になっているんで、楽しんでもらえたらと思いますね。

YAMATO:クラブサウンドでもありつつ、バンドサウンドでもあるから、クラブでもライブハウスでもライブをするし。この先も、いろんな場所で表現していけたらいいなと思いますね。普通のバンドでは出来ないライブをやっていけたらなと。NEENEEをやったことで、音楽って感覚を大事にしなくちゃいけないなって改めて思えたので、この先も初期衝動を信じて、音楽をフィーリングで楽しみながら、大事にしながら続けていけたらいいなって思いますね。

TAKASHI:何を自分のバンドに持ち帰れたのかっていうのは、具体的には分からないけど、すごく自分の中で刺激になっていることは間違いなくて。この先も、本当に自由に楽しんでいけたらなと思いますね。

YAMATO:このアルバムの最後の曲でもある「Dream Dream Dream」は、僕が感じるNEENEEを書いた歌詞でもあるので、こういう心にさせたNEENEEを、この歌詞のままの心でずっと続けていけたらなと思います。音楽に決まりってないんだなって。“音楽ってなんだろう?”って、考え込んでた頭を柔らかくしてくれた存在でもあったし。聴いてくれるみんなにも、自由に音楽を楽しんでもらえたらと思います。


取材・文=武市尚子 撮影=西槇太一

NEENEE 撮影=西槇太一

NEENEE 撮影=西槇太一

リリース情報
NEENEE 2nd album 『N2』 
2017年10月25日発売
(CD) VICL-64865/¥2,800+税
1. Kick Ass 2. Go! Go! 島人!! 3. 俺オレゴン 4. JUNK! 5. Don't Stop Me
6. Ding Dong Sound 7. Black Water 8. ずっと… 9. COME ON BABY
10. 最初で最後のダンス 11. Memory 12. Dream Dream Dream

ORANGE RANGE EP 『UNITY』 
2017年11月1日発売
(CD) VICL-64866/¥1,500+税
1. アオイトリ *映画『ありえなさ過ぎる女 ~被告人よしえ~』主題歌
2. チラチラリズム -UNITY ver.- *沖縄ファミリーマート30周年記念TV-CMソング
3. 脳内ポップコーン 4. Second Hand 5. Carnation
 
delofamilia 6th album『filament/fuse』 
2017年11月1日発売
(CD) VICL-64867/¥2,800+税
1. agenda 2. race 3. Enter The Mirror feat. 波多野裕文(People In The Box) 4. if it fall
5. peace 6. rooms 7. pyramid 8. World is Weeping 9. DLOP 10. delight

 

ツアー情報
ORANGE RANGE LIVE TOUR 017-018 ~UNITY~​
2017年
11月22日(水) 東京かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホール open18:00/start18:30
11月24日(金) 京都・ロームシアター京都 open18:30/start19:00
11月26日(日) 群馬・みかぼみらい館 open17:00/start17:30
12月1日(金) 岩手・二戸市民文化会館 open18:00/start18:30
12月3日(日) 秋田・由利本荘市文化交流館 カダーレ open17:00/start17:30
12月9日(土) 長崎・長崎ブリックホール open17:30/start18:00
12月10日(日) 佐賀・鳥栖市民文化会館 open16:30/start17:00
12月12日(火) 鹿児島・宝山ホール open18:30/start19:00 問:BEA 092-712-4221
12月15日(金) 東京・中野サンプラザホール open18:15/start19:00
12月16日(土) 東京・中野サンプラザホール open16:45/start17:30
12月22日(金) 富山・クロスランドおやべ open18:00/start18:30
12月23日(土) 滋賀・守山市民ホール open17:00/start17:30
2018年
1月7日(日) 大阪・オリックス劇場 open17:00/start17:30
1月8日(月) 兵庫・三田市総合文化センター 郷の音ホール open16:30/start17:00
1月13日(土) 愛知・アイプラザ豊橋 open17:00/start17:30 
1月14日(日) 三重・シンフォニアテクノロジー響ホール伊勢(伊勢市観光文化会館) open17:00/start17:30
1月20日(土) 静岡・裾野市民文化センター open16:30/start17:00
1月21日(日) 埼玉・東松山市民文化センター open16:30/start17:00
1月27日(土) 山口・スターピアくだまつ 大ホール open17:00/start17:30
1月28日(日) 岡山・ロマン高原かよう総合会館 open17:00/start17:30
2月3日(土) 栃木・小山市立文化センター open17:00/start17:30
2月4日(日) 神奈川・厚木市文化会館 open16:30/start17:00
2月11日(日) 高知・県立県民文化ホール オレンジホール open17:00/start17:30
2月12日(月) 愛媛・松前総合文化センター open17:00/start17:30
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