エレキコミックインタビュー「新ネタしかやらない理由」

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ライブにこだわるその理由を激白

2015年で結成20週年を迎えるお笑いコンビ・エレキコミック。彼らの単独発表会「東京」が10月7日を皮切りに全国で開催される。やついいちろうと今立進に結成から現在まで、さらにライブにこだわり続ける理由を語ってもらった。


――今回、エレキコミックの実態を知らないユーザーさんが居るんじゃないかと思いまして。

 

今立:いっぱいいると思いますね~

 

――やついさんだと『YATSUI FESTIVAL! 』があったり、今立さんだとゲームだったり、こだわりが色々あると思うんですが、そのへんもお聞きできればと。

 

やつい:よろしくお願いします~。

 

――コンビ結成のきっかけは?

 

やつい:大学の落語研究会の先輩後輩で、僕が一個上なんですけど。元々同級生とコンビを組んでたんです、卒業するとき相方が就職するので改めて、って感じですね。

 

――なるほど、今はやついフェスなどでのDJ活動が目立ってる印象があるのですが。

 

やつい:そうですね、ありがたいです。

 

――DJを始めたというキッカケは?

 

やつい:音楽が好きだったんですよね、カセットテープに好きな曲編集して後輩にあげたり。今考えればDJみたいなことですけど、20歳位の時に落語研究会で若い子入れたいなと思って。どうしても暗いイメージあるじゃないですか。

 

――まあそうかもしれませんね。

 

やつい:で、学校の門の所でDJ機材借りて音出してアピールして、それが最初ですかね。それはまあ宣伝のためにやっただけなんですけどね。そこから遊びでやり始めたんです。

 

――そこから『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』に出たり、CD出されたキッカケは?

 

やつい:僕、サニーデイ・サービスが好きで。解散して曽我部恵一さんがソロになったばかりの時のイベントに僕呼ばれまして、「DJやらない?」って言われたんですよ。「出来ないと思います」って言ったんですけど「音楽好きだから大丈夫だよ」って(笑)それでやってみたのがキッカケですね。

 

――なるほど。

 

やつい:それからたまに呼ばれてDJやってたら、ある日ROCKIN'ONの渋谷陽一さんに会う機会があって。俺ファンだから「ROCK IN JAPAN FESTIVAL見に行きたいです」って声かけたんです。でも、渋谷さんには「お前芸人なんだから何かやんなきゃダメだよ」って言われまして。「なら俺、DJやります」って言ったら、渋谷さんはその場で電話して俺のDJの時間を30分取ってくれたんです。

 

――その場なんですね!

 

やつい:そうです、それで飛び入りで参加して…ってのがキッカケですね。2005年の『COUNTDOWN JAPAN』かな。

 

――なるほど、そのやついさんのDJ活動ってロック好きを含む音楽ファンには認知されてきてると思います。そういう時の今立さんの心境ってどうなんでしょう?

 

今立:まあ、ずっとやってきてることですからね。いっちょ絡んでおけば良かったなって思ったこともありましたけど(笑)ダイノジとかも二人でやってますしね。でもフィードバックがエレキコミックに戻ってきてる部分も多いし、こっちはこっちで頑張らないとなーとは思いますけどね。

 

――DJ活動してる中でコントが変わってきたとか、そういう影響あります?

 

やつい:それはあんまないですね…でも、俺らのキャリアでこんだけ新作コント作ってるコンビあんまりいないと思いますよ。

 

――逆に定番ネタっていう印象が無いかもしれません。

 

今立:やらなくなりますからね、古いのは。

 

やつい:俺、去年一年間で24本新ネタを作ったんですよ。芸歴20年で月二本新ネタ作ってるってあんまり居ないと思うんですよね、ペース変わらないままずーっとですからね。

 

――それは凄いですね…!

 

やつい:まあでも、DJの方はビクターっていうメジャーレーベルからリリースしてもらってるので宣伝をしっかりかけてくれるじゃないですか。

 

今立:うんうん。

 

やつい:うちの事務所はトゥインクル・コーポレーションってマイナーな事務所なんで、コントに関して公に宣伝してくれる人が居ないだけなんですよねー。

 

――いいんですか、そんなこと言って(笑)。

 

今立:スパイスですね、まさにスパイス(笑)。

 

やつい:目につくのはDJなのかしれないんですけど、でも僕らは一年を通してコントを作り続けてて、コントやってるほうが多いんですよ。

 

――印象が強いだけなんですね。

 

やつい:それが広告の力なんですよね…広告の力(マネージャーをちら見しながら)。

 

今立:大事、大事ですよ本当に(笑)。

 

――さて、今立さんはゲームが好きという印象が強いです。実際、今日も「ギャラガ」のTシャツですし。

 

今立:そうですね、「ギャラガ」です(笑)。

 

――ゲームとの出会いをお伺いできれば。

 

今立:世代的にはゲームセンターですよね。風呂屋の横にも駄菓子屋の前にも筐体があって、みたいな。

 

――思い出のゲームは?

