東方神起 再会の約束を果たしたドームツアー、東京公演を振り返る
東方神起 LIVE TOUR 2017 ~Begin Again~ 東京ドーム
東方神起 LIVE TOUR 2017 ~Begin Again~
2017.12.20 東京ドーム
2017年12月20日。
東京ドームの客席を染め上げた彼らのイメージカラーである赤は圧巻だった。見事な迄に、ペンライトの赤で真っ赤に染まった客席の景色は、間違いなく、いかに東方神起が求められ、多くの人々がこの日を待ち望んでいたかを物語っていた。
彼らが東京ドームのステージに立ったのは、2015年の全国5大ドームツアーから約2年半ぶりのことだ。ユンホとチャンミンの入隊のため、2015年6月の韓国でのライブ以降は活動休止期間に入り、二人揃った姿を見せていなかった。
日本でも、活動休止前に行なったドームツアーのステージで、二人が語った「必ず、またここで会いましょう」という言葉を胸に、多くのファンたちが再会の瞬間を指折り待ち望んでいたに違いない。
東方神起 LIVE TOUR 2017 ~Begin Again~ 2017.12.20 東京ドーム
そして。2017年11月11日。札幌ドームを皮切りに、札幌、東京、名古屋、大阪、福岡の全国5か所14公演の全国5大ドームツアーで、ついに再会の約束が果たされたのである。
彼らが、3度目の全国5大ドームツアーでもあった再始動ライブのオープニングナンバーとして選んでいたのは、最新シングル曲「Reboot」だった。
12月20日のライブは、当日がリリース日だったこともあってか、オーディエンスの歓声は一際大きかったと感じられた。ユンホとチャンミンは、広いステージの上手と下手に別れ、それぞれの個性でオーディエンスを魅了していった。
東方神起 LIVE TOUR 2017 ~Begin Again~ 2017.12.20 東京ドーム
東方神起 LIVE TOUR 2017 ~Begin Again~ 2017.12.20 東京ドーム
間髪入れずに届けられていった、暗黒を思わすサウンド感が特徴的な「ANDROID」や、オーディエンスの掛け声が曲中に差し込まれていく熱の高い「Humanoids」で魅せた2人の力強いパフォーマンスと歌声には、確実に2年半前よりも大きくなったと感じさせる存在感が宿っていた。その存在感の大きさは、ダンスやボーカルの実質的な成長はもちろんのこと、彼らが“東方神起という時間”から離れていたこの2年半に得た“自信”という名の精神的な成長を窺い知ることができた瞬間でもあった。一つひとつの堂々とした力強い振りと、深みを増した歌声は、ステージがプロペラ状に回転するといった、最新技術を取り込んだ大掛かりなステージングのインパクトに呑み込まれることなく、しっかりと聴き手を惹き付けた。
彼らは、“東方神起を離れた時間”であったこの2年半を、自らが成長する時間と考えていたのではないだろうか。従順かつ真摯なユンホとチャンミンは、自分たちを心から待ってくれているファンたちのためにできることは、成長した東方神起の姿を見せることだと思っていたに違いない。ユンホとチャンミンのパフォーマンスと歌声と、この日の一瞬一瞬には、二人のそんな想いが込められていたように感じた。
2人は、3曲を届け終わったところで、この日最初の挨拶を挟み、再び会えたこの時間への喜びと感謝を伝えた。
東方神起 LIVE TOUR 2017 ~Begin Again~ 2017.12.20 東京ドーム
東方神起 LIVE TOUR 2017 ~Begin Again~ 2017.12.20 東京ドーム
そんな挨拶のMC後に届けられたのは「One More Thing」。とてもパーソナルなバラードを、二人は静かに歌って届けた。この曲で歌われる<大切な君が幸せになる それこそが僕の幸せだから>という歌詞は、まさしく、彼らがこの日、集まってくれたオーディエンスに届けたかった想いそのものであったことだろう。デジタル色の強い「Superstar」のキレキレの見せ場を挟み、再び柔らかなメロディを持つ「Chandelier」へと舵を切った二人は、“大切な帰る場所”であるその場所に、この曲を届けたのだ。そんな二人の歌声に、オーディエンスがゆっくりと揺らした赤いペンライトの光は、二人が一番見たかった景色であり、聞きたかった“おかえり”の言葉であったと感じた。
