FOCUSこがねい 滝千春（ヴァイオリン）

感謝の気持ちを込めて演奏します

　2012年3月に開館した、豊かな響きを持つ578席の大ホールなどで知られる小金井 宮地楽器ホール（小金井市民交流センター）。同ホールが地元にゆかりのある人や作品にスポットをあてたシリーズ『FOCUSこがねい』。10月には、小金井から世界に羽ばたいた日本クラシック界期待の若手ヴァイオリニスト、滝千春が登場する。

　高校在学中より国内の主要オーケストラと共演を果たし、デビュー後はドイツを中心に欧州で目覚ましい活躍を続けている彼女にとって「凱旋リサイタル」ともいうべき注目の公演だ。「ふるさとの皆さんに感謝の気持ちを込めて、親しみやすく、クラシックの魅力が伝わる曲を選んだ」とメッセージを寄せている通り、「愛の挨拶」「愛の喜び／愛の悲しみ」ら小品からブラームスやR.シュトラウスのヴァイオリン・ソナタまで名曲が盛り沢山。ピアノをチューリッヒ時代の友人である斎藤龍が務め、息の合った楽しいステージになるのが期待できる。

文：東端哲也
（ぶらあぼ ＋ Danza inside 2015年10月号から）