ローラ・ミシェル・ケリーら豪華ミュージカル俳優たちが競演『ニューイヤー・ミュージカル・コンサート2018』リハーサルレポート

インタビュー
舞台
2018.1.5
ロベール・マリアン、ローラ・ミシェル・ケリー、マイケル・アーデン、ジュヌヴィエーヴ・レクラーク 、アンディ・ミエンタス(左から)

ロベール・マリアン、ローラ・ミシェル・ケリー、マイケル・アーデン、ジュヌヴィエーヴ・レクラーク 、アンディ・ミエンタス(左から)

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世界で活躍するアーティストがミュージカル音楽だけを歌う贅沢なコンサート『ニューイヤー・ミュージカル・コンサート2018』が2018年1月6日(金)から東急シアターオーブで開幕する。開幕直前の1月4日に行われたリハーサル見学会と取材会の様子をお伝えする。

リハーサル見学会で歌唱を披露する出演者ら

リハーサル見学会で歌唱を披露する出演者ら

今回出演するのは、『メリー・ポピンズ』で主人公メリー・ポピンズ役のオリジナルキャストを演じるなど大活躍しているローラ・ミシェル・ケリー、2011年から2013年にかけて開催された『レ・ミゼラブル 25周年記念北米ツアー』のファンティーヌ役を演じたジュヌヴィエーヴ・レクラーク、『レ・ミゼラブル』の主人公ジャン・バルジャン役としてブロードウェイやウエストエンドなどの公演に出演するロベール・マリアン、『ノートルダムの鐘』のカジモド役に抜擢されるなど今大注目のマイケル・アーデン、リバイバル版『春のめざめ』のブロード公演に出演し、映像の世界でも人気を得ているアンディ・ミエンタス。そしてアーティストの溝渕俊介がMCと通訳を務める。

マイケル・アーデン、ジュヌヴィエーヴ・レクラーク 、ローラ・ミシェル・ケリー(左から)

マイケル・アーデン、ジュヌヴィエーヴ・レクラーク 、ローラ・ミシェル・ケリー(左から)

この日、報道陣に披露されたのは、思わず一緒にリズムをとりたくなる『クレイジー・フォー・ユー』から『アイ・ガット・リズム』、結婚式での場面が印象的なバラード『屋根の上のバイオリン弾き』から『サンライズ・サンセット』の2曲。5人の確かな歌唱力で、その作品の空気感や情感が伝わってきた。新春早々何とも贅沢な時間だった。

ジュヌヴィエーヴ・レクラーク 、ローラ・ミシェル・ケリー(左から)

ジュヌヴィエーヴ・レクラーク 、ローラ・ミシェル・ケリー(左から)

リハーサル見学会後、出演者らが取材に応じた。

−−まずは一言ずつコメントをお願いします。

マイケル 日本という美しい国に来られたことを嬉しく思っています。そして温かく受け入れてくださったことを本当に嬉しく思います。常日頃、音楽と芸術というのは文化の架け橋となると思っているので、そういった公演ができることを嬉しく思っています。

ジュヌヴィエーヴ カナダのモントリオールから来ました。実は、日本に来るのは二度目となります。船の仕事をかつてしておりまして、その時に札幌に4時間だけ滞在したことがあります。今回、日本に来られたことをとても嬉しく思っています。日本の方々は情が深く、本当に素晴らしい人たちだと思っています。

ローラ 二度目の来日です。前回、シアターオーブの『シネマ・ミュージカル・コンサート』に出演させていただきました。またこうやって日本のお客様の前に戻ってこられたことを嬉しく思っています。日本の方々は本当に互いを尊重し合う民族だと思っていますので、そんな方々の前で芸術を分かち合うことができることを本当に嬉しく思っています。

ロベール:「こんばんは(日本語で)」。今回7度目の来日で、私にとっては仕事で日本に来るというよりかは、友達に会いに来るような、日本の温かいお友達に会いに来るような気持ちで来日しています。私と皆さんをつなげてくれる音楽に心から感謝したいと思います。「音楽、万歳!(日本語で)」

アンディ 小さい頃からずっと日本に来たいと思っていましたので、今回初来日が叶って本当に嬉しく思っています。私は小さい頃からミュージカルの音楽が大好きで、歌うことも大好きで育ってきました。そんな私が子供の頃から慣れ親しんできたナンバーもこのコンサートに数多く含まれています。日本の文化もずっと慣れ親しんできて、本当に好きだったんです。ゲーム、ファイナルファンタジー、ポケモンが本当に大好きで、今回の旅でスーツケースをそれらのものでいっぱいにして持ち帰りたいと思います。

マイケル・アーデン

マイケル・アーデン

−−コンサートで一番好きな曲とその理由は?

