バンダム級トーナメントから女子スーパーアトム級まで 大晦日の『RIZIN』が超熱い!
どのバトルも見逃せない。「RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2017 」で大晦日は熱くなる
あの大興奮の年末が帰ってくる! 格闘技の祭典『RIZIN』は地球最強の猛者たちが集まり、男子だけでなく女子の格闘家No.1も決するエキサイティングなイベントだ。
今回のRIZINはトイレで席を立つこともできない、そんな興奮カードがずらりと並んでいる。注目のバトルのひとつが、29日に行われる、キモ強で有名な北岡悟とストラッサー起一の一戦。北岡の打たれ強さは半端ではなく、今年のRIZIN夏の陣ではPXCフェザー級王者の矢地祐介のパンチで負けはしたものの、逆に北岡の評価が上がったほどだ。どれほどパンチを受けても闘争心の火を消すことのない北岡は、今年もファンを魅了することだろう。元HEAT総合ルール ウェルター級王者のストラッサー起一は、北岡と同じく寝技が得意で、今回のカードは最初にどちらが関節技で優位に立つかが勝敗の分かれ目になりそうだ。
RIZINがかつてのPRIDEと違い、人気を博していることの一つは女子バトルが加わったこと。その女子バトルの中で今回、“美女格闘家対決”として注目を集めそうなのが、杉山しずかvs渡辺華奈戦だ。空手で育った杉山に対し、オリンピックでメダリストになってもおかしくなかった柔道家・渡辺との武道対決は必見。打撃の杉山と寝技に持ち込みたい渡辺のどちらが先に主導権を握るのか。美女格闘家対決の行方に注目したい。
もう一試合、見逃せないオンナの闘いがある。霊長類最強女子との呼び声も高いギャビ・ガルシア(ブラジル)と、昨年のRIZINでギャビに惨敗したプロレスラー・堀田祐美子のリベンジに燃える神取忍との対戦だ。
もともと昨年、この神取とギャビが対戦するはずだったが、練習中に肋骨を骨折し堀田が代役を務めた因縁の試合。神取は今年は仮に怪我をしてでもリングに立つと明言しており、堀田を痛めつけたギャビに倍返ししたいと闘志を内に秘めている。ギャビは「日本の文化もファンも彼女(神取)もリスペクトしているが、彼女が私を倒すと言っている自信がどこから来るのか全く理解できない。冗談だと思っている」と神取戦を歯牙にもかけないつもりだ。「柔道とプロレスをずっと背負ってきた。負ける自信がない。ギャビの心を折ってやる」とは神取。この戦いがどういう結末を迎えるのか。格闘ファンならずとも、この対戦を眼に焼き付けたい。
大晦日の31日も凄いバトルが目白押しだ。注目は初の女子トーナメントのスーパーアトム級。ツヨカワクイーンとして名高いRENAと、「私のためのトーナメント」と自信を見せるアイリーン・リベラ(スペイン)。そして、朝倉カンナとマリア・オリベイラ(ブラジル)が初戦を戦い、それぞれの勝者が初代女王の座をかけて争うことになる。
アイリーン・リベラは10月に行われたRIZIN秋の陣で、柔道出身の山本美憂と戦い、腕十字固めで勝利した。打撃選手と思われるが、しっかり寝技対策もしてきたマルチな才能で女王RENAに挑む。RENAはRIZINを育ててきた自負があり、2戦連勝して初代女王にならなくてはという気持ちになっているはずだ。しかし、その初代女王になるためには、対応力の高いアイリーンを倒さねばならず、得意の打撃で相手の心を折りたいところ。いずれにしても、試合巧者の両者の対戦は息もつかせない対戦となるだろう。
女子格闘界の超新星と言われているのが浅倉カンナ。若いころからレスリングと柔術で鍛えた寝技のテクニックで、17歳でプロデビューを果たすと、3連勝と波に乗った。昨年、満を持してRIZINに参戦し、ジョシュ・バーネットの愛弟子、アリーシャ・ガルシア(アメリカ)と対戦。得意のプロレス技だけでなく、新たに覚えた打撃で攻めたが、ガルシアのグラップリング力の前に苦杯を喫した。
今回浅倉と対戦するマリア・オリベイラは手足が長く、パンチもキックもスピードのある打撃巧者。一打一打に威力があるので、浅倉としては寝技に持ち込みたいところだろう。そのマリアも現在、マウント対策をしており、両者ともこの対戦までに弱点をどう克服し、成長してきたかが勝敗を分けそう。この4人の中から誰が初代女王になるのか、準決勝、決勝とも目が離せない。
夏の陣で北岡を倒した矢地祐介と、“天下無双の火の玉ボーイ”の異名でPRIDEで大活躍した五味隆典の対決も、ワクワクする一戦だ。最近、UFCでは良い成績を残していない五味だが、この試合でPRIDE時代の輝きを取り戻したいところ。矢地も打撃巧者なので、壮絶な打ち合いが予想される。
そして、何と言っても注目なのが、“19歳の神童”こと那須川天心だ。パンチのスピードは列強のプロボクサーに負けず、RIZIN秋の陣でもボクシングアマ5冠の藤田大和にクリーンヒットを入れて、グラウンドに持ち込んだほど。この藤田戦の勝利はかなりの自信になったはず。ILFJ認定ラウェイ(ミャンマー拳法)王者の浜本“キャット”雄大との一戦に向けて、「相手が気合い入っているので、いつも通りに普通に倒したいと思います。浜本選手、頑張ってください」とまったく気負うところがない。浜本もこの対戦のためにラウェイ王者になったプライドがある。浜本のキックが那須川に届くか。両者のスピード対決は一瞬も見逃せない。
そのほか、7月に鮮烈勝利を飾った野沢直子の娘の真珠・野沢オークライヤーの参戦や、“格闘技界のレジェンド”と呼ばれるミルコ・クロコップvs“世界のTK”こと髙阪剛の一戦など、好バトルてんこもりの『RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2017』 。いつもと違う年末を過ごしたい人は、さいたまスーパーアリーナにぜひ足を運びたい。こんな面白い格闘の祭典はめったに見られないはずだ。
日時:12月29日(金)、31日(日) 13:30開場
会場:さいたまスーパーアリーナ(埼玉県さいたま市)
対戦カード:
【12月29日】
イアン・マッコールvsマネル・ケイプ、堀口恭司vsガブリエル・オリベイラ、カリッド・タハvs大塚隆史、ケビン・ペッシvs石渡伸太郎、アンソニー・バーチャックvsムン・ジェフン、KINGレイナvsシンディ・ダンドーワ、イリー・プロハースカvsカール・アルブレックソン、ギャビ・ガルシアvs神取忍 ほか
【12月31日】
RENAvsアイリーン・リベラ、浅倉カンナvsマリア・オリベイラ、ミルコ・クロコップvs高阪剛、真珠・野沢オークライヤーvsチェルシー・ラグラース、五味隆典vs矢地祐介、那須川天心vs浜本“キャット”雄大、砂辺光久vs藤田大和