映像を挟み、中盤へと向かう流れでは、独特な譜割りのリズミックな「B.U.T(BE-AU-TY)」から、派手なステージングと共に、難易度の高いパフォーマンス重視なダイナミックな楽曲でライブを彩っていった。
ダンサーたちと共に、絶対的なポテンシャルを見せつけたダンス曲は、改めて彼らの実力を思い知らせた瞬間でもあった。
東方神起 LIVE TOUR 2017 ~Begin Again~ 2017.12.20 東京ドーム
しかし。東方神起の魅力はそんな派手やかな部分だけではない。コーラスグループとしての印象が深かった彼らの始まりを思い起こさせた「シアワセ色の花」では、ピアノの旋律に乗せた想いがオーディエンスを大きく包み込んだ。一人ひとりに向けて、丁寧に歌われていた「STILL」も、とても美しい歌声だった。そして、そんな二人の想いにオーディエンスが返した雨音のような拍手も、とても美しい響きだった。
後半へと向かうMCで、改めて“ただいま”と感謝を伝えた。ここでは、少し長めにトークの時間を取り、オーディエンスとの掛け合いをするなどして楽しませた。男性だけに掛け声を求める場面もあったのだが、男性の声の多さに本人たちも驚いていたほど、彼らを支持する振り幅の広さを証明した時間となった。
東方神起 LIVE TOUR 2017 ~Begin Again~ 2017.12.20 東京ドーム
後半戦では、トロッコに乗り込んで、歴史を感じさせるメドレーを届けてオーディエンスを楽しませ、アンコールでは、彼らの代表曲ともいえる「Rising Sun」で会場を盛り上げた。他の曲以上に、特別体力を使うという「Rising Sun」だが、中盤に原曲とは少し違ったアレンジが加わっていたのも印象的だった。
そして、彼らは最後に、今回のライブタイトルにもなっていた「Begin」を“~Again Version~”で届けたのだった。
<泣きたいときは泣けばいいから、ねえ無理はしないで――>
東方神起 LIVE TOUR 2017 ~Begin Again~ 2017.12.20 東京ドーム
この日、二人はいろんな想いを重ねてこの歌を歌ったに違いない。
ここから再び始まる“東方神起という時間”を想い、二人が歌ったこの曲には、これまでのすべての思い出と、未来がたくさん詰め込まれていたように思う。
東方神起として出逢った多くの人達と、二人がこの先も素敵な未来を重ねていけます様に――。
取材・文=武市尚子
東方神起 LIVE TOUR 2017 ~Begin Again~ 2017.12.20 東京ドーム
2017.12.20 東京ドーム
01. Reboot
02. ANDROID
03. Humanoid
04. One More Thing
05. Superstar
06. Chandelier
07. B.U.T(BE-AU-TY)
08. Spinning
09. Survivor
10. One and Only One
11. シアワセ色の花
12. STILL
13. 逢いたくて逢いたくてたまらない
14. Duet(Winter ver.)~White(メドレー)
15. Catch Me-If you wanna-
16. Easy Mind~ I just can’t quit myself~OCEAN(メドレー)
17. Bolero
18. Why?[Keep Your Head Down]
<ENCORE>
19. MAXIMUM
20. Rising Sun
21. ウィーアー!~Summer Dream~Somebody To Love(メドレー)
22. Begin~Again Version~
2018年
6月8日(金) 日産スタジアム 開場15:00/開演17:00
6月9日(土) 日産スタジアム 開場15:00/開演17:00
6月10日(日) 日産スタジアム 開場15:00/開演17:00
★料金
スーパープレミアムシート ¥24,800(税込) ※ファンクラブ継続年数6年目(継続回数5回以上の方)以上の方限定
プレミアムシート ¥24,800(税込) ※ファンクラブ先行、Yahoo!先行限定
着席指定席(スタジアムスペシャルグッズ付) ¥11,800(税込) ※ファンクラブ先行、Yahoo!先行限定
一般指定席(スタジアムスペシャルグッズ付) ¥11,800(税込)
※3歳以上有料。3歳未満入場不可。
※録音・録画機材(携帯電話)使用禁止
※営利目的の転売禁止