 

今立:テクモの「アルゴスの戦士」ですね。本当に音も何もかもすべてかっこ良くて。

 

――ああ~!

 

今立:やりたかったんですけど50円もお金なくて、母ちゃんに嘘ついて、お使いで牛乳買いに行く時のおつりをちょろまかして(笑)。

 

やつい:ふははは!

 

今立:「今日高かった」とか言って(笑)セブンイレブンとかに買いに行くから適正価格しか無いはずなんですけどね。許してくれた母に今は感謝しかないですね(笑)。

 

やつい:泥棒ですけどね。

 

今立:400円くらい…倍くらいの金額になってたんじゃないかなぁ(笑)、二本くらい買えるよね。

 

やつい:盗人だ盗人!(笑)

 

今立:泥棒じゃねえって!(笑)

 

やつい:俺は家にあった貯金箱を勝手に開けてお金持ちだして。

 

今立:それが一番泥棒だよ!(笑)

 

やつい:それで漫画買ったりね(笑)。

――まさにコンビ名が「エレキコミック」ですが、お二人は漫画などのサブカルチャーがお好きな部分で共感するところがあるんでしょうか。

 

やつい:それはあると思いますよ、センスとか似てる部分とかね。

 

今立:まあねえ。

 

やつい:カッコウみたいな所があって…他の卵全部割っていって選ばれた卵だけ育てるみたいな。落語研究会でも「センス悪いな!」ってやめさせたり。

 

今立:ひどかったですけどね。

 

――厳しいですね!

 

やつい:力の弱い者は去れ!みたいな(笑)。

 

――では、そんなお二人の中で印象に残ってるマンガは?

 

やつい:なんだろう…ちばあきお先生の「キャプテン」かなぁ。

 

――青春野球モノですね。

 

やつい:ですね。好きな漫画多いですけど、「キャプテン」は自分の根本にあるかもしれないですね。

 

――「キャプテン」は何というか、主人公にカリスマがあったりするわけじゃないですよね。

 

やつい:頑張って頑張って、皆わがままで欠点がそれぞれあって、いい所もあって…皆がいびつなんですよね。「キャプテン」は天才が居ないのが好きだったというか、そういうキャラたちが僕の中に影響を与えていると思いますね。

 

今立:僕は昔の漫画が好きだったんです、皆読んでないような70年台の漫画とか。楳図かずお先生の「漂流教室」を読んだ時に全11巻でこんなに完成された漫画ないなって。未だに読み返しますね、完成度が本当に死ぬほど高い。そこからジョージ秋山先生や日野日出志先生とかのホラーの方に行ったりとかですね。

 

――そういうバックボーンが重なってのお二人のコントですが、どうしてもネタの内容を知らない人が多いと思うんです。僕も何本か拝見したんですが、物凄い面白い。編集部で笑い転げてました(笑)

 

今立:嬉しいですね、ありがとうございます。まあでもテレビでやったりしてないですからね、流れないし。

 

やつい:うーん、ライブがやりたいんですよ。お客さんの前が好きなんで、来ないと見れないのがいいんですよ。ぼーっと「好き」とかくらいだと情報が入ってこない。

 

今立:まさにテレビ見てて、とかだよね。

 

やつい うん、そういう感じだと10年くらい前にテレビでやってたネタだけ知ってる、みたいになると思うんですよ。でも10年たつと身の回りの環境も社会も変わりますからね。

 

――携帯電話がスマホになったり。

 

今立:そうそう。

 

――じゃあ今回の発表会ライブも新ネタで。

 

やつい:全部新ネタですね。発表会は新ネタをやるライブなんで、新作だけです。

 

――それは興味ありますね!でも一方でライブハウスって、行ったこと無い人には足を踏み入れるのが怖い場所だと思うんですが。

 

やつい:そうですね……僕も最初ライブハウス行くの怖かったな。なんか変な自意識もあったかもしれないですけど、俺のノリカッコ悪いんじゃないかな、とか。でも一番の経験はライブを観た時のCDとは違う魅力ですよね、逆もあるんだけど、全然よくねえじゃん!とかね。