マイケル 『ノートルダムの鐘』の「Out There」。私がオリジナルキャストとして務めさせてもらったこともあります。また、この曲は誰もが人生の中で共感するポイントのある曲だと思うんです。ミュージカル本編ではせむしだったので姿勢を悪く歌わなくてはいけなったのですが、このコンサートではそれをやらなくてよく、背筋を伸ばして歌えるので嬉しいです(笑)。

ジュヌヴィエーヴ 私にとっては『レ・ミゼラブル』の曲すべてです。このコンサートで何曲か披露するのですが、それらすべての曲が好きです。私にとってアメリカでのデビューを果たせた曲でもありますし、私自身は「夢破れて」を歌うんですが、それ以外にも歌われるどの曲も好きです。

ローラ 私は『アナと雪の女王』から、「Let It Go」を歌わせていただきます。、映画で皆さんご存知だと思うんですが、『アナと雪の女王』がブロードウェイで開幕しますので、それをいち早く披露できることが嬉しく思っております。私が歌わないナンバーとしてはマイケルとアンディが歌う『春のめざめ』の「Left Behind」という曲。マイケルが演出をしてアンディが出演していたということで二人ならではの空気感や雰囲気がとても好きです。

アンディ・ミエンタス

アンディ・ミエンタス

ロベール コンサートの中から1曲を選ぶのは本当に難しいです。なぜなら、誰しもがいろんな曲にいろんな形で共感できると思うから。私にとってもどの曲もすごく素晴らしい曲なんですが、どうしてもというのならば『レ・ミゼラブル』のナンバーを挙げると思います。実は私の歌の弟子であるジュヌヴィエーヴがファンティーヌとしてデビューしたということもありますし、それのみならず、私がこの作品のおかげで世界中の色々な方々に会えることができました。私に色々なものを与えてくれた曲、作品ですので、『レ・ミゼラブル』のナンバーを挙げます。

アンディ 『RENT』の「Seasons of love」です。この曲は自分自身が聴いて育った曲ですし、初めて見たブロードウェイのショーであります。その『RENT』を見て、こう言った舞台の仕事をしたいと思ったんです。なので自分にとっても特別な意味を持つナンバーになっています。最初のコードがいくつかなったら自分の体の中で何かが起きているような、花が開くような、自分の体を覚醒させてくれるような気がするので、そういうナンバーを歌えることを嬉しく思います。

ロベール・マリアン

ロベール・マリアン

−−今回、5人揃っていますが、なかなか共演することはないと思うメンバーです。初めて顔を揃えて、歌ったときの最初の感想を教えてください。

マイケル この5人の中でアンディと私は、実は結婚しておりまして、ローラとは以前仕事をしたことがあるんですが、他のお二人とは初めて仕事をする。この短期間でコンサートを仕上げなくてはいけないというのと、舞台であればすぐに繋がらなきゃいけない、一気に集中しなくてはいけないので、これをこの素晴らしい方々とやれることは嬉しいことですし、他の舞台と同じようにその経験は素晴らしいことだと思っています。

ジュヌヴィエーヴ 私にとっては「Seasons of love」を歌った時に「あぁ、声が溶け合うんだ」と感じました。皆さん、舞台が違ったり、生まれた場所や育った場所も違うのですが、仕事に対するメソッドと言いますか、舞台を作り上げていくメソッドはみんな同じ気持ちを持っていて、それが合うんだなというのを「Seasons of love」を歌った時に思いました。力を合わせて作らなくてはいけないので、頑張ります。

ロベール 音楽に感謝しています。音楽がいい媒体となってみんなをつなげてくれるのが嬉しいことです。

ローラ アンディとマイケルがコンサートに出演することを決めてくれて嬉しく思っています。昔から知っていますし、アンディとは、エリスアイランドで『ラグタイム』というミュージカルのコンサートに出ていた時に姉弟役で共演しました。そして、アンディとマイケルがニューヨークで家具を貸してくれたり......そんな、家族のような人たちと共演できること、そして今回新たに二人と出会ったことを嬉しく思っています。

アンディ 国際的なコンサートだと感じています。アメリカ人が2人、イギリス人が1人、フランス系カナダ人が2人、しかも日本で行われる、日本の製作が指揮を執っている。いろんな国といろんな文化が混在している現場だと思います。けれど、みんなもっと分かち合えると思いますし、最終的には同じジョークで笑いあえると思います。ご存知の通り、アメリカでは芸術に対する支援が厳しい状況になっているんですが、こういったコンサートを通じて、音楽によって人々がいい形で、ポジティブな形で繋がることができることを示していると思うんです。アメリカの経済的に厳しい状況も打破できればいいなと思います。

取材・文・撮影=五月女菜穂

公演情報
PGF生命Presents『ニューイヤー・ミュージカル・コンサート2018』

■日時:2018年1月6日(土)〜8日(月)
会場:東急シアターオーブ
■出演:
LAURA MICHELLE KELLY(ローラ・ミシェル・ケリー)
GENEVIEVE LECLERC(ジュヌヴィエーヴ・レクラーク)
ROBERT MARIEN(ロベール・マリアン)
MICHAEL ARDEN(マイケル・アーデン)
ANDY MIENTUS(アンディ・ミエンタス)
MC=溝渕俊介
■特別協賛:PGF生命
■曲目・演目:(予定) 
★シャル・ウィ・ダンス/『王様と私』 
★グッド・モーニング/『雨に唄えば』 
★アズ・ロング・アズ・ユア・マイン/『ウィキッド』 
★ミュージック・オブ・ザ・ナイト/『オペラ座の怪人』 
★メモリー / 『キャッツ』 
★ピュア・イマジネーション/『チャーリーとチョコレート工場』 
★レフト・ビハインド/『春のめざめ』 
★オール・ザット・マターズ/『ファインディング・ネバーランド』 
★君住む街角/『マイ・フェア・レディ』 
★ラ・マンチャの男/『ラ・マンチャの男』 
★シーズンズ・オブ・ラブ/『レント』 
and more …… 
※楽曲は予告なく変更になる場合がございます。あらかじめご了承ください。
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