 

今立:(笑)

 

やつい:そういう経験からライブこそが本当の姿だと思うんですよ、いいも悪いも。だから音楽も舞台もコントも行きますね。興味なくてもミュージカルとかも行きますし、生で表現されるものが好きなんですよ。

 

今立:むちゃくちゃつまらないのもあるけどね(笑)。

 

やつい:そういうのは物凄い地獄だよね。でも面白い時は他と比べられないくらい面白いじゃないですか、舞台って。テレビもいいけど本当に面白い舞台見た時の凄さにはかなわない。そういうのを体験しちゃってるからライブにこだわってるのかもしれないですね。

 

――そのライブにこだわるエレキコミックの一番の売りって何なんでしょう。

 

やつい:うーん…コントでしょうね、あとトーク(笑)。

 

今立:飽きないように作ってるからね。色々やってるからトークもできるんですが(笑)

 

やつい:でもやっぱりコントかな、それを見てもらいたいですね。今の僕らの思想も何もかもその中に詰まってますから。

 

今立:過去作とかリバイバルとかしたことないですね、うち。

 

――この先、過去作などを演る予定は?

 

やつい:無いですね。何が面白かったのか忘れちゃったってのもある。

 

今立:ネタ覚えてないもんな。

 

――当時はオモシロイと思って作ったけど、今の感覚と違うとか?

 

やつい:前のDVDとか見返さないですもんね。表面的な面白さは変わらないかもしれないけど、やってる時のテンションとか、ネタを思いついた時の感動とかそういう台本とかに現れてこないものがあるんです。それは時間が経てば薄れていくし、新しい物を思いついた喜びのほうがその時の感覚に近いんですよ。

 

――過去にやったものをやってもそれは今のベストではない、と。

 

やつい:気持ちが消えちゃってるから。表面はなぞれると思うんですけどね。

 

――正直お話を伺うまでこんなにも新作にこだわってるとは思ってませんでした。舞台とかよく見られるって印象もなかったです。

 

やつい:最近だと『ピピン』も見に行ったし、『ジャージーボーイズ』も行きましたよ。そんなに興味あるわけじゃなかったですけど、凄いものを観たいですからね。

 

――今立さんもそういう他ジャンルを観に行って影響受けたり…とかあるんですか?

 

今立:僕、結構ジャニーズ好きで。

 

――ジャニーズ!

 

今立:今度誘われてHey! Say! JUMPを見に行くんですよ、それは凄い楽しみです。単独終わった後なんですけどね。

 

やつい:全然サブカル感ないね!

 

今立:スーパーメジャーだけどね!スーパーメジャーって観たこと無いからそれ見たらどうなるのかな、と。

 

――何かしら自分のプラスになりそうですかね?

 

今立:なるとは思うんですけどね!観たこと無いジャンルですし。

 

――では、最後にメッセージ頂ければ!

 

やつい:ちょっと昔観たことあって、って言う人は是非来てもらいたいですね。「あーまだやってんだ」とか思っちゃう人、しばらくライブ来てなかった人が来てくれると「こんなことなってんの!?」って言われるんですよね。

 

今立:テレビでやったネタの頃で印象が止まってるんだろうね。

 

やつい:皆さんの人生が10年でだいぶ変わったのと一緒で僕らも10年でだいぶ変わってるんで。

 

今立:年も取りましたしね(笑)。

 

やつい:今見てもらえたらちょっと幸せになれると思うんで、是非見てもらいたいですね。

 

今立:予備知識無く来ても笑えるように作っておりますので、独りが怖かったらぜひ二人で足を運んでもらえたら!

 



「過去作品は今現在では気持ちが消えてるから、新作がベスト」という二人。常にアップデートを繰り返すエレキコミックの新作ライブを楽しみに待ちたい。
 

イベント情報
エレキコミック第25回発表会「東京」

 日時:2015/10/7~10/11 東京本多劇場
    2015/10/17     大阪ABCホール
    2015/10/18     愛知東別院ホール
    2015/10/24     福岡西鉄ホール
    2015/10/31     北海道かでる2・7 かでるホール
    
    10月7日~9日公演のアフタートークゲストも決定!
    10月7日(水)19:30 ナイツ
    10月8日(木)19:30 リアルでんぱ.♂(ピョコタン、コウメ太夫、氏神一番)
    10月9日(金)19:30 尾崎世界観(クリープハイプ)



